【ピアノ】左手での演奏を上達させるコツはこれ!両手でピアノを弾きこなそう
ピアノを弾く時に左手が思うように動かず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか?思ったように指が動かないと、ストレスを感じたり焦ったりしてしまいますよね。今回はピアノの左手での演奏を上達させるために押さえておくべきコツを、具体的な練習方法を含めて紹介します。
ピアノ演奏には左手も重要な要素
ピアノは基本的には両手で弾く楽器です。
片手でももちろん弾けますが、一般的に右手でメロディラインを弾いて左手で16分音符が連続するアルペジオや伴奏を弾くのがほとんどになります。
とくに動かしづらい小指と薬指は、ベースラインを担当することが多い指です。
この左手の2つの指で悩んでいる方も多いかもしれません。
ベースがしっかりしていないと、音が濁ったり非常に不安定なサウンドに聴こえてしまいます。
今回はピアノ奏者に多い左手での演奏を上達させるための、練習方法やコツをまとめてみました。
左手の練習方法・コツ
左手が上手く動かないことはとくに初心者の方の場合、どうしたらよいのか困ってしまいますよね。
基本的によく聞くのは、メトロノームでテンポを落として曲を練習する方法です。
もちろんそれも必要な練習ですが、もう少し効率よく上達へ近づくために細かく見ていきましょう。
左手のピアノの練習方法・コツ①:両手で弾くと上手くいかない時
左手だけで弾くと上手くいくのに、右手と一緒に弾くと思うようにいかなくなってしまう人はとても多いと思います。
実はこのパターンは初心者に限ったことではなく、とても多いです。
おそらくこの場合は、単純に利き手ではない左手が動きにくいからというわけではありません。
そういった方は左手の練習をひたすらやるのではなく、まずは両手での練習に重きをおきましょう。
そもそもピアノは左右の姿勢のバランス・重心の置き方を大切に弾くとよい音が出る楽器です。
手首や指の力で鍵盤を押すのでなく肘から押し込むように弾くので、片手で弾くと両手で弾くよりも余分な力が入りやすくなります。
「両手だと上手くいかない」というのは、左手自体の問題ではなく脳が追い付いていない可能性が高いです。
また両手でゆっくり弾いてみることによって、大まかな「左手が苦手」というだけでなく「左手のどういった部分が苦手なのか」も具体的に解明できます。
リズムが甘いのか、運指がスムーズでなかったのか、左右の縦の線が合っていないか、左手が止まったり遅れたりするのかなど。
具体的になったら、あとはその点に集中して克服させるのみです。
以上の意味でもまずは、片手ずつではなく両手で弾いてみてください。
左手のピアノの練習方法・コツ②:縦の線が合わない時
左右の縦の線が合わない時は、左手を準備するのが遅い可能性があります。
右手に気持ちが集中し伴奏がおろそかになる場合は、考え方を変えて演奏してみましょう。
自分の中で集中する割合を「右手:左手=4:6」くらいにしてください。
それでも上手くいかないのであれば「右手:左手=3:7」まで、偏らせてもよいかもしれません。
左右一緒に別々のことをこなすというのは、ピアノに限らず難しいことです。
右手にもともと意識を集中させているのであれば、左手に意識のほとんどを持っていくくらいがちょうど「右手:左手=5:5」になる場合もあります。
それでも難しい場合はまず、運指ではなく両手でリズム打ちすることから始めるのもよいでしょう。
左手のピアノの練習方法・コツ③:ミスタッチが多い時
ミスタッチが増えるのは、実は精神的なことが理由だと言われています。
緊張したり興奮したり、苦手意識や自分を無意識に追い込むことで余計な力が入ってミスが増えることが多いようです。
そういう時は気楽な感じで弾くと、別人のようによい演奏ができるようになることがあります。
一度練習する手を止めて、好きなことに興じる時間を設けてから再びピアノを弾いてみるのもよいかもしれません。
頭がクリアになることで、冷静に自分の演奏を見直せて新たな弱点が見つかることもあるのでおすすめです。
定番のフィンガートレーニングはこちら!
左手の演奏の練習方法やコツを大まかにお話しましたが、具体的にどんな練習方法があるのかを次に紹介します。
先ほどもお話した通り、はじめは左手だけでフィンガートレーニングするのではなく、とくに初心者~中級の方は左右のバランスを大切に両手で練習してください。
やっているうちに必ず左手の動きはよくなっていきます。
定番のフィンガートレーニング①:ハノン
運指の練習の定番は「ハノン」ですが「ハノン」の1~10番をハ長調を半音ずつ移調させていきましょう。
メトロノームを使って、一定の速さ・音量で練習してください。
ハノンは単調で面白くないと思われる方も多いかもしれませんが、練習前のウォーミングアップや精神統一にとてもよいです。
はじめはゆっくり1音1音確実に、とくに初心者~中級の方は先ほどお話した通り両手で練習してください。
やっているうちに必ず左手の動きはよくなっていきます。
定番のフィンガートレーニング②:ベレンス
左手の練習曲として代表的なのは「ベレンス」です。
左手の演奏が上手くいかない場合でも、はじめは両手でゆっくり練習するように紹介しました。
その上でいろいろな方法を試しても、やはり左手自体に問題があると感じた場合はこちらがおすすめです。
こちらは片手専用の練習曲で前半と後半に分かれており、初心者には少し難しいですが毎日短時間の練習でかなりの上達が期待できます。
定番のフィンガートレーニング③:ピシュナ
「ハノン」が60曲を1時間で弾き切れるのに対し「ピシュナ」は効率的かつ短時間で、上達を実感しながら練習することができます。
大人になってからのピアノ練習にも最適で、好評のフィンガートレーニングです。
日常生活でもできる左手のトレーニング
練習・フィンガートレーニングは当然大切ですが普段の生活から左手を意識すると、実際に演奏する時に左手に気の配り方が変わります。
たとえばお箸を左手で使ってみたり携帯電話を左手で使ってみたり、普段右手でやっていることを逆の手でやってみましょう。
気軽にやってみると、ゲーム感覚で楽しく左手の反応や動きをよくできますよ。
まとめ
左手のピアノ演奏は意識を変えたりフィンガートレーニングをしたりして、上達させることができます。
しかし苦手意識を持ちすぎていると、演奏する際に余計な力が入ってしまうことは今回の記事でもお話しました。
冷静に、少しずつトレーニングを積めば必ず上手くなります。
焦らず楽しみながら上達させていきましょう。