【ドラマ】人気俳優たちが歌う、ドラマ「カルテット」の主題歌『大人の掟』とはどんな曲?!

2017年に放送されていた人気ドラマ「カルテット」はご存知でしょうか?ドラマも大変話題になったのですが、椎名林檎が手がけた主題歌も大変な話題となりました。なぜこれだけ話題になったのかカルテットの内容とともに主題歌について紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.一躍話題の人気ドラマとなった「カルテット」
  2. 2.椎名林檎が描き下ろした主題歌『大人の掟』を俳優陣が歌う?!
  3. 3.『大人の掟』に込められた想いを歌詞から徹底考察!
  4. 4.まとめ

一躍話題の人気ドラマとなった「カルテット」

TBS系火曜ドラマで2017年1月17日から3月21日まで放送されていた「カルテット」。
弦楽四重奏を意味する「カルテット」はどんなドラマなのでしょうか。

ドラマ「カルテット」のあらすじとは

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始まりは東京のとあるカラオケボックス。
そこで演奏の練習をしていた、ヴァイオリンやヴィオラなど各楽器のアマチュア演奏家である男女4人が出会います。
第一ヴァイオリン奏者の巻真紀、チェリストの世吹すずめ、ヴィオラ奏者の家森諭高、第二ヴァイオリン奏者の別府司の4人は音楽の夢を追いかけて「ドーナツホール」というカルテットを組みます。
司の祖父の別荘で共同生活をしながら楽器演奏の練習をする4人は、定期的に近くのライブレストランでパフォーマンスの機会を頂き、活動の幅を広げていきます。

そんな中で始まるのが4人の恋愛ドラマ。
メンバー内でそれぞれ片思いが始まります。

「カルテット」のキャッチコピーは「大人の恋は、やっかいだ」。
彼らの活動や恋愛はこの後どうなっていくのでしょうか。

「カルテット」はなぜ話題となったのか

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カルテットは平均視聴率9.8%と視聴率は優れなかったものの、絶妙な仕上がりの脚本に「視聴率以上の価値がある」と大変話題となり、熱狂的なファンも多くいた特殊なドラマです。

なぜここまで評価が高かったのか。
それは恋愛ドラマだけに終わらない、ミステリーにあります。
「カルテット」はドラマが進むにつれ、各メンバーの謎や思惑が明らかになっていきます。
面白いのは各メンバーの何気ない台詞や行動の中に真実に迫る伏せんが潜んでいること。
謎が明らかになるにつれて「あれはそういうことだったのか」と絶妙に仕掛けられた脚本に視聴者は魅了されていきました。
それからはドラマが終わる度にファンの中では「あれはこういう意味では」と考察が始まり、ファンの数だけ考察が繰り広げられるなど大変盛り上がりました。

そんな「カルテット」の脚本は、「東京ラブストーリー」「最高の離婚」など数多くの人気作を手がけた坂元裕二の完全オリジナル作品。
人間ドラマを描くことが多い坂本裕二のミステリーは大変貴重です。
「カルテット」にミステリー要素が加わったのは、数々のミステリードラマを手がけてきた佐野亜由美がプロデューサーにいたことが影響しているのではと言われています。
人とのやり取りにある見えない心は「謎」でもあります。
坂本裕二による人間の細密描写と佐野亜由美のミステリーが見事なシナジーを生んだのかもしれません。

「カルテット」注目のキャストたち

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出演する俳優陣も松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平など演技派俳優ばかりが起用されているのも見どころです。
メンバーの中で唯一既婚者で週末だけ演奏練習のため軽井沢に通う巻真紀を演じるのは松たか子。
のんびりマイペースで寝て過ごしてばかりですが、チェロの演奏を始めた途端に人が変わる世吹すずめを満島ひかり。
こだわりが強く理屈っぽい、美容室のバイトリーダーで何をするにも長続きしない家森諭高は高橋一生。
冷静でドーナツホールのリーダー格であり、世界的指揮者の祖父を持ち、プロの音楽一家に産まれながら普通のサラリーマンの別府司を松田龍平が演じています。

演技派俳優たちによる独特の雰囲気をもった男女4人の会話劇も重要ポイントです。
別荘での何気ない食事シーンでも出てくる言葉が何とも秀逸で癖になります。
またその何気ないシーンと言葉の中に、あとで明かされる謎の伏せんが含まれていることもあるので気が抜けません。

脚本、俳優陣など実力者が揃ってできたドラマ「カルテット」。
癖になるストーリーは見ないわけにはいきません。

椎名林檎が描き下ろした主題歌『大人の掟』を俳優陣が歌う?!

ドラマ「カルテット」の主題歌は「大人の掟」。
なんと椎名林檎が作詞作曲、斉藤ネコが編曲を手がけた豪華な主題歌です。
艶っぽくも怪しげなメロディと歌詞はまさに椎名林檎の雰囲気。
しっとりと静かな歌いだしからサビへの盛り上がりはミュージカルのような世界観があります。
歌詞には「嘘」「大人」「白黒グレー」などドラマの伏せんにも繋がるような言葉が散りばめられていて、ドラマをより一層盛り上げました。

さらに注目なのは歌い手。
「大人の掟」を歌うのは番組限定ユニット「Doughnuts Hole」。
ドラマの中のカルテット「ドーナツホール」のキャスト陣4人が楽器を演奏するのではなく歌っているのです。
PV同様にドラマのエンディングではドレスアップしたDoughnuts Holeがこれもまたミュージカルのような迫力で「大人の掟」を歌う様子を見ることが出来ます。
華やかかつセクシーな映像に思わずのめりこんでしまいます。
主に歌っている松たか子と満島ひかりの歌唱力の高さにも注目です。

「大人の掟」は2017年2月7日から配信限定で発売され、これまでで10万ダウンロードを超える大ヒットとなっています。
大変話題となった「大人の掟」はデジタル・ダウンロード・ランキングでiTunes週間ソングランキング第1位を獲得。
その他にもオリコン、Apple Music、レコチョク、mu-mo、music.jp、Google Play Music、dwango、LINE MUSIC、moraなどなど各主要配信サイトで第1位を獲得しました。

2017年12月6日には松たか子が約8年ぶりとなるオリジナルアルバム「明日はどこから」を発売。
「大人の掟」松たか子バージョンが収録されているのでこちらもあわせて聴いてみたいですね。

『大人の掟』に込められた想いを歌詞から徹底考察!

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主題歌「大人の掟」の歌詞にはどんな想いが隠されているのでしょうか。

歌詞に含まれた「嘘」「大人」「グレー」などの言葉は何を意味しているのか。
ドラマ「カルテット」との関係は?

「大人の掟」の歌詞を考察してみましょう。

真っ黒な中に一つ消えては浮かぶ吐息よ
冷たい闇夜は僕の願い飲み込み匿います
真っ白な息がいまもっとも無垢な本音と
悴んだ声でなにを歌う?嘘でも本当でも

「真っ黒な中」に「一つ」の「吐息」で孤独な様子が思い浮かびます。
願いや本音があるようですが表に出せずにいるようです。
そんな中で「なにを歌う?」と聞いています。

ドラマでもドーナツホールのメンバーは皆それぞれ希望と本音を隠していました。
この様子を歌っているのかもしれません。

好きとか嫌いとか欲しいとか
気持いいだけの台詞でしょう
ああ白黒付けるには相応しい
‥滅びの呪文だけれど‥

この部分の歌詞から好きな人との関係がはっきりしていない様子が見えます。
また「滅びの呪文」という言葉から、関係をはっきりしてしまえば終わってしまうような危うい関係であるように思います。
それが怖くて「気持ちいいだけの台詞でしょう」と避けているような印象です。

カルテットメンバーの片思いもドラマの中では実ることがありませんでした。
また、各自思いを寄せていてもなかなか口には出さず、時には嘘をついてごまかしていた場面もありましたね。

真っ新な子供時代教科書を暗記していれば
正解不正解どちらかを選べると思っていた
ト書き通りに生きている自分
アドリブには慣れていない癖
云いたいこと溢れ出し姦しい
‥君の前だけだけれど‥

理屈では片付かない思いや考えに戸惑っている様子が見えます。
さらにそれは「君」の前だけ。
好きな人の前になると乱れる心に困っています。

手放してみたいこの両手塞いだ知識
どんなに軽いと感じるだろうか
言葉の鎧も呪いも一切合財
脱いで剥いでもう一度
僕らが出会えたら

「両手塞いだ知識「言葉の鎧」「言葉の呪い」全部なくなればどんなに良いだろう。
その状態で好きな人と出会っていたらどうなっていただろうと想う様子が見れます。

大人になると知識がつくことで変に素直になれなかったり強がったりすることがあります。
その知識を手放せば、残るは無知なありのままの自分。
思いのまま言葉を発し、行動できるので確かに「軽い」ですが、怖くもあります。

「言葉の鎧も呪いも」は今まで好きな人との間で交わした「言葉」によって今のはっきりしない関係ができたようにもとれます。
今まで交わした「言葉」を一度全て失くしてしまったら、あらためて新しい関係が築けるのではと希望を持っているのかもしれません。

ドーナツホールのメンバーもそれぞれ想いや思惑を抱えていました。
それを隠すために嘘をつく場面も多々ありました。
一緒に過ごすうちに「全てなかったことにして改めて出会いたい」と願ったのかもしれません。

好きとか嫌いとか欲しいとか
口走ったら如何なるでしょう
ああ白黒付けるのは恐ろしい
‥切実に生きればこそ‥

真剣に相手を想えば想うほど失うのが怖くてはっきり出来ないことがあります。
ドーナツホールのメンバーも相手を想うがゆえに言えないことも多くありました。

そう人生は長い、世界は広い
自由を手にした僕らはグレー
幸福になって、不幸になって
慌ただしい胸の裡だけが騒ぐ
‥おとなは秘密を守る‥

ここまで言えない、白黒つけられないことに悩んでいた様子でしたが、ここにきて振り切ったかのような盛り上がりを見せます。

長い人生、広い世界、白黒つけれないことはいくらでもある、グレーでいいのだと納得したことで世界が広がったような雰囲気です。
「おとなは秘密を守る」に迷いは見えません。

ドーナツホールのメンバーもそれぞれの思惑や嘘に悩み苦しんでいた場面がありました。
でも最終的にはそれを知ってもメンバーはお互いを許しました。
ドーナツホールも「グレー」でいることに納得し世界が広がったのかもしれません。

まとめ

ドラマ「カルテット」の主題歌「大人の掟」いかがでしたでしょうか。
作詞作曲・歌い手など、とても豪華な内容でした。
ドラマを見た人もまだ見ていない人も是非、今一度エンディングに注目してドラマを視聴してみてはいかがでしょうか。

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