【小林太郎】仮面ライダーアマゾンズの主題歌『DIE SET DOWN』とは?!
Amazon Prime Videoのオリジナル作品として異色の作品「仮面ライダーアマゾンズ」。そのシーズン2の主題歌として製作された小林太郎の『DIE SET DOWN』について解説。『DIE SET DOWN』というタイトルに込められた意味は?
「仮面ライダーアマゾンズ」は、Amazonプライムオリジナル作品
エイプリルフールのうわさも流れた異色作
Amazon Primeビデオのオリジナル作品として公開された「仮面ライダーアマゾンズ」。
元ネタとなっている「仮面ライダーアマゾン」は1974年の作品で、ライダーシリーズの中でもかなりの異色作でした。
それを通販サイトのAmazonが、2016年4月1日からリブート作で「仮面ライダーアマゾンズ」を配信すると発表したので、Twitter上でも「エイプリルフールのネタ」と疑っている人が大勢いました。
しかしふたを開けてみると、決して子供向けではない、ハードな内容の仮面ライダーのドラマが展開し話題になりました。
大人向け『仮面ライダー』?
仮面ライダーアマゾンズでは人間ではない異形のものはすべて「アマゾン」です。元の仮面ライダーアマゾンでは「仮面ライダー(アマゾン)」と「獣人」という対比で描かれていましたが、アマゾンズではすべてアマゾン。
仮面ライダーといえば、子供向けヒーロー番組と思っている方も多いかもしれませんが、石森(石ノ森)章太郎さんの原作は、決して単純な勧善懲悪の物語ではありませんでした。
しかし石森章太郎さんの原作をもとにしたテレビ番組「仮面ライダー」では当時の社会風潮もあり勧善懲悪のストーリーで描かれます。
さらにその後のいわゆる昭和ライダーも勧善懲悪で描かれているため、元の「仮面ライダーアマゾン」をはじめ、昭和ライダーを見て育った世代の方にとっては「仮面ライダーアマゾンズ」は「仮面ライダーじゃない」と感じるかもしれません。
ところがオダギリジョーさん主演で製作された「仮面ライダークウガ」をはじめとする、いわゆる平成ライダーの物語は勧善懲悪の物語ではありません。
その意味では平成ライダーで育った世代の方がアマゾンズのストーリーを受け入れやすいかもしれませんね。
シーズン2主題歌として起用された小林太郎『DIE SET DOWN』とは?
英語タイトルのハードなロックナンバー
アマゾンズの物語はシーズン1に続いて2017年にはシーズン2も製作されました。
今回紹介する小林太郎さんの曲「DIE SET DOWN」は「仮面ライダーアマゾンズ」のシーズン2の主題歌です。
ちなみにシーズン1の主題歌は同じく小林太郎さんが歌う「Armour Zone」という曲。
どちらも英語のタイトルですね。
シーズン1の「Armour Zone」の意味を考えると「Armour」は「鎧・甲冑」、「Zone」は「領域」なので「鎧の領域」という感じでしょうか。
アマゾンという鎧をまとった人々が、世界に広がっていく様子を表しているのでしょう。
賽(さい)は投げられた
そしてシーズン2の「DIE SET DOWN」。
この言葉は、紀元前49年にカエサルが言ったとされる「賽(さい)は投げられた(The die is cast)」にちなんでいると思われます。
「die」はサイコロのことです。
日本では複数形の「dice(ダイス)」を使うことが一般的なのでピンときにくいですが、単数形では「die」です。
そして「set down」は、「下に置いた」という意味です。
訳すと「賽(サイ)は置かれた」ということでしょうか。
サイコロ(die)は転がして、どの目が出るか分からないことから、先が見えない運命にたとえられることがよくあります。
ここでは主題歌のタイトルで、すでにシーズン2の主人公、千翼(ちひろ)の「運命(die)」が静かに「置かれる(set down)」ことを表しているのでしょう。
『DIE SET DOWN』の本当の意味
シーズン1の主題歌「Armour Zone」はカタカナで書くと「アーマーゾーン」となります。
これはオリジナルの仮面ライダーアマゾンが変身する際に「アーマーゾーン」と伸ばして叫んでいたことにちなんでいると考えられます。
それではシーズン2の「DIE SET DOWN」はどうでしょうか?
今回もカタカナで書いてみると分かります。
「ダイセットゥダゥン」
これはオリジナルの仮面ライダーアマゾンの必殺技「大切断(ダイセツダン)」にちなんでつけられたタイトルです。
仮面ライダーといえばライダーキックやライダーパンチが有名です。
それ以上にこの仮面ライダーアマゾンの「大切断」という技はワイルドです。
その世界観と小林太郎さんの歌声がリブート作である「アマゾンズ」の独特の雰囲気を盛り上げているように思います
『DIE SET DOWN』を歌詞から独自に徹底考察!
それではここから『DIE SET DOWN』の歌詞から、その世界観を見ていきたいと思います。
仮面ライダーアマゾンズ・シーズン2のネタバレも含みますので、まだご覧になっていない方はご注意ください。
歌詞にあふれる主人公の苦悩
シーズン1は野生のアマゾン(鷹山仁)と養殖のアマゾン(水澤悠)のストーリーでしたが、
シーズン2はアマゾンの子(千翼)のストーリーです。
『DIE SET DOWN』の歌詞も、そのストーリーを歌い出しから表しています。
この世に生まれたことが
消えない罪と言うなら
生きることが そう
背負いし罰だろう
生きることそのものに苦しむ、主人公・千翼の姿がすべて表れています。
こたえは『DIE SET DOWN』
サビの部分ではアマゾンズの世界観が色濃く表現されています。
Wow-wow-wow Take your AmazonZ!
死んでるように 生きたくない
Wow-wow-wow Fate must be done
慟哭で本能も そう喰らい尽くせよ
Wow-wow-wow Take your AmazonZ!
闘う運命 ひとつだけの
道標(こたえ) DIE SET DOWN!
生きるとは何か、死んでいるとは何かについて問い続ける物語。
それが仮面ライダーアマゾンズです。
主人公の千翼の運命はこのサビ部分に表現されていると言えます。
「サイは置かれた(DIE SET DOWN)」
まとめ
独特な世界観が視聴者の心をつかんだ、仮面ライダーアマゾンズ。
それぞれのシリーズで、主題歌がその世界観を表しています。
シーズン2の主題歌である『DIE SET DOWN』でも、小林さんの叫びがアマゾンたちの叫びに聞こえます。