【ドラマ】アメイジング・グレイスが白い巨塔に起用された理由とは

世界中で愛されている「アメイジング・グレイス」、特にアメリカの黒人の間でゴスペルとして歌われています。どんな意味の曲なんでしょうか?また日本ではドラマ白い巨塔のテーマ曲で使われていました。アメイジング・グレイスを使った意味を調べてみましょう。

記事の目次

  1. 1.何作も続く大人気作品、白い巨塔
  2. 2.歴代の白い巨塔の映像作品
  3. 3.テーマ曲には『アメイジング・グレイス』が利用されている
  4. 4.『アメイジング・グレイス』とはどんな曲なのか
  5. 5.まとめ

何作も続く大人気作品、白い巨塔

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白い巨塔の作品について

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「白い巨塔」は小説家山崎豊子が1963年から1965年に雑誌に掲載していた小説で、読者からの反響が大きかったためし、さらに1967年から1968年にかけて「続白い巨塔」として再度雑誌に連載されました。
単行本は本編は1965年7月、続編は1969年11月に出版されました。
大学病院を舞台としたこの作品は当時から話題性が高く、田宮二郎が主演の映画をはじめ数回にわたりTVドラマ化もされました。

山崎豊子は1924年大阪生まれ、2013年に大阪で亡くなっています。新聞記者から小説家に転向し、大学病院が舞台の「白い巨塔」、銀行をモデルとした経済小説「華麗なる一族」、戦争3部作と言われる「不毛地帯」「二つの祖国」「大地の子」もドラマ化されています。
また航空業界が舞台の「沈まぬ太陽」など社会派と言われる小説も残しています。
 

白い巨塔の人物相関図

まず人物相関図を見てみましょう。
大学病院で野心家で教授選を勝ち抜くことを狙っている外科の財前五郎准教授、同期でライバル関係にあり、医師としては野心はなく患者さんと向き合う内科の里見脩二准教授、この二人がこのドラマの核になっています。

恩師の教授に東貞蔵教授、彼は後に財前五郎と対立して大学病院を去っていきます。
教授選挙をめぐって様々な教授の思惑が渦巻き、家族も巻き込んでドロドロした様子になっていきます。
また影になり日向になって財前を支える愛人の存在も大きく、複雑な人物相関図のドラマとなっています。
 

あらすじ

「白い巨塔」とはどんなあらすじなんでしょうか?

手術の名手で常に上へと考える野心家で自信家の財前教授がある一人のがん患者の行った手術から始まります。
手術は成功したように思われましたが、術後の見落としからその患者は亡くなってしまいます。

並行して大学病院内での教授選挙をめぐり派閥争いが起こり様々な策略が起こります。
戦いに敗れて大学病院を去っていく者、振り回される者、そのような野望に動かされず真摯に病気に向き合う医師など複雑な人間関係や利害関係に翻弄されていきます。

財前教授は先に亡くなった患者の家族から医療ミスとして裁判を起こされます。はじめは証言する人もいなくて財前教授は勝訴するかと思われましたが、里見教授をはじめとして正義感の強い医師、看護師、などの証言を得られ敗訴しそうになります。

そんな折、体調不良になった財前教授は末期のがんになってしまいました。
かつては敵対していた東教授や里見医師も助けようとしますが、時遅く手遅れで財前教授は亡くなってしまいます。
 「外見は学究的で進歩的に見えながら、その厚い強固な壁の内側は封建的な人間関係と特殊な組織で築かれ、一人が動いても、微動だにしない非情な世界」
という意味の「白い巨塔」。
財前教授が死の前に愛人のケイ子に「目指すなら一番上を目指した、作るなら最高の病院を作りたいと思った、多少手段は選ばなかったが、それはそんなに責められることなのか、わからない」と話しました。
財前教授は彼なりに患者のことを考えていたのですね。




 

タイトルを白い巨塔にした意味は?

どうしてタイトルを「白い巨塔」にしたのでしょうか?
まず病院を舞台にした小説だからでしょうか?
大きな大学病院は確かに白くて大きい塔のように近づきがたいからでしょうか?
医学の最先端を行く大学病院の中にあるものはドロドロとした人間関係や権力争いという人間の一番悪い部分だからでしょうか?
 

歴代の白い巨塔の映像作品

こんなに話題になっている「白い巨塔」はこれまで何回かドラマ化されています。
ここでは歴代のキャストを見てみましょう。
 

昭和の「白い巨塔」

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昭和の「白い巨塔」といえば田宮二郎さんですね。クールで野心家のイメージがぴったりです。
主なキャストは財前教授、田宮二郎さん、里見先生は山本學さんです。
1966年の映画、1978年のTVドラマでも田宮二郎さんが主役の財前教授を演じました。
田宮二郎さんはこの財前教授の役に思い入れが強かったようで、映画でもTVドラマでも「続白い巨塔」でも主役を務めました。
TVドラマの放映中に田宮二郎さんが自殺したことからとても話題になりました。
1967年には佐藤慶さんもTVドラマで財前教授を演じています。
 

平成の「白い巨塔」

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次に平成時代の「白い巨塔」のキャストを見てみましょう。
1990年にTVドラマで村上弘明さんが財前教授を演じていますが、記憶に残っているのは何といっても2003年のTVドラマの印象が強く残っています。2クールの連続ドラマで最終回の視聴率が32.1%と「白い巨塔」ブームになりましたね。
主要キャストは財前教授は唐沢寿明さん、ライバルの里見医師は江口洋介さんでした。
平成時代のトレンディドラマに数多く主演されていた唐沢寿明さんと江口洋介さんのダブル出演のドラマということもありとても話題になり、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
当時2クール連続ドラマは珍しく全21話の放送でたくさんの視聴者を釘付けにしました。
またドラマのクライマックスで流れるテーマ曲の「アメイジング・グレイス」も大変話題になりました。

このほか2007年には韓国でもキム・ミョンミンさん主演で放送されています。
 

令和の「白い巨塔」

令和になってからも「白い巨塔」はTVドラマ化されましたね。
令和時代の「白い巨塔」は5夜連続放送でした。こちらの財前教授は岡田准一さん、里見医師は松山ケンイチさんでした。昭和も平成も令和もそれぞれの時代を代表する名優さんたちが出演していた豪華なドラマになっていました。


 

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テーマ曲には『アメイジング・グレイス』が利用されている

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