ラフマニノフの交響曲第2番とはどんな曲なのか解説!

「ラフマニノフの交響曲第2番」をご存知でしょうか?ラフマニノフは世界中で有名な作曲家として有名で、映画やドラマの挿入曲として使われることも多いため、一度は耳にした事があるはずです。今回はラフマニノフの交響曲第2番がどのような曲なのか詳しく解説していきたいと思います。

記事の目次

  1. 1.ラフマニノフの交響曲第2番とはどんな曲?
  2. 2.ラフマニノフの交響曲第2番を解説
  3. 3.まとめ

ラフマニノフの交響曲第2番とはどんな曲?

ラフマニノフの交響曲第2番(ホ短調作品27)は、ロシアの作曲家であった「セルゲイ・ラフマニノフ」が作曲した交響曲です。

演奏時間は約1時間で、1楽章~4楽章で構成されています。

ラフマニノフと言えば、作曲家だけではなくピアノ演奏家としても有名で、作曲とピアノ演奏の二刀流で大きな成功を収めた音楽家として、偉大な人物としても有名で、代表作はアニメ「のだめカンタービレ」でも使われていたピアノ協奏曲第2番などが挙げられます。

2メートル近くある身長と巨大な手の持ち主で、なんと12度の音程を左手で押さえることができたと言われています。

ラフマニノフの曲を弾いた事がある人ならご存知かと思いますが、実際弾いてみると自分の手が小さくて届かなかったなんて方も多いのではないでしょうか!

さて、交響曲第二番が作曲された時期は1906年10月から1907年4月にかけてと言われており、ロシアの都市ドレスデンや、夏の間だけ帰国して過ごしたラフマニノフの奥様の実家の別荘地であるイワノフカにて作曲されたそうです。

1908年1月26日に、ペテルブルクのマリインスキー劇場でラフマニノフ自身の指揮により初めて披露され大成功を収めました。

使用楽器について

この曲は大編成のフルオーケストラが起用されており、ロシアの交響曲の伝統に従って「旋律の絶えざる美しい流れ」が強調され、ドラマティックな展開が広がっています。

木管パート
・フルート、ピッコロ、オーボエ、クラリネット、バスクラリネット、ファゴット

金管パート
・ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバ

打楽器
・ティンパニー、シンバル、大太鼓、小太鼓、グロッケン

弦楽器
・バイオリン、チェロ、ヴィオラ、コントラバス

ラフマニノフの交響曲第2番を解説

第一楽章

第一楽章はホ短調で始まるソナタ形式で成り立っています。

ソナタ形式とは、交響曲、独奏協奏曲、弦楽四重奏曲、ピアノソナタなどの第1楽章(および終楽章)に多く用いられる事が多いクラシック音楽の形式の事です。

序奏から始まり、第一主題と第二主題で構成される「提示部」、その二つの主題を変形させた「展開部」、最初の2つの主題がまた繰り返し演奏される「再現部」、曲の終わりに「結尾部」という形式で、クラシックの中でも最もポピュラーな形式の一つとも言えます。

ポピュラー音楽でも、イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、大サビ、アウトロなど、形式があるのと同じです。

とても静かでゆったりとした序奏から提示部に入り、ヴァイオリンの音色が奏でる第一主題は、まるで暗い闇の中から抜け出したように音楽が動き始めます。

第2主題は、クラリネットの温かい音色で包まれ、展開部はテンポが変化していき、金管の不穏な響きも加わり、どんどん緊張感が高まり激しさを増していきます。

その激しさのまま続くと思いきや、再現部からコーダまでの展開は、とても神秘的であり優しい世界へと導かれます。

第二楽章

第二楽章は、イ短調、複合三部形式のスケルツォです。

スケルツォとは軽やかでユーモアの気分がある、テンポの速い器楽曲の事を指します。

主部は躍動感あるホルンと、豊かで壮大なヴァイオリンが奏でる部分の二つから成り立っており、展開部では金管の美しいコラールが鳴り響いた後、嵐が収まっていくような感じで静かにエンディングを迎えます。

第三楽章

第三楽章は全ての楽章の中でも一番有名な部分ではないでしょうか。

この楽章はイ長調から始まり、とにかくメロディーが優雅で美しいです。

ヴィオラの流れるような旋律や、クラリネットのソロによるノクターン風の旋律などはもちろん、メロディ以外が奏でる和音の響きや、合間に入るコントラバスのピツィカートの響き、一つ一つすべての音をしっかり聞きたくなる一曲です。

第四楽章

第四楽章は、ホ長調のソナタ形式。

フィナーレにふさわしいに賑やかな第1主題からスタートします。

インパクトのある3連符で始まり、行進曲風のメロディ、懐かしい情景が漂いながら、華やかにフィナーレを迎え、オーケストラ全体で奏でる和音の連打は演奏後も耳によく残ります。

まとめ

さて、今回はラフマニノフの交響曲第2番について詳しく解説していきましたが、いかがでしたでしょうか?

繊細でロマンティックな旋律に心を動かされると同時に、時代が変わっても愛され続ける楽曲に、心掴まれていくのがわかりますね。

特にこの交響曲第2番は、ラフマニノフらしさが溢れており、甘く切ない旋律がたまらないというファンの方も多いのではないでしょうか。

気になった方はぜひ名盤を聞いてみてくださいね。

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