ショパンの名曲10選!ショパンの有名曲・代表曲のおすすめをご紹介
ピアノやクラシックに触れていれば必ず通るショパンの曲。ショパンは名曲と言われる曲をたくさん世に送り出した偉大なピアニスト、そして作曲家です。こちらではショパンの名曲10選を一覧にしてまとめ、ご紹介しています。気になる曲があればチャレンジしてみませんか?
まさに名曲揃い!ピアノの詩人と言われるショパン
フレデリック・ショパン(1810年~1849年)はポーランド出身のピアニストです。ある程度ピアノを習っている人でショパンの楽曲に触れていない人はいないのではないか、と思えるほどに、有名な作曲家です。
彼は「ピアノの詩人」と呼ばれるほどに多くのピアノ曲を作ってきました。そしてその中には現代においても「名曲」と言われる曲が多数あり、クラシックファンでなくとも、メロディーは知っている、聴いたことがある、という方も多いでしょう。
タイトルを聞いてピンとこなくても曲を聴けば、ああ、あの曲か!と思い浮かぶことはきっとあると思います。それほどに、有名な曲を多く作曲している音楽家です。
ピアノによる多くの名曲をうみだしたショパン
ショパンは6歳のころよりピアノを習い始め、7歳にはすでに「ポロネーズ ト短調」を作曲していました。幼い頃からその才能を発揮していたショパンは39年というそう長くはない生涯の中でとてもたくさんの曲を残しました。
こちらではショパンが作曲した曲の中から代表曲ともいえるおすすめ10曲を一覧でご紹介します。どれも有名で、ピアノやクラシックに詳しくない、という方でも一度は聴いたことがあるのでは?という曲ばかりですので楽しめると思います!
ショパンの名曲10選をご紹介
幻想即興曲
幻想即興曲(即興曲第4番 嬰ハ短調 遺作 作品66)は、ピアニストなら誰もが憧れる、一度は弾いてみたい曲、の1つではないでしょうか。また、ショパンの、というよりも有名クラシックピアノ曲の1つ、とも言っていいと思います。
この曲は1834年に作曲されましたが、ショパンの生前には発表されませんでした。彼の死後、友人であるフォンタナによって「幻想即興曲」と題して発表されたものなのです。彼がなぜ生前この曲を発表しようとしなかったのか、理由は定かではありません。
華やかかつ壮大なこの曲はもちろん、弾くにもかなりのテクニックを要します。出だしからの、左手は6連符、右手は16分音符で4拍子分となっている部分でテンポがとりにくく躓く方は多いかもしれません。しかしここを弾きこなせればあとは比較的スムーズかと思います。発表会などでこの曲を選ぶ方も多いですね。
華麗なる大円舞曲
華麗なる大円舞曲(ワルツ第1番変ホ長調Op.18)もまた、タイトルでピンとこなくても曲を聴けば一度は聴いたことがある、という曲の1つでしょう。
ショパンといえばワルツ、と連想する方も多いかもしれません。子犬のワルツと並んで、ショパンのワルツの中では有名な曲といっても過言ではないですね。
この曲はショパンが1933年に作曲したもので、翌年発表されました。楽譜としてはそう難しくはなく、中級から上級くらいの方が発表会などで演奏することの多い曲です。しかしショパンのワルツは音の範囲が広いので、ミスタッチをしないようにすることが大切です。
華やかな曲なので大変人気のある曲ですね。
子犬のワルツ
子犬のワルツ(ワルツ第6番変ニ長調Op.64-1)はタイトル、そして曲共に有名であり、ショパンの代表曲の1つとして今も多くのピアニストたち、そしてピアニストを目指す方々に愛され、弾かれている曲です。こちらはショパンが1846年から1848年にかけて作られた曲で、恋人、ジョルジュ・サンドが飼っていた子犬が自分の尻尾を追いかけてくるくる回っている情景をピアノで表現したものです。
そしてこの曲はまさに子犬がくるくる回ってじゃれついている様子を表すかのような楽曲になっていて、弾いていても楽しいですよね。ワルツ形式でテンポも速く、完璧に弾きこなすには練習量を要しますが、ショパンのワルツは中級レベルで弾けるものが多いので気軽にチャレンジしてみてください。
革命のエチュード
革命のエチュード(練習曲ハ短調作品10-12)は、1831年ころに作曲され、のちにリストによってこのタイトルがつけられたとされています。
1831年はロシアによるポーランド侵攻から、ポーランドの独立運動が弾圧されてしまったという激動の年であり、その時にショパンが感じた激情がこの曲に込められている、と言われています。
革命、という名の通り、左手の速い動きにのせて右手の和音によって紡がれる旋律はとてもドラマチックです。フォルテで弾く部分が多いので体力もかなり要します。しかし左手の旋律はパターンが出来ているので覚えると比較的難しくはないため、中級~上級の方ならチャレンジできる曲かと思います。
別れの曲
別れの曲(練習曲作品10第3番ホ長調)も、ショパンの代表曲の1つで、人気の高い曲です。別れの曲、とはショパンがつけたものではなく、1934年にドイツで製作されたショパンの伝記映画の邦題である「別れの曲」からとられたもの。この映画の主題歌ともいえるのがこの練習曲だった、というわけです。
ショパン自身、このようなメロディーは二度と作れない、自分の中での最高傑作であると言ったと言われています。
始まりと終わりはゆったりとした美しい旋律によるバラードになっていますが、この曲のヤマ場は中間部にあり、この部分を弾きこなすにあたって上級かそれ以上のテクニックが必要とされます。しかしこの激情を表現したともいえるこの箇所があってこその「別れの曲」だと思いますので、頑張ってみてください。
ノクターン第2番
ノクターンとは「夜想曲」と呼ばれますが、ショパンのノクターンといえばこの曲、と言えるくらいに有名な曲だと思います。ショパンの曲のベスト盤などにも必ず収録されています。
ゆったりとしたワルツ調の曲で、特に大変なテクニックが必要とされる曲ではありませんが、美しく弾きこなすには難しい曲です。知られている曲ですし、綺麗な曲なので、発表会用としても人気ですね。
雨だれ
ショパンの雨だれは正式名は「24の前奏曲第15番」です。ショパンの前奏曲の中ではおそらくもっとも有名な曲といっていいでしょう。一定のリズムで刻まれる音がまるで雨だれのように聴こえることからそのように言われますが、この曲はショパンが恋人のジョルジュ・サンドとマジョルカ島にいたときに作られたもので、たまたまその時雨季だった、ということも関係あるようです。
譜面上ではそう難しくなく、音取りはさほど苦労しないかと思います。しかし一定のリズムを雨だれのように響かせながらメロディーを綺麗に弾く、というのが苦労する部分だと思いますので、やはり練習量は必要になります。
英雄ポロネーズ
英雄ポロネーズは、ショパンのポロネーズの中でもおそらくもっとも多く演奏され、また人気のある曲かと思います。雄大でゴージャス、弾き甲斐もありますし、演奏映えする曲ですね。尚、ポロネーズとは「ポーランドの」という意味のフランス語です。
テーマに入ってからの部分が有名ですが、その前の前奏部分もかなり弾きごたえのある音作りになっていますね。
別れのワルツ
ショパンの「別れのワルツ」は、ワルツ第9番のことで、子犬のワルツなどのワルツ集におさめられています。こちらもショパンのワルツの中では有名な曲で、中級レベルになると弾けるようになる曲です。
この曲は1835年に作曲されました。別れのワルツ、と名付けられているのは、静養先だったドレスデンで恋に落ちることとなった婚約者に捧げられたものだったのですが、結局この婚約は実らなかったため、別れ、となったのです。やや感傷的で切なげなメロディーが美しいですね。
葬送行進曲
葬送行進曲は、ピアノ・ソナタ第2番第3楽章のことを言います。この曲もただピアノソナタと言われただけではわからないかもしれませんが、曲を聴けば、おそらくどなたでも一度は耳にした曲ではないでしょうか。ゲームオーバーの時、またテレビ番組などでもよく使用されているメロディーです。
ショパン自身は「行進曲」としか名前をつけていませんが、この荘厳でどこかおどろおどろしい雰囲気から「葬送」とされたのでしょう。ショパンというとこれまでご紹介してきているような美しい曲が多いのですが、この曲は彼の曲の中でも、また彼の性格などから考えても少し珍しい1曲かもしれません。
ショパン名曲まとめ
こちらではピアノの詩人、と言われるショパンの名曲を10曲、ピックアップし、一覧にしてご紹介しています。有名曲、とはいえ難易度としてはそんなに高くない曲も多いので、もし興味があれば、聴くだけではなく弾くことに挑戦されてみてはいかがでしょうか。