ベートーベンの名曲10選!ベートーベンの代表曲・有名曲は?

ピアノやクラシック音楽にそれ程詳しくない人でも、名前はもちろん、曲の一部は聴いた事があるであろうベートーベン。数多くの名曲を残した天才作曲家です。今回はそんなベートーベンの名曲を10曲選び、ご紹介していきたいと思います。

記事の目次

  1. 1.生み出した作品は名曲揃い!天才ベートーベン
  2. 2.数多くの名曲を残したベートーベンとは?
  3. 3.ベートーベンの名曲10選
  4. 4.ベートーベンの名曲のまとめ

生み出した作品は名曲揃い!天才ベートーベン

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ベートーベン』クラシック音楽をあまり聴かない人でも、彼の名前や作品に触れた事がない人は、殆どいないのではないでしょうか?

クラシック音楽の世界でモーツァルトやショパンと並び、最も有名な作曲家であるベートーベンの代表作をご紹介していきたいと思います。

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数多くの名曲を残したベートーベンとは?

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ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベンは1770年、神聖ローマ帝国に生まれました。祖父や父親も音楽家であり、ベートーベンも幼い頃から音楽教育を受けています。

若くして作曲家としてデビューした頃は、ハイドンやモーツァルトに影響を受けた、どちらかというと明るく活気のある楽曲を作っていました。

ところが20代の後半頃から、持病である難聴が悪化していったベートーベンは、一度は遺書をしたためていた程追い込まれていました。

しかし自分の音楽を追求する情熱により、そんな苦悩を自力で乗り越え、どん底を見た人間の凄まじい創作意欲に突き動かされ、後世に聴き継がれ、演奏され続ける名曲を次々と生み出しました。
 

56歳という若さで短い一生を終えましたが、彼の音楽は現代においても燦々と輝き続けています。

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ベートーベンの名曲10選

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それでは天才作曲家ベートーベンの名曲・代表曲を一覧で見ていきましょう。
 

エロイカ

『エロイカ』は1804年にベートーベンが完成させた、交響曲第3番変ホ長調『英雄』の別名です。

『英雄』の名にふさわしい壮大で力強い曲調、歌う様に自由に演奏するホルンなど、それまでの交響曲の概念を覆う革新的な楽曲となっています。

諸説ある様ですが、この楽曲はベートーベンが尊敬していたナポレオンに捧げた、彼を讃えるものであったといいます。
 

エリーゼのために

『エリーゼのために』は、1810年にベートーベンが作曲したピアノ曲でバカデル第25番イ短調 WoO59というのが正式な名前です。

数あるベートーベンの楽曲の中でも特に有名で、ピアノ練習曲としても多くの人が好んで演奏する、屈指の名曲ですが、実は公に発表されたのは、彼の死後である1867年の事でした。

ベートーベンが亡くなった後に、彼の研究者であったノールによって発見され、世に知られる様になりました。

この『エリーゼ』とは誰の事なのでしょう?『いとしのエリー』と同じくらい論争されてきたテーマですが、実は『テレーゼ』を読み間違えたのではないかという説があります。

テレーゼ・マルファッティというハンガリーの豪商の令嬢がその候補であると言われています。他にも諸説ありますが、その真相は謎のままです。

月光

『月光』は正式な名称でいうと『ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2 幻想曲風ソナタ』といいます。1801年ですから、ベートーベンが30歳の時の作品となります。

日本の若きピアニスト、辻井伸行氏による演奏です。耳が聴こえなくなってしまったベートーベンが作ったこの鳥肌の立つほど美しい楽曲を、目の不自由な辻井氏が風景が浮かんでくるくらい、表現豊かに演奏しています。

感動という言葉が陳腐に感じてしまうほどに、心に刺さるものがあります。

皇帝

『皇帝』の名で知られているこの作品の正式な名称は、『ピアノ協奏曲第5番変ホ長調』と言います。ベートーベンの1809〜10年頃の作品と見られています。

ナポレオンが率いたフランス軍によって、ウイーンの街が占領された頃に作られた楽曲です。

その頃ウイーンに住んでいたベートーベンは、住居の近くに爆弾が落ちたという事などがあり、弟宅の地下室に避難をし、不自由な生活を強いられながらも作曲をしていました。

この楽曲のタイトルとなっている『皇帝』は、もちろんナポレオンを指しているのではなく、ベートーベンの死後に、この楽曲の威風堂々とした印象から他者が付与したものです。

田園

『田園』の標題で知られるこの交響曲第6番ヘ長調は、ベートーベンが1808年に作った6番目の交響曲です。ベートーベンの楽曲には『運命』とか『月光』とか名前がついていますが、自身の意思で交響曲に表題を付けているのはこの『田園』だけです。

田舎の生活の思い出や、その時の楽しい感情を表現した作品となっています。絵画的な風景の描写ではなく、感情の表現である、という事がベートーベン自身が書いたパート譜やスケッチにも強調されています。

悲愴

『悲愴』の名で知られているこの作品は、ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13『大ソナタ悲愴』というピアノソナタです。

1798〜1799年頃に書かれた、初期のベートーベンの作品を代表する傑作と言われているこの曲は、若きベートーベンの名を世に知らしめた出世作と言えます。

『悲愴』の標題は第三者によってつけられたと見られていますが、初版の楽譜の表紙には既に掲げられていました。

『月光』とピアノソナタ第23番の『情熱』そしてこの『悲愴』と合わせて彼の三大ピアノソナタとして、今なお多くのピアニストに愛されています。

フィデリオ

1806年に初演された『フィデリオ』作品72は、ベートーベンによる唯一のオペラ作品です。

物語はヒロインのレオノーレが『フィデリオ』と名乗り男装して、政治犯として捕まっている彼女の夫を助ける為に、監獄に忍び込むというものです。

ベートーベンはこのオペラの完成のために、時間をかけて構想を練り、何度も書き直しをしたと言われています。

彼の声楽曲は必ずしも歌い手にとって歌い易いとは限らず、この『フィデリオ』もご多分に漏れず声楽者は高度なレベルが要求されます。

その為、見事に演じ切った歌手達は人々から称賛を浴びています。

交響曲第7番

交響曲第7番イ長調作品92は、1811〜1812年にかけて作られたベートーベンの交響曲です。

交響曲第6番の『田園』から実に3年の歳月を経ていますが、その間には戦争による生活苦や体調の悪化など、彼の身にも様々な困難が押しかかっていました。

その後、保養地にて友人と生活をし、少しずつ力を取り戻してきたベートーベンの、苦しみを乗り越えた人間の強さを感じさせる作品となっています。

全体を通してリズムが重視された、駆け抜けていくような爽快感を感じますが、生きる喜びを取り戻したベートーベンの輝きがこの楽曲には込められているようです。

運命

「ジャジャジャジャーン」彼の代表作の中でもおそらく最も知られているフレーズではないでしょうか。

ベートーベンの楽曲だけでなく、クラシックの楽曲の中でも特に有名なこの『運命』は、正式には交響曲第5番 ハ短調 作品67といいます。

『運命』とベートーベンが名付けた訳ではありません。この由来について最も有名な逸話が、弟子のアラン・シンドラーがベートーベンに「この最初の4つの音は何を表しているのですか?」と尋ねたところ、「運命の扉を叩く音だ」と答えたというものがあります。

真相は明らかではありませんが、実に素敵な回答です。私はその説を信じたいですね。

非常にドラマチックで、まさに人生の悲喜こもごもを表現しているかの様な大名曲は、その後の音楽家にも多大な影響を与え続けています。

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ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」を解説!
オーケストラやピアノ曲など多くの名曲を生み出すベートーヴェンの代表曲の一つともいえるおなじみの交響曲第5番。日本では「運命」と呼ばれていますね。悲壮感たっぷりの曲調とダイナミックな音のインパクトが魅力の一曲です。 今回はベートーヴェンの交響曲第5番についてまとめていきたいと思います!

交響曲第9番

最後にご紹介するのは、日本でも『第九』の愛称でお馴染みの、交響曲第9番です。

年末には至るところからこの『第九』の合唱が聴こえてきて、何故だか天ぷらそばが食べたくなってくるのはわたしだけでは無い筈です。

この楽曲の演奏時間は平均70分程ですが、CDの最長演奏時間が74分であるのは、この楽曲に合わせていると言われる程世界中で愛され、歌われ、聞かれている大名曲です。

ベートーベンが最後に作曲した交響曲で、交響曲に声楽を加えた史上初めての『第九』が今も世界中の人々に歌い継がれているというのは、胸が熱くなります。

ベートーベンの名曲のまとめ

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クラシック音楽を愛する人からも、あまりクラシックを知らない人からも知られ、何気なく口ずさまれているベートーベンの存在の大きさは、これからも変わらないでしょう。

クラシックの世界というと、どうしても保守的なイメージが強いのですが、ベートーベンのような偉大な作曲家は常に常識を疑い、固定観念の枠を外していったからこそ、今日でも愛され、尊敬されているのでしょう。

今回紹介しきれませんでしたが、ベートーベンはまだまだ素晴らしい作品を残しています。機会があれば、是非触れてみてください。必ず、驚きや感動がそこにあるはずです。

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