【ドラマ】プロポーズ大作戦主題歌、サザンの『明日晴れるかな』に込められた想いを徹底考察！

『プロポーズ大作戦』は、2007年にフジテレビ系列で月曜日の夜9時台の枠、いわゆる『月9』枠で放映されていたドラマです。

キャストは山Pこと山下智久と長澤まさみのダブル主演でした。山Pと長澤まさみの二人は以前にも『ドラゴン桜』で共演していて、その時も幼馴染みという設定でした。

ドラマ『プロポーズ大作戦』について簡単にお話しいたしましょう。山P演じる岩瀬健は、幼馴染みの長澤まさみ演じる吉田礼の事がずっと大好きでした。しかし、自分の気持ちを伝える事が出来ないまま大人になり、遂に彼女が別の男性と結婚する事になってしまいます。

自分の気持ちを素直に伝えられなかった事を後悔する岩瀬の元に、三上博史扮する妖精が舞い降ります。妖精にはおじさんのもいるのですね。

その妖精は何と時間を操る事が出来るのでした。時間を戻してやる、という妖精の申し出に乗った岩瀬は、彼女とのハッピーエンドを目指して奮闘します。そんな男女の心の行き違いをコミカルに描いた物語です。

山Pはこの『プロポーズ大作戦』で.ドラマアカデミー賞の主演男優賞第2位を獲得、長澤まさみも主演女優賞第2位を獲得するなど、主要キャストである二人にとっても重要な作品となっています。

こちらはドラマの中で度々登場するモンゴル800の『小さな恋のうた』です。2001年にリリースされた彼らの2枚目のアルバム『MESSAGE』に収録されている楽曲です。シングル化はされていませんが、彼らの楽曲の中でも非常に人気の高いナンバーで、たくさんのアーティストにもカバーされている名曲です。

この『プロポーズ大作戦』に使われた事によって、青春ソングのイメージがより強くなったのではないでしょうか。歌詞を噛みしめながらドラマを味わってみれば、より泣けるのではないでしょうか。

長澤まさみや榮倉奈々の可愛いらしさや、山Pのカッコ良さからはもちろん目が離せませんが、甘酸っぱい青春を見事に描いた傑作ドラマは、私たちを学生時代に一瞬で戻してくれます。

吉田礼の祖父役、夏八木勲による『明日やろうは馬鹿やろう』など数々の名言も胸にくるものがあります。

最終回が少し、消化不良気味だったのでしょうか。視聴者からたくさんの問い合わせがあったそうで、それに応えるため、翌年には2時間のスペシャル版が同じキャストで放映されています。

そのドラマ『プロポーズ大作戦』の主題歌には、サザンオールスターズの桑田佳祐による『明日晴れるかな』が起用されています。

『明日晴れるかな』は2007年の5月にリリースされた桑田佳祐ソロ名義のシングルで、約5年振りとなるソロ活動復帰後初の作品です。

ドラマ『プロポーズ大作戦』のストーリーに歌詞の持つ世界観がちょうど良くハマっていて、ドラマも楽曲も相乗効果で人気が出た良い例なのではないでしょうか。

まずは聴いていただきましょう。桑田佳祐「明日晴れるかな』です。
 

こちらはYoutubeによる、ショートバージョンです。オリコンチャート最高1位を獲得した、桑田佳祐らしい愛に溢れた歌詞の、今でもファンの間では非常に人気の高いナンバーです。

この『明日晴れるかな』の仮のタイトルが『鎌倉』であった事は、あまり知られていないかも知れません。その意味や経緯について本人から語られた事は無いようで、真意は明らかではありませんが、きっと何か意味があるのでしょうね。

 

ドラマ『プロポーズ大作戦』の主題歌として有名な泣ける名曲、『明日晴れるかな』の歌詞の持つ意味を独自に検証していきたいと思います。

 

心の底から流した涙や、本気で人を好きになった時の、声にならないような心の叫び。そんなものが美しく思えるのは、もう自分が落ち着いてしまったからなのでしょうか？

でも時々自分の心に耳を傾けてみるのです。そうすると、何か語りかけてくれるでしょう？今ここにいる自分を信じていたい。でも、ここでいいんだろうか。

こんな風に一人ぼっちの夜もある。何をやっても上手くいかない時もある。僕だっていっぱいあるよ。でも、泣きたい時は思いっきり泣けばいいじゃない。人間なんて、そんなもんさ。

諦めるっていうのは、悪い事では無いと思ってるんだ。『明らかに』して『認める』って事だからね。日はまた上って繰り返すし、季節は巡っていくものなのだから。

何だか、ここまでの歌詞を見ていくと、ドラマの主人公、健の置かれている状況に寄り添っているように感じます。「あの頃の空を想うたび」だなんて、まるで礼と歩いた日の空を思い出しているようで、泣けるではありませんか。

「嘆くようなふり」「世の中のせいにするだけ」のところの歌詞なんか、本当にドラマにぴったりで思わず山Pに感情移入してしまいそうです。まあ、実際の山Pは女性の心をもっと理解していそうですけどね。

 

多くの人が、この曲の好きな所にここの歌詞をあげています。私もここが素敵だなぁと感じています。

昔の自分の事を思い出す時、恥ずかしさと同居して愛おしさとか、可愛さを感じませんか？今にしてみれば、至らぬ処はたくさんあるかも知れませんが、その時はその時で精一杯であったろう自分の事を、憎く思う人は少ないのではないでしょうか。

そして、そんな昔から進んでこれからの時間というものは、輝かしいものであるべきだ。未来は素晴らしいものであるべきだ、と前向きなエネルギーに満ちています。

ここの部分なんかは、まるで健が礼に対して語りかけているようです。幸せへの扉の鍵を握っているのはあなた。つまり、あなたがいればそこがオアシス。あなたとならば、俯かないで歩いて行ける、この東京砂漠です。主題歌として完璧であると思います。