【桑田佳祐】2020ガチファンが厳選!桑田佳祐の名曲40選
日本の音楽業界を長きに渡って牽引し続け、名曲を生み出し続ける天才、桑田佳祐。そんな彼の選りすぐりの名曲40曲を独自の視点から考察して、解説していきます。日本が宇宙に誇る孤高の天才ミュージシャン、桑田佳祐の名曲40曲を一挙ご紹介!
数々の名曲を生み出し続ける桑田佳祐とは?
日本を代表するミュージシャンといえば?この問いの答えは人によって様々でしょう。でも多くの人が頭に思い浮かべるのはこの人ではないでしょうか。今回の主役、『桑田佳祐』の事を。
非常に幅広いファン層を持ち、サザンオールスターズとしてデビューした1978年から現在に至るまで、人々の心に残る名曲、ヒット曲を歌い続けているこのレジェンド抜きには、日本の音楽シーンを語る事は不可能と言っても過言ではないでしょう。
桑田佳祐に対する皆さんのイメージはどんなものがありますか?『歌の上手いおじさん』『ちょっとエッチでセクシー』『怖そうだけど、優しそう』『いつもはふざけてるけど、決めるときは決める』おそらく、その全部持ってる人でしょう。つまり、めちゃくちゃモテるおじさんなのです。
桑田佳祐のファンも、名前くらいしか知らない人も、桑田佳祐になりたい人も、どうぞ最後までお付き合いください。
名曲を生み出す永遠のヒットメーカー桑田佳祐のプロフィール
日本が生んだ天才ミュージシャン、桑田佳祐のプロフィールをご紹介しましょう。
桑田佳祐は1956年生まれ。神奈川県茅ヶ崎市出身です。父親は茅ヶ崎で映画館を経営していました。学生時代は、姉のえり子の影響で、ビートルズやエリック・クラプトン、ボブ・ディランなどのレコードを聴き込んでいました。
鎌倉学園高等学校を卒業後、明治学院大学と青山学院大学に合格し、青山学院大学の方に進学します。そこで、音楽のサークルである“Better Days"に所属し、ここで本格的なバンド活動を始めました。
バンド名を「温泉あんまももひきバンド」「脳卒中」「ピストン桑田とシリンダーズ」「青学ドミノス」など頻繁に変え、またメンバーチェンジもしょっちゅう行っていました。
1976年ごろから、バンド名が“サザンオールスターズ”となり、メンバーも固定する様になります。持ち前の才能はすぐに開花され1978年ビクターより、サザンオールスターズとして衝撃のメジャーデビューを果たします。
デビュー曲からして既に完成度が凄い。大人気曲にして大ヒット曲『勝手にシンドバッド』(B面は『当たって砕けろ』!!)
桑田は大学を一度留年していますが、学費を滞納していたことにより、1978年に除籍されています。サザンオールスターズのメンバーで青山学院大学生であった桑田、大森、関口、原のうち、きちんと卒業出来たのは、関口と原の2人だけという事です。
サザンオールスターズのキーボディストで、後に桑田の妻となる、原由子とはこの音楽サークルで初めて出会っています。元々桑田は、原と一緒にいた友達の方を気に入っていて、その娘と仲良くなりたくて近づいて行ったそうです。
原に対してはちょっかいを出したり、軽口を叩いたりする接し方をしていた桑田でしたが、音楽の話でとても気が合い、盛り上がっているうちにいつの間にか付き合うようになっていました。
この頃の桑田に印象について原は「いじめっこという感じだった」と話しています。何だか当時の桑田佳祐が目に浮かびますね。
そうして2人はサザンがデビューする頃には完全に付き合っていました。その事はメンバーやサークルの仲間には既に公認の仲であったと言います。バンドの中でカップルが出来たりとかして、微妙な感じになったりするのはよく聞く話ですが、サザンの場合は、メンバーが人間的に出来ている、頭の良い人達だったのでしょうね。ここまで長くバンドも続いているので、本当に凄いと思います。
デビュー当時のサザンはコミックバンドの様な扱いを受けていました。「勝手にシンドバッド」などは、今聴いても、youtubeなどの映像を見ても、衝撃的なパフォーマンスを見せていますし、確かに面白いもの扱いされてしまいそうです。
何しろ、芸名を「桑田K助」にするという話も出ていたくらいです。ちなみに桑田は稲川淳二や大橋巨泉などの物真似も得意で、今でも度々披露しています。
初期のサザンは本人達が望んだわけではないのですが、「8時だよ!全員集合」や「スタードッキリ」などのバラエティ番組に出演して、コントや芸をしていました。本当に、エンタテイナーですね。
その頃、ドリフを脱退しようとしていた高木ブーの後釜に桑田を、という話もあったそうで、実際にリーダーのいかりや長介とも会っているそうです。もし、実現していたら、凄そうですね。長介とK助、そして志村けんの絡みとか、ちょっと見てみたいですね。
桑田佳祐の曲が名曲と言われる理由
桑田佳祐の歌を語る上で、まずその声と独特の歌唱法に触れないわけにはいきません。桑田は中学生の頃から前川清の大ファンで、前川を意識した髪型で登校していた時期もあったそうです。掃除の時間には教壇をステージにして、黒板消しをマイク代わりに前川清の物真似をしていたと、後に同級生が語っています。
また、ボブ・ディランに憧れていて、あの声に近づける様にと、ウォッカなどの強い酒でうがいをし、枕に顔をつけて大声を出すなどしてワザと喉を潰して、しゃがれ声を作っていました。長渕剛も自身の元々の綺麗な声があまり好きになれず、そのようにしてしゃがれた声をつくっていたそうです。実は、私もやっていました。吉田拓郎みたいな声に憧れて(照)初期のサザンの作品でしゃがれ声が際立っているのはそのせいです。
しかし、あまりに喉に負担をかけてしまい声が出なくなったり、出血してしまう事もあり、それ以降は極端な発声法は控える様になっています。
そこまでこだわるだけの事はあって、桑田佳祐の声というのは、やはり魅力的です。初期のしゃがれた声も凄くかっこいいのですが、歳を重ねてきて、無理のない優しい歌声もセクシーで、渋くて最高です。
彼の曲が名曲と言われている理由は、もちろん声だけではありませんね。新曲をリリースすれば、ほとんどがランキングに顔を出すという、ヒット曲を生み出す曲作りの天才でもあるからです。
曲を作るときは、殆どの場合、作曲が先で、それに歌詞を当てはめていくという曲先というやり方で作っています。仮歌の段階ではデタラメな英語などで適当に歌い、その語感を大切にして、歌詞を当てはめていき、そこから曲の世界観やテーマを作るという、メロディ、語感ありきの作り方をしているそうです。
その為、文法的には間違っていたりする事も多々ある様ですが、この作り方によって彼の歌にはダイナミズムが生まれ、言葉が生きていて非常に気持ちがよく聞け、意味を超えた感動を人々に与えているのだと思います。
桑田佳祐の名曲ランキングTOP40【40~31位】
それではお待ちかね、世紀の天才ヒットメイカー桑田佳祐のわたしが選んだおすすめ40曲を、一挙ご紹介していきたいと思います。名曲しかない幸せなランキングどーぞー!
【40位】翔べないモスキート
『飛べないモスキート』は、1994年にリリースされた桑田佳祐ソロ2枚目のオリジナルアルバム『孤独の太陽』に収録されているナンバーです。
サザンの楽曲とは異なり、自分の内面を見つめている歌詞とアコースティックなサウンドが特徴的なアルバムとなっています。このアルバムの制作期間中に60歳という若さで母親が亡くなった事も、このアルバムに大きな影響を与えています。
「孤独の太陽」とは、その時期の自分自身の事を表していて、「無表情で世界を俯瞰で見ているイメージ」と説明しています。
このアルバムに収録されている楽曲『すべての歌に懺悔しな‼︎』の歌詞が、矢沢永吉と長渕剛を揶揄していると話題になりました。
その事をマスコミが騒ぎ立て、一時期は桑田が記者会見を開かなくてはいけないほどの事態となりました。
それを受けて長渕剛は桑田に激怒し、『ぶっとばしてやる』みたいな事を発言していました。そこで桑田はすかさずボディーガードを雇うことにしましたと返していて、子供ごころに、ウィットに富んだ人だなあと思った記憶があります。その一方で矢沢永吉は桑田を気遣う様な対応を見せています。
1995年からは一時活動を休止していたサザンオールスターズの活動を再開させているので、次にソロアルバムを出すのは2002年となっています。
2001年の『波乗りジョニー』のリリースに合わせてリマスタリング盤が発表されています。
この『飛べないモスキート』はいじめや人種差別などについて歌った楽曲ですが、直接的にいじめや差別反対!などと言っているわけではありません。歌詞を読んでいきましょう。
悲しい 噂で飛べないモスキート
傷みを避るため
生命をつなぐ赤い川の水
絵になる美談は
どこ吹く風
現代では着れない
ガラスのタキシード
愛する女性のため
Who… 壊れて消えた夢のシャボン玉
結ばれたくとも運命は何故?
嗚呼 この街のどこかで同じ
星を見上げる人のために そっと涙ぐむWho…
暗い教室の隅で彼は泣いてる
重い十字架を生きるために抱いてる
あらぬ 良識で大人達は逃げてる
遠い世界のようだけど… Feelin' Blue
“悲しい噂”が表しているものは、やはり差別や偏見といったものでしょうか。モスキートは蚊の事ですが、蚊が鳴く様な弱々しく細い命でも、懸命に生きようとしている人々を思い浮かべます。
“絵になる様な美談はどこ吹く風”そうですね、いじめや差別を辞めさせる事って、そんな綺麗事では済まないんですよね。
“暗い教室の隅で彼は泣いている
重い十字架を生きるために抱いている”
80年代に中学生男子が、いじめを苦に自殺してしまった事件がありました。亡くなった男子生徒は、サザンの大ファンであった事も報じられていましたが、その彼のお墓には、桑田が供えた花が置かれていたそうです。
やはり、桑田はそういった問題に胸を痛めていたのでしょう。ラブソングやおちゃらけた歌も多いですが、こういった社会派な面も持っているのが、彼の凄い所です。
【39位】YinYang!
『Yin Yang』は2013年にリリースされた桑田佳祐名義の15枚目のシングルで、アルバムでは『がらくた』に収録されています。
テレビドラマ「最高の離婚」の主題歌にタイアップされています。また、この曲のミュージック・ビデオにはドラマに出演している瑛太や尾野真千子、真木よう子、綾瀬剛が登場します。
円谷プロの『ウルトラQ』のピグモンも出てくるという、非常にユニークな映像になっています。
第76回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の、ドラマソング賞を受賞しています。桑田は以前にもタイアップされたドラマ「プロポーズ大作戦」で使われた『明日晴れるかな』で、同賞を受賞しています。
『Yin Yang」とは中国発祥の思想の1つである『陰陽』の中国語読みで、ありとあらゆる物、事を陰と陽の2つに分類していく考えのことです。桑田は『イヤン』という言葉の当て字を考えて、この『Yin Yang』が採用されたという訳です。
男の人生は
夢見るイバラ道
あの頃は17才(セブンティーン)
女にゃうぶな俺
あれから幾度も修羅場を見たよ
ひと目で惚れ抜いて
命を懸けた恋
憧れのダイヤモンド・リング
無理して買っちゃって
イカした車で迎えに行ったよ
Everyday, I'm so lonely.
悲しき世の運命
Don't you know 'bout my story?
涙滲む 酒to me baby
貢いだ挙句に捨てられたのさ
昭和のキャバレーを思わせる、怪しげな雰囲気を醸し出していますね。正直、この曲の歌詞についてあれこれ分析するのも野暮な話の気がします。
桑田佳祐自身が相当楽しんでいる、そんな楽曲で最高です。
【38位】悪戯されて
『悪戯されて』は2016年にリリースされた17枚目のシングル『君への手紙』のカップリング曲です。
これもまた、昭和歌謡といった雰囲気がぷんぷん匂うナンバーで、広末涼子が出演しているミュージック・ビデオも出色の仕上がりとなっています。歌謡=火曜サスペンス風というような桑田らしい駄洒落も秀逸です。
桑田本人が出演している番組である「偉大なる歌謡曲に感謝〜東京の唄〜」の中で新曲として披露されています。
ミュージックビデオには、広末涼子、阿部翔平、浜田晃が出演して、サスペンスドラマさながらの雰囲気のビデオになっています。特に広末涼子の女優としての底力を感じる、目の演技には注目して欲しいと思います。
このミュージックビデオは桑田本人の「松本清張のサスペンスドラマのようにしたい」という提案から生まれた企画でした。
そこで、松本清張シリーズに出演した事のある、日本を代表する女優という事で、広末涼子が抜擢されました。元々桑田の作品のファンであったという彼女は、その歌詞の世界観をしっかりと理解しているような、見事な演技を見せています。
もう二度と 離さない
すがりつく 背中に
痛いほど 爪を立て
この街は夏疾風(なつはやて)
私の心に火をつけた
イケない遊びと 悪戯な瞳(め)
夜の街角で 酔って口づけた
通り雨に濡れた肩を抱き
さよなら恋人 また逢える日まで
燃え尽きた愛のカタチ
前川清の大ファンである桑田の、歌謡曲へのリスペクトを包み隠さず表現した人気曲で、歌詞も昭和の歌謡曲を思わせる何処か懐かしさを感じるものとなっています。