ファツィオリピアノとは?最高級な所以をご紹介!

世界でも最も高価とされるピアノメーカー、ファツィオリのピアノをご存知でしょうか?まだあまり「メジャー」とは言い難いですがここ最近数多くの世界的コンクールに進出してきているのです。
こちらではファツィオリのピアノについてたっぷり魅力をご紹介します!

記事の目次

  1. 1.ファツィオリピアノとは?
  2. 2.ファツィオリは世界屈指のイタリア製の高級ピアノ
  3. 3.ファツィオリピアノの特徴
  4. 4.イタリアの高級ピアノメーカー「ファツィオリ」のまとめ

ファツィオリピアノとは?

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ピアノのメーカーというとみなさんはどのメーカー名が挙がりますか?おそらく、ヤマハ、カワイあたりは迷わず浮かぶメーカーさんだと思います。この2つは日本だけでなく世界にも誇れるメーカーですよね。

そしてピアノを習っていた、など少し詳しい方なら、スタインウェイ、という名前も挙がるのではないでしょうか。現在全世界のコンサートホールの約8割に置いてあるというスタインウェイのピアノ、一流ピアニストが弾いている、というイメージも強いです。

しかし近年、ショパンコンクールなど国際的なピアノコンクールの場に進出しつつあるピアノメーカーがあります。それがファツィオリ(FAZIOLI)です。

ファツィオリは今の時代では珍しく、創業者が現在も現役でいるという新しいメーカー。その、ファツィオリにしかない技術によって造られているピアノは現在着実にファン、そして支持者を増やしています。

1981年に創業したというファツィオリのピアノ、一体どんなピアノなのか、そして高級と言われている所以はどこにあるのか、迫ってみましょう。

ファツィオリは世界屈指のイタリア製の高級ピアノ

創業者はパオロ・ファツィオリ

ファツィオリは、パオロ・ファツィオリによって1981年、創業が始まりました。パオロは元々家具職人の家に生まれ、ロッシーニ音楽院、そしてローマ音楽院でピアノや作曲を学びました。

その後実家で家具職人として家具製作をしながらピアノの制作も開始、1981年にファツィオリ・ピアノフォルティを創業します。

工場はイタリア北部、サチーレという場所にあります。創業者自らが一流の音楽家でありながら家具製作の経験や知識も活かし、素材にとことんこだわって作られた繊細なピアノは、世界で最も価格の高いピアノとしても知られています。

年間生産数は約130台

ファツィオリ
Photo bymfjmartin

ファツィオリのピアノは全て手作りで行われます。それができる職人も、35名ほどとそんなに多くはなく、その数の職人たちによって手作りで作られるピアノは1年に130台ほど、であると言われます。

他のメーカーは1年に数千台生産する、とも言われますから、いかに希少であるか、そして1台1台を丁寧に作っているか、が伺えます。

気になる価格は?

ファツィオリのピアノは世界でも最も価格が高い、とも言われますが、上記の工程を見ていれば、価格が高くなるのも当然という気がしますね。

では、どのくらいの価格で売られているのでしょうか。公式サイトを見てみましたが、「敢えてインターネット上では価格を表示していない」とありました。価格に関係なく、良い音を追及、求める方であれば買うだろう、あるいは、まず弾いて他のピアノと比べてほしい、そういう意図もあるのでしょうか。

参考としてスタインウェイのピアノが挙げられていましたので大体のところを調べると、1000万円以上は確実であることが分かります。

ファツィオリのピアノでも最高峰、世界で最も奥行の長さが長いとも言われるF308(奥行の長さが308cm)は2200万円くらい、と言われています。一体どんな音がするんでしょうね。

しかしそんなに高級でも、やってこれているのですから、ファツィオリのピアノは売れているわけです。

有名なところではブーニンや、ジャズ界の巨匠、ハービー・ハンコックなどはファツィオリのピアノしか弾かない、と言っているそうです。また、世界でも有名な音楽学校、ジュリアード音楽院は、これまでずっとスタインウェイのピアノしか置かなかったのですが、2010年からファツィオリのピアノに変えたそうです。

「良いもの」に価格は関係ないのですね。

ファツィオリピアノの特徴

4番ペダル

ファツィオリのピアノで最大の特徴といえば「4番ペダル」ではないでしょうか。普通ペダルは2つ、あるいは3つですが、4つついているモデルがあるのです。なお、ファツィオリは4番ペダルの特許を取得しています。

普通、ソフトペダルを踏むと音がもこもこした感じになったり、真ん中のペダルだと音は小さくなるものの、音質そのものも悪くなりますよね。

しかしファツィオリの4番ペダルは音色を変えることなく音量のみ、小さくできるというものなのです。ですから通常の演奏でピアニッシモを表現するときに使えたり、グリッサンドなどに効果があります。

ハンマーのフェルトも手作り

ピアノの弦を叩くハンマー部分にはフェルトが使われていますが、他社メーカーはそのフェルトは機械によって生産されますが、ファツィオリのピアノではそのフェルトも手作りされています。

なんとも、細部にまで凝っていますよね!

グランドピアノしか生産しない

ファツィオリ
Photo byVladvictoria

ヤマハやカワイはアップライトのピアノも生産しますが(そのおかげで、気軽に初心者でもピアノを購入し、始めることができているのですが)、ファツィオリではグランドピアノしか生産していません。

手作りで、コレ一つで勝負をする!というあたり、さすがですよね。

他のピアノにはないクリアな音

響板に使われている材料は、他社メーカーではシトカトウヒが使われることが多いのですが、ファツィオリのピアノには赤トウヒが使われています。これはストラディバリウスの材料と同じ場所で採れた木材なので、音の響きが断然違うということです。

また、工学にも詳しい創業者は、コンピューターでシミュレーションをしながら弦の長さや響板の厚さなどを調節したそう。

聴音だけに頼るのではなく、こういった近代的な手法を取り入れることで素晴らしい音色が生まれるんですね。

イタリアの高級ピアノメーカー「ファツィオリ」のまとめ

ファツィオリ
Photo byptrabattoni

こちらでは、イタリアの高級ピアノメーカー、ファツィオリのピアノについてまとめました。

どんな音が出るのか、実際に弾いてみたいですね。機会もなかなか生まれないとは思いますが、良い環境がその人を良く育てる、のと同じで、良いピアノに巡り合うことでピアノの腕も磨かれていく、ということはあると思います。

弾く機会があればぜひとも、チャレンジしてみて下さい。

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