【サカナクション】AbemaTVオリジナル「オオカミちゃんには騙されない」主題歌に『アルクアラウンド』大抜擢!
アルクアラウンドはサカナクションの中でも特に人気のある曲です。発売から10年経っても色褪せる事なく、未だに多くのタイアップに起用されています。山口一郎がこの曲に込めた思いとは何でしょうか⁉︎今回はサカナクションのアルクアラウンド の魅力に迫っていきます。
あらゆる領域で大活躍のサカナクション
サカナクションは2020年に結成15周年を迎えます。2007年に「GO TO THE FUTURE」にてメジャーデビューしてからも、立て続けにヒット曲をリリースしてきました。
2019年には6年ぶりのアルバム「834.194」をリリースし、全国ツアーである「SAKANAQUARIUM2019 “834.194”」も敢行されました。
2020年にはツアーファイナルである「ポートメッセなごや」の様子を収録したDVDが1月15日に発売されています。シングル曲も収録されており、PVとは違った視覚効果があります。また非常にオシャレなジャケットです。
SAKANAQUARIUM 2019 ”834.194” 6.1ch Sound Around Arena Session -LIVE at PORTMESSE NAGOYA 2019.06.14- [完全生産限定版][DVD] / サカナクション
参考価格: 6,831円
サカナクションの音源は当然素晴らしいのですが、ライブは細部にまでこだわった音響と映像が圧巻です。
今回発売されたDVD/Blu-rayにはライブでの音を少しでも再現出来るようDolby Atmosと言う音声システムが導入されています。
Dolby Atmosとは平面的ではなく立体的な音場を体感出来るものです。まだまだ新しい音声システムであり、円盤として導入したのはサカナクションが初なんだとか。
ただライブさながらの臨場感を味わうには、TVだけでなく、天井や視聴者の後方にもスピーカーも必要なので、自宅では少々ハードルが高いです。
そんなファンの為に。サカナクションはONKYO BASEと提携し、Dolby Atmos体験&特設ストアを2/1〜24まで開設していました。
Dolby Atmosの臨場感を体験する事で、サカナクションの良さを再認識出来るでしょう。
またDolby Atmosを自宅でも体験したい場合は手軽に再現出来るイネーブルドスピーカーもあります。
サカナクションはONKYO BASEと提携する事で、活躍する領域を更に拡大させています。2020年も彼らの活躍に期待が高まりますね。
アルクアラウンドはサカナクションが世間に認知されるきっかけになった曲
日本の音楽シーンを牽引し続けるサカナクションが世間に認知されるきっかけになったのは「アルクアラウンド」でしょう。
この楽曲がリリースされたのは2010年1月13日。もう10年も前の事です。未だにサカナクションの代表曲と言えばこの曲を挙げる人も多く、この曲が収録されたkikuuikiは名盤だと言われています。
今回はアルクアラウンド について掘り下げていきましょう。
「アルクアラウンド」はAbemaTVオリジナル「オオカミちゃんには騙されない」主題歌に?
アルクアラウンドは発売当初から現在に至るまで、多くのタイアップに採用されています。
最近では2019年7月から放送を開始した、AbemaTVオリジナル「オオカミちゃんには騙されない」主題歌に選ばれています。
この番組は真実の恋をしたい男女が本気の恋に落ちていくまでを追いかける恋愛ドキュメンタリーです。
女性の中には好きなフリをする嘘つき"オオカミちゃん"が最低1人混ざっています。女性陣はオオカミちゃんに負けないように駆け引きをする必要があり、男性陣は誰がオオカミちゃんなのかを考える必要があります。
シリーズが始まったのは2017年2月。当時は男性陣の中に"オオカミ君"が紛れており、性別が逆でした。
番組プロデューサーの横山氏によると、この駆け引きは「人狼ゲーム」に着想を得たとの事。この番組がただの恋愛ドキュメンタリーに終わらない面白さの1つになっています。
なぜアルクアラウンドが選ばれたの?
何故9年も前の楽曲がタイアップに選ばれたのでしょう?意味についてこのように述べられています
サカナクションによる主題歌「アルクアラウンド」は、本番組での"オオカミちゃん"に惑わされ揺れ動く出演者の繊細な感情とリンクしており、ノスタルジックな世界観が新しい"オオカミ"シリーズを彩っている。
オオカミちゃんシリーズの主題歌がアルクアラウンドに決まった時、正直世界観に合わないと思った人は多いでしょう。
しかし物語が進むにつれ、出演者の気持ちが揺れ動いたり葛藤する様はアルクアラウンドの世界観と合致していました。
最終回放送後にはツイッターでキーワードが日本2位、世界のトレンド9位になる等、各シリーズの中でも圧倒的に人気がありました。アルクアラウンドの曲の良さもその人気に一役買ったと言えるでしょう。
余談ですが、2020年1月5日から新たなオオカミちゃんシリーズである「月とオオカミちゃんには騙されない」が放送しており、BTSが主題歌を担当しています。
こちらがPVになりますが、アルクアラウンド とは違った良さがありますね。
サカナクションの「アルクアラウンド」は多くのタイアップに選ばれている!
アルクアラウンドはオオカミちゃんシリーズ以外に多くのタイアップやCMに選ばれています。こちらはアルペンの展開しているスポーツブランド「kissmark」の2010年のCMです。皆さんも耳にした事がありませんか?
他にはプロ野球中継番組「S☆1 BASEBALL」の東海三県ローカル中継の主題歌に起用されています。起用されたのは2016年、2017年で当時の番組名はSAMURAI BASEBALL でした。
それ以前のタイアップは愛知出身のSEAMO、東海地方を拠点にしているSKE48等、東海地方にゆかりのあるアーティスト達です。サカナクションはメンバーに東海出身の人はおらず、リリースから6年も経った曲を起用したのは初めての試みでした。
アルクアラウンドが選ばれたのは、山口一郎が中日ドラゴンズのファンだったからかもしれません。
2016年8月に山口一郎は「中日対ヤクルト」の副音声に生出演し、解説者の彦野利勝にドラゴンズ愛を語っています。
北海道の小樽で育ったんですが、まわりはほとんどが巨人ファン。父親が中日ファンだったので影響を受けたのですが、中日ファンは僕だけ。僕は野球部だったので、彦野さんや鈴木孝政さんのモノマネをしても、わかってくれる友達がいなくて
山口一郎にとって起用された意味は大きかったでしょう。
他にも音楽ゲームの楽曲にも採用されています。これから先もCM等、なにかのタイアップに起用されるかもしれませんね。
『アルクアラウンド』とはどんな曲?込められた意味や想いを独自徹底解説
アルクアラウンドは楽曲は当然の事、PVも高い評価を得ています。
舞台は幕張メッセ。PVはネオンカラーの服装の山口一郎が、リンゴをかじりながら歩く場面から始まります。
山口一郎が歩く先々で歌詞が視覚化されるのですが、パネルの文字、カメラワークによってオブジェが歌詞となる等、随所に工夫が凝らされています。
行く先々でメンバーが演奏していますが、このPVは一発撮りなので、やむく山口一郎が歩く最中に、皆は急いで持ち場へと移動しています。
PVの最後は山口一郎がリンゴをかじる、アルクアラウンドのイントロが始まるところで終了します。つまりこのPVは無限ループになっているのです。
一発撮りのPVとしてRIP SLYMEの黄昏サラウンドがありますね。
こちらのPVもメンバーは急いで移動しており、かなり大変だったようです。
アルクアラウンドのPVは移動だけでなく、カメラワークにも綿密な計算が必要です。歩幅がズレると歌詞と楽曲がバラバラになってしまいます。こちらの方がより難易度は高いと言えますね。
またPVの凄いところはCG等を一切使わず、様々な手段で歌詞を視聴者に見せている事です。「次はどんな文字が出てくるのか?」と視聴者にワクワク感を与えつつ、歌詞も印象つける狙いがあるでしょう。
デジタルCGが当たり前に使われる中でサカナクションはあえでアナログ的な手法を取り入れる事で逆に先鋭的かつ実験的なPVに仕上げたのです。
PVはそのクオリティの高さから文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞しています。
ジャケットはダミー品?
ジャケットは苦悩しているような女性の顔に、アルクアラウンドの歌詞が記されたものです。ちなみに顔写真はベースの草刈です。
このジャケットですが、HPや所属レコード会社の公式ページでは顔写真の歌詞の部分が「歌詞を掲載できない」旨の文言が入ったダミーのものにすり替えられています。上記に2種類のジャケットを掲載しましたが、顔写真に違いがありますよね。
理由として著作権法が関係しています。雑誌やインターネットのメディアなどで歌詞を無断転載してはならないという決まりがあるからです。
サカナクションがダミーのジャケットを通じて「著作権法」に触れたのはこの少し前に著作権法が一部改正され、2010年1月1日から施行された事が関係しているかもしれません(憶測ですが)。
以下の行為についても著作権侵害行為として差し止め請求や損害賠償請求等の対象となりました。
(i) 海賊版と承知の上で行う販売の申出(広告行為)。
(ii) 違法なインターネット配信による音楽・映像を違法と知りながら複製すること(私的使用目的であっても)。
近年問題になっている違法サイトからの音楽のダウンロードがこの頃から禁止になっています。
サカナクションにとって、違法ダウンロードは思う事があったのでしょう。ダミーのジャケットを通じて、著作権法への理解を深めて欲しいのかもしれません。