【サカナクション】東京モード学園CMに起用された『夜の踊り子』がかっこよすぎる?!

日本の音楽シーンを代表するロックバンド「サカナクション」。ロックからダンスミュージックを掛け合わせ常に進化した楽曲を生み出してきたサカナクションですが、今回は2012年に東京モード学園のCMに起用された『夜の踊り子』。その『夜の踊り子』魅力を解説します。

記事の目次

  1. 1.日本を代表する人気ロックバンドサカナクション
  2. 2.東京モード学園CMソングとしても抜擢された
  3. 3.『夜の踊り子』に込められた意味や想いを独自解説
  4. 4.まとめ

日本を代表する人気ロックバンドサカナクション

サカナクション ライブ
Photo by kagawa_ymg


 

現在の音楽シーンを代表するロックバンド、サカナクション。
サカナクションは2005年結成。ボーカル・ギター担当の山口一郎を中心とした男女5人で編成されたバンドです。
結成当初は、もともと「ダッチマン」というバンドを組んでいた、山口一郎とギター・コーラス担当の岩寺基晴のユニットからのスタートでした。

バンド名はひねくれたこと、いい意味でふざけたいという思いから「サカナ」、変化を恐れずやっていこうという思いの「アクション」を掛け合わせた造語、サカナのアクションで「サカナクション」となった。

2007年にアルバム『GO TO THE FUTURE』でビクターエンタテインメントのBabeStar Labelよりメジャーデビュー。
その際、サポートメンバーで参加していたベース・コーラス担当の草刈 愛美、キーボード・コーラス担当の岡崎 英美、ドラム担当の江島 啓一が正式加入となり現在のサカナクションとなりました。

2015年には代表曲となるシングル「新宝島」をリリース。
中毒性のあるPVが癖になると話題となりました。

映画『バクマン。』の主題歌として起用され、さらに映画の伴奏も担当しました。
この映画音楽は第39回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞しています。

ロックからクラブミュージックまで幅広いジャンルをもとに常に自身の楽曲を変化させていたサカナクション。
まだまだ進化していく彼らの音楽は音楽シーンにまだまだ衝撃を与えてくれそうです。

東京モード学園CMソングとしても抜擢された

東京モード学園
Photo by くーさん

2012年に東京モード学園のCMに抜擢されたサカナクションの『夜の踊り子』ですが一体どんな作品でどういったCMだったのでしょうか?
紹介していきたいと思います。

サカナクションの『夜の踊り子』ってどんな曲

2012年にリリースされたサカナクション7枚目となるシングル『夜の踊り子』。

エレクトロサウンド、ダンスビートを基調とし、和風のテイストが盛り込まれ、サビでは印象的なギターフレーズを繰り返し使い、中毒性の高い楽曲となっております。
山口一郎らしいけだるげなのにキャッチーで覚えやすいメロディーを展開されているかと思えばサビでは一転して高い音程を裏声で出しながらエモーショナルなメロディが一気に爆発するメリハリのきいた曲です。

1番のサビに向けて盛り上がるところの後、サビに行かずイントロに戻るなど焦らされるところなども癖になります。

考え抜かれて作られたこの『夜の踊り子』はサカナクションらしい楽曲の1つとしてライブでも定番曲となっています。
 

モード学園の歴代CMタイアップがかっこいい

東京、大阪、名古屋、パリに学校を持つモード学園ですが歴代のCMはエッジの聴いたロック色の強い楽曲がタイアップとして使われ頭に残る映像とマッチさせ、かっこいいと話題になってきました。

1990年からCMが放送されているモード学園、各年代年代にそれぞれ思い出すCMがあるかもしれません。
木村カエラ、PUFFY、Superfryなど有名なアーティストもタイアップされています。

2019年の最新CM「承認欲求」篇ではポルカドットスティングレイの『バケノカワ』が使われ、写真かと思うほどリアルな絵の目が動くCMが話題となっています。

サカナクションの『夜の踊り子』が使われた東京モード学園のCMはどんなの?

2012年から放送されていた『鍛える!』篇にサカナクションの『夜の踊り子』が使われていました。
「なりたい」を「なる」に鍛える。というキャッチコピーと、ダンサーのJONTE' MOANINGが踊る姿がとても印象的なCMです。

『夜の踊り子』からサビとなる部分が使われているのですがとてもマッチしています。
邪魔するでもなく主張するでもなく、しっかり存在感がある。
CM、1つの作品としてとても洗礼された世界観だと思います。
 

踊っているJONTE' MOANINGってどんな人?

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東京モード学園の『鍛える!』篇で踊っている黒人ダンサー。
とてもインパクトがあり引き付けられるようなダンスを踊っています。
そんな気になるこの方はアメリカのダンサー・振付師のJOMTE' MOANINGという方です。

13歳からダンスを始め、2004年には第38回スーパーボウルのジャネット・ジャクソンによるハーフタイムショーに出演。
2007年にはビヨンセの世界ツアーで振り付け・演出を任されました。
 

『夜の踊り子』に込められた意味や想いを独自解説

そんな魅力がたくさんある『夜の踊り子』ですが、サカナクションが『夜の踊り子』に込めた想いを紐解いていきたいと思います。
それでは歌詞の順を追って考察していきます。
 

何かにおびえて夜に逃げる

曲の歌いだしとなる1番のAメロです。
けだるげに少し切なげに歌っているこのパートの歌詞はこちらです。

跳ねた跳ねた 僕は跳ねた 小学生みたいに
雨上がりの夜に跳ねた 水切りみたいに

(ミテイタフリシテ)
明日を素通り
(ヨルニニゲタダケ)
朝を素通り

跳ねた跳ねた 君も跳ねた 女学生みたいに
水たまりの上で跳ねた あめんぼみたいに

(ワスレタフリシテ)
それはつまり
(ヨルニニゲタダケ)

子供のように遊ぶ姿が描かれています。
また「君も跳ねた」とあることから2人で遊んでいることが示されています。
「雨上がりの夜」とあることから時間が夜であることもわかります。

「ミテイタフリシテ」「ワスレタフリシテ」「それはつまりヨルニニゲタダケ」とあるように無邪気に遊び、何かを見てみないふりをして夜に逃げている心情が描かれています。

とどまり続ける弱い姿

盛り上がってくるBメロの部分にあたります。
Aメロと変わって情緒的な展開となり心情を上手く表しているパートです。

どこへ行こう どこへ行こう ここに居ようとしてる?
逃げるよ 逃げるよ あと少しだけ

遊んで夜に逃げている、そんな状況を疑問に思っている自分が描かれています。
「どこへ行こう ここに居ようとしてる?」ここにとどまってはいけないとわかっていてもここに居てしまう。
文末のクエスチョンマークから自問自答していることが見て取れます。

「逃げるよ あと少しだけ」とあるように結局あと少しだけと逃げる弱い姿が表現されています。

いつのまにか1人になってしまう

サビにいかずまたAメロに戻ります。
1人になった寂しさを上手く他パートを鳴らさずギターだけで表現されています。

消えた消えた 君が消えた 蜃気楼みたいに
にわか雨の音も消えた さよなら言うように

(キコエタフリシテ)
君の言う通り
(ヨルニニゲタダケ)

「君が消えた 蜃気楼みたいに」一緒に遊んでいたはずの人が突然姿を消して1人になってしまったというシーンです。
蜃気楼という比喩表現を用いて穏やかでとても静かに姿を消したことが表現されています。

「君の言う通りヨルニニゲタダケ」と消えてしまった人に夜に逃げていることを諭されます。
本当は夜に逃げていることもわかっていているが1人になったことで深く考えるというシーンです。

突き刺さる孤独

サビに向けて盛り上がるBメロです。

どこへ行こう どこへ行こう ここに居ようとしてる?
逃げても 逃げても 音はもうしなくて

「どこへ行こう ここに居ようとしてる?」1回目のBメロと同じように自問自答をしています。
ですが今回は一緒にいた人もいなくて孤独です。

「逃げても 音はもうしなくて」いくら逃げても音がしない、1人で逃げていても先にはもう何もないという表現がされています。

先につなげる涙

ここでサビです。
ダンスビートを上手く使うアレンジや、印象的なギターフレーズにはディレイというエフェクターが使用されており残響を用いて先につなげていくというのがうまくアレンジで表現されています。

雨になって何分か後に行く
今泣いて何分か後に行く
今泣いて何分か後の自分

今泣いて何分か後に行く
今泣いて何分か後に言う
今泣いて何年か後の自分

「今泣いて」この泣いてという歌詞はうれし泣き、悔し泣き、悲しくて泣くなどいろんな意味が含まれていて「何分か後に行く」「何分か後の自分」と先の自分にこの涙を糧に成長していくという前向きな思いが込められています。

そして最後に「今泣いて何年か後の自分」とあり何年も先の自分にまで繋げていくという意思が表現されています。

そして一歩前へ

間奏が入りもう一度Bメロです。
サビから勢いを止めずにそのままこのパートまで入っていきます。
どんどん前向きに進んでいくアレンジがとても心地いいです。

行けるよ 行けるよ 遠くへ行こうとしてる
イメージしよう イメージしよう 自分が思うほうへ

「どこへ行こう ここに居ようとしてる?」と自問自答していたのが「行けるよ 遠くへ行こうとしてる」と変わります。
夜にとどまり続けていたのが遠くに行こうとする進歩を見せます。

「イメージしよう 自分が思う方へ」自分が思い描いた方へ向かっていけというメッセージ性の強い歌詞です。
とどまり続けていた時とは大きく変わり前に踏み出すことが大事だと気づかせてくれるパートです。

踏み出したその先

最後のサビです。
最後の一節だけ歌詞が変わっておりとても奮い立たせてくれます。

雨になって何分か後に行く
今泣いて何分か後に行く
今泣いて何分か後の自分

今泣いて何分か後に言う
今泣いて何年か後の自分

笑っていたいだろう

歌詞は最後だけ変わっており「笑っていたいだろう」という一文になっています。
先に進む、前に踏み出すその理由がこの一文に詰まっています。

笑っていたいなら自分で前へ進むしかないというメッセージが込められています。

サカナクションが『夜の踊り子』に込めた意味

何かから逃げてずっと同じところにいたのでは何も変わらない。
今まで一緒にいた周りの人間はどんどん先へ行ってしまう。
今流した涙が先の自分の糧となるから自分で前へ踏み出していけ。

そうゆうエールを送った歌になっています。

もしかしたら作詞した山口 一郎の体験談をもとにした歌詞かもしれませんね。

とても前向きで何かに挑戦していく人達を奮い立たせてくれる一曲です。
 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
『夜の踊り子』に込められた意味は今から入学して勉強し社会に出ていく学生たちにはもってこいの曲だと思います。
東京モード学園のタイアップとしては文句のつけようがないですね。

自分が何かに躓いたときに歌詞の意味を思い出しながら聞いてみると勇気をもらえます。
音楽にはそうゆう力があると思いますのでつらいときはぜひ『夜の踊り子』を聞いてみてください。

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