【サカナクション】世界的に評価の高い「ネイティブダンサー」PVに注目!歌詞についても独自で徹底解説!
日本の音楽シーンを牽引するサカナクション。2009年に発表されてネイティブダンサーは10年経った今でも名曲として人気があります。歌詞や背景を読み解くと、サカナクションの当時の心境が読み取れます。今回はサカナクションのネイティブダンサーの徹底考察を行います。
世界的に評価の高い邦楽ロックバンドサカナクション
サカナクションは日本の音楽シーンを牽引し続けるロックバンドです。
2005年に札幌の地で結成され、2006年に現在のメンバー編成となりました。2007年に『GO TO THE FUTURE』をリリース以降は数々の名曲を制作しています。楽曲は他の記事を参考にしていただければと思います。
バンドのフロントマンである山口一郎はサカナクションとしての活動だけでなく、多方面に活動の幅を広げています。
山口一郎は『NF』という「音楽に関わる音楽以外のプロジェクト」を手がけるために2015年に設立しています。
音を奏でる庭園
『NF』は2019年8月6日〜10月31日にGINZA SIXの最上階にて「ROOF TOP ORCHESTRA 音を奏でる庭園」をプロデュースしています。
庭園はオーケストラの演奏台をイメージした6つのモニュメント、それを囲む光の柱で構成されました。来場者がモニュメントを叩く事で、音と光が連動します。誰もいないのに、オーケストラが奏でられる仕組みとなっています。
NEWS23のタイトルコール
昨年発売されたアルバム『834.194』に収録されている『ワンダーランド』はNEWS23のオープニングに起用されています。『君の名は』でも有名な新海誠監督とサカナクションがコラボするだけでも胸が熱くなりますが、『ツースリー』と言うタイトルコールは『NF』がディレクションしています。
新しい感情を発明するには、混ざり合わないものを混ぜ合わせた「良い違和感」がないと、人にひっかからないと思うんですよ。
NEWS23の小川彩佳キャスターとの対談の際に山口一郎はこう述べています。
音楽と報道番組、音楽と屋上庭園…本来は混ざり合わないものを混ざり合わせる事で、新たな価値観や発見が生まれます。
これからも山口一郎はマルチな才能を発揮していくでしょう。
ネイティブダンサーを制作した頃のサカナクション
音楽シーンのみならず、様々な方面で活躍するサカナクションですが、最初から自信に満ちた活動を続けていたのでしょうか?
答えは『否』です。彼らは様々な葛藤と不安を抱えながら音楽と向き合ってきました。それを裏付けるのはファンの間でも人気のある『ネイティブダンサー』と言う曲です。
この楽曲を紐解く事で、サカナクションの事をより詳しく知る事が出来るでしょう。
サカナクションは2007年に『GO TO THE FUTURE』、2008年に『NIGHT FISHING』をリリース。上に紹介した動画は『GO TO THE FUTURE』に収録されている『白波トップウォーター』です。
彼らの作品は音楽評論家からも高く評価され、その夏には8本の大型フェスに参加する等、 華々しく活動しています。
当時のサカナクションは故郷である北海道を活動の拠点としていました。複数の会社からオファーを受け、Hipland Managementと契約を結びます。
山口一郎はメンバーと話し合いを重ね、上京する事を決めます。彼らが住んでいたのは登戸であり、厳密に言えば神奈川でした。すぐ近くには多摩川と橋があり、その橋を渡ればそこは『東京』そんな場所に彼らは住んでいたのです。
その頃の苦悩を山口一郎はラジオで述べています。
みんな登戸に住んでいて、引っ越してすぐはすごく孤独でしたね。友達もいないから、メンバーしかいないんです。で、メンバーも同じ。誰も知り合いがいないから、家に集まって毎日制作。
この後どうなるか分からなかったから、売れなかったら帰らなきゃいけないし、メンバーには女の子が2人いるし……。人生変えちゃったから、ここでなんとか成功しないといけないってすごく躍起になっていましたね。
この時に皆で制作していたのは3rd Album『シンシロ』です。このアルバムの特徴は各メンバーが山口一郎からデモ音源を渡され、各メンバーが編曲をしている事です。メンバーごとのアレンジがなされている為、多彩な種類の楽曲が詰め込まれたアルバムになっています。
このアルバムは2009年1月21日に発売されますが、リードシングルとして2008年12月10日に『セントレイ』が、2009年1月7日に『ネイティブダンサー』が発売されます。ちなみに『ネイティブダンサー』はデジタルシングルでした。
各メンバーが主導権を握って作られたアルバムですが、ネイティブダンサー自体は山口一郎が一人で手がけたものになります。
夜、家にいて1人でぼーっとすると不安になってくるし、寂しくなるから、釣りをすることで紛らわしていましたね。そのときの風景の曲が「ネイティブダンサー」です。
ネイティブダンサーは、北海道を離れて東京で暮らす事の不安や迷いから生まれた楽曲だったのですね。
北海道に帰りたい…でも帰ってはいけない…。登戸から見た景色は山口一郎にはどのように見えていたのでしょうか。