【サカナクション】シングルカップリング曲にも名曲揃い!「スローモーション」とはどんな曲?
サカナクションはカップリング曲も評価が高く、特にスローモーションはファンから根強い人気があります。真夜中な冬を想像させつつも、シュールなPVにも注目が集まっています。今回はサカナクションのスローモーションについて掘り下げていきましょう。
レトロ調のPVにも人気が集まっている
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スローモーションはPVが制作されていますが、元からファンだった人が視聴すると「?」となるでしょう。
叙情的な楽曲でありながらPVは不思議な世界観が漂っています。宇宙人のような生命体が踊る様は軽いトラウマを与えます。楽器もダンスも上手いのは少しシュールですね。
このPVはレトロな雰囲気を出す為に8mmフィルムで撮影されており、TV放送が始まったばかりの深夜番組を意識しています。
何かをスローモーションにして見てみる科学番組を放送しており、司会の女性は琉花です。
このPVはトラウマの宇宙人に目が行きがちですが、肝は「だんだん減る未来…」の部分で女性が風船(未来の比喩?)を割り、カレンダーを破り捨てるところでしょう。この部分は終わりに近づくなんとも言えない感覚が襲います。
このPVには実は山口一郎も出演しています(3分39秒位に)。とても地味な役回りですが、そういう遊び心が良いですね。
このPVの意図は?
実はこのPVはスローモーションがリリースされてから4年のにリリースされたカップリング&リミックス集「懐かしい月は新しい月 ~Coupling & Remix works~」の表題曲的な扱いで制作されました。
PVが制作された背景について山口一郎はこう述べています。
スローモーションっていう曲を知っているっていう人は、サカナクションのファンの中でも、コアなファンというか、一部の人だと思うんだけど、そういう人たちが見るミュージックビデオと、この曲を初めてミュージックビデオを見て聴く人じゃ、全然感覚が違うじゃん。それもね、実は結構知りたかったんだよね。
元からスローモーションを知る人が動画を視聴する場合と、動画で初めてスローモーションを知る人だと、その曲に対するイメージはガラリと変わります。
だからこそ本来のイメージとはかけ離れたPVが制作されたのですね。
スローモーションのPVを制作したカメラマン岡山由之
PVを制作した奥山由之はカメラマン・映像作家としての肩書きを持ち、当時は24歳でした。カメラマンとしてデビューしたのは大学2年生の19歳の頃でした。
never young beach等、多くのアーティストのアートディレクションやPVを担当しています。上記のPVはnever young beachが2016年にリリースしたアルバムfam famに収録された「お別れの歌」です。
最初はひたすら携帯で撮影された小松菜奈が演じる彼女とのひと時が流れ、楽曲が始まるのはなんと3分40秒からです。
小松菜奈はとても可愛いのですが、この曲自体が別れの歌であるからこそ、幸せそうな様子が逆に悲しさを際立たせる仕上がりとなっています。この作品で奥村は文化庁メディア芸術祭審査員会推薦作品に選ばれています。
最近ではMr.Childrenの新曲「birthday/君と重ねたモノローグ」が有名です。
多彩な才能を持つ奥村由之にも期待ですね。
スローモーションだけじゃない!サカナクションのカップリングは粒ぞろい
ホーリーダンス
サカナクションはシングル曲だけでなく、カップリング曲も評価が高いです。上記の曲はアイデンティティのカップリングとして収録された「ホーリーダンス」であり、おすすめの1曲です。こちらも最初はPVはありませんでしたが、スローモーションと同じタイミングで制作されました。
こちらは監督を山口一郎が担当しています。同じく魚図鑑にも収録されていますね。
スプーンと汗
こちらはアルクアラウンドに収録された楽曲です。「何かを考える時に、頭の中でぎゅっと雑巾で絞る」その時の感覚を楽曲にしたものです。
短い曲でありながら、山口一郎の心境が現れており、ダンスミュージックであるアルクアラウンドのカップリングという立ち位置が絶妙です。
昨日と同じ靴を履いたんだ
痛く胸に刺さる思い出と共に
ぐるぐる回る頭の中から
絞り出した汗は もう乾く頃
うつむき嘆く人々の心内を
スプーンで掻き回すように説き開こう
こちらの曲は魚図鑑には収録されておらず、懐かしい月は新しい月 ~Coupling & Remix works~にのみ収録されています。
魚図鑑はサカナクションを代表するおすすめの曲が多数収録されていますが、新しい月にも、remix等の新たなアレンジを施した曲が収録され、サカナクションの違う一面を見る事が出来ます。
先ほどのスローモーションはどちらのアルバムにも収録されていますよ。
まとめ
今回はサカナクションの名曲「スローモーション」の紹介をしました。叙情的な歌詞と不思議な世界観が混ざり合うおすすめの1曲です。是非この機会に聴いてみてくださいね。