ギロとはどんな楽器？音色・奏法や値段について紹介！

ギロとは、くり抜いたひょうたんの内側に切り込みを入れて、叩いたり棒でこすったりして音を出す打楽器です。スペイン語が語源とされており、民族楽器としてラテン音楽で使用されることがあります。同じような楽器として、ブラジルを中心に使われている「レコレコ」があります。

現在ではひょうたんのほかに、木材で作られたギロがあり「ウッドギロ」と呼ばれています。
演奏方法は共通していますが、音色が若干違うので聞き比べてみるのも楽しいですね。

ギロの中には、カエルの姿をしたものがあります。おもに東南アジアで使われることが多く、ベトナムでは「モーコック」と呼ばれ、縁起物としても親しまれています。カエルの背に当たるところにデコボコの溝が作られており、そこを棒でこするとコロコロとカエルが鳴いているような音が聞こえてきます。手のひらサイズのものが多く、インテリアとして飾っておくのもおしゃれなものです。

ギロを長く使用していると、表面が滑らかになっていき、切り込みが薄れてきます。これは、棒などでこすり過ぎたことが原因です。そうなってはいい音は楽しめませんので、新たに切り込みを入れなおすか、新しいものに交換しましょう。

ギロは木の棒や動物のツノで、デコボコに作られた切り込みをこすって音を出します。短くこすると「チャ」っという音がなり、長くこすると「ギー」っという音がなります。演奏方法は、切り込みを棒でこするだけなので小さな子どもでも簡単です。しかし、力を入れてやみくもにこすってもいい音はなりません。ギロは単純な作りの楽器ではありますが、奥が深いともいえるでしょう。

ギロを使った楽曲としては、ストラヴィンスキーの「春の祭典」が有名どころです。打楽器の一つとして取り入れられており、ほんの一部ですが、ギロの音色を楽しむことができます。

ほかにも、現代音楽の作曲家ヘルムート・ラッヘンマンがギロを好んでおり、ギロに似た楽器を自分で作ったほどといわれています。

ギロには、ひょうたんで作られたほかに木製のもの、子ども向けに安全素材で作られたものなどがあります。素材に加えて、大きさや価格などもそれぞれです。おすすめのギロを5つ紹介しますので、特徴をチェックしてみましょう。

ギロは、日本の楽器にはあまり見られない形や演奏法が特徴の楽器です。誰でも簡単に演奏でき、楽しい気分が味わえるのもギロの特徴といえるでしょう。エスニックなインテリアを楽しみたい人には、飾り物として取り入れるのもよいですね。ぜひ、見かけたら一度演奏してみてください。