【DJ】生きる伝説DJ Premierって何者?代表曲11選をご紹介!

1990年代を代表するレジェンドで、今なお活動するヒップホップ界の最重要人物DJ Premier。プロフィールとキャリア、膨大な楽曲の中から必聴の代表曲11選を解説付きで紹介します。DJ Premierならではのdopeな世界観を堪能してください!

記事の目次

  1. 1.DJ Premier(DJプレミア)って何者?
  2. 2.DJ Premierの基本プロフィール
  3. 3.なぜDJ Premierはここまで世界を魅了した?
  4. 4.DJ Premierの歴史
  5. 5.プレミアサウンド構築の特徴
  6. 6.DJ Premierの押さえておくべき人気曲11選
  7. 7.DJ Premierの最近の活動
  8. 8.DJ Premierのまとめ

DJ Premier(DJプレミア)って何者?

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DJ Premier(プレミア)はアメリカのヒップホップシーンを代表する天才トラックメイカー・プロデューサーであり、関わった楽曲は約500曲と、今なお多くのラッパー、アーティストに最大のリスペクトを受けるレジェンドです。

DJ Premierの基本プロフィール

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1989年のデビュー以来、長きにわたりヒップホップ界で第一線で活動し続けるレジェンドであるDJ Premierの経歴を紹介します。

1966年3月21日テキサス生まれで、本名はChristopher Edward Martin(クリストファー・エドワード・マーティン)です。10代のころにニューヨーク・ブルックリンに移住しています。

ハイスクール卒業後にテキサス・ヒューストンの大学に進学し、コンピューターサイエンスを専攻しています。当時のクラスメイトからターンテーブルを拝借しDJとしての技術をマスターしていきました。この時はWaxmaster Cと名乗っていました。

なぜDJ Premierはここまで世界を魅了した?

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トラックメーカーとしてのプレミアの初期のキャリアにおける特徴は、それまであまり使われることがなかったジャズのサンプリングを多用し、ボトムの利いた土臭い骨太なビートメイクとの組み合わせで、新境地を切り開いた点です。シンプルなループサウンドと、テクニカルなスクラッチもプレミアサウンドを決定付ける要素です。

プレミアがメインストリームになる以前は、スペックの低いドラムマシーンにおける軽い音像のビートメイクが主流でしたが、以降はプレミアの代名詞と言えるdopeな重たさを伴うサウンドが主流となっていきました。

プレミア登場によって現在に至るビートメイクの新基準を作り上げたといっても過言ではなく、この偉業が世界中のhip hopファンを魅了した大きなレガシーとなっています。

DJ Premierの歴史

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1989年にグル (ラッパー)が組んでいたグループGang Starr(ギャングスター)に誘われ加入します。この当時ギャングスター自体はメンバーとの不和が原因でグル (ラッパー)1人のみとなっていました。同年Wild Pitchと契約し1stアルバム「No More Mr. Nice Guy」とシングル「Words I Manifest」をリリースします。この当時プレミアはまだテキサス州の大学に通う学生でした。

1990年にはイギリス・ロンドンに拠点を置くレーベルChrysalis Records(クリサリスレコード)と契約しニューヨークを中心とした東海岸で精力的に活動します。

実質2003年までギャングスターとして活動を共にしたグル (ラッパー)とはラストアルバム「The Ownerz」を最後に袂を分かち事実上の解散となります。

その後はソロでの活動がメインとなり、多くのラッパーのアルバム制作にプロデューサーとして関わり、多くのヒップホップclassicを生んでいきます。

関わったアーティストはhip hopはもとより、R&B、POPS、ROCKのメインストリームからアンダーグラウンドまで多岐にわたり、中には全米でメガヒットした楽曲もあります。主なプロデュースアーティストは以下の通りです。(主なアーティストのみの一部)

  • Big Daddy Kane
  • KRS-One
  • Snoop Dogg
  • The Notorious B.I.G
  • Ludacris
  • Mos Def
  • Nas
  • Common
  • Dr.Dre
  • Joey Bada$$
  • Rakim
  • Busta Rhymes
  • Jay-Z
  • Kanye West
  • D'ANGELO
  • Limp Bizkit
  • Christina Aguilera
その後も数回にわたる来日も行い、現在に至るまで精力的に活動しています。

ちなみに実質2003年まで活動を共にしたギャングスターのラッパーGuruは2010年に癌のため他界しましたが、当時のインタビューでプレミアは「Gang Starrは解散していない」とGuruに対してリスペクトを送っています。

プレミアサウンド構築の特徴

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それ以前には無かった独特なdopeなプレミアサウンドの特徴は、予想もつかないようなネタを使いながらサンプリングを細かく細切れにしたりといった手法で、心地よいループとボトムの利いた骨太なビートを作り上げることです。

ハードなファンキーさが根底にありながらジャズやファンク、ソウル、ブルースなどのブラックミュージックのみならず、トークショーや教材のようなアナログレコードからサンプルしてくる他に類を見ない天才的な抜群のセンスが、他のトラックメーカーとは一線を画し多くのhip hop classicを生み出しました。

当時のインタビューでプレミア本人も「俺ほどファンキーなトラックを作れるトラックメーカーは見当たらない」と自負しています。

DJ Premierの押さえておくべき人気曲11選

約30年にわたるDJ Premierのトラックメーカー、プロデューサーとしての長いキャリアからこれぞpremier classicといえるおすすめの楽曲11選を筆者の独断と偏見で紹介していきたいと思います。

Words I Manifest-Gang Starr

1989年の記念すべきWild Pitchからの1stシングルとなる楽曲です。まだまだプレミアサウンドと言える骨太なビートではなく、粗削りな印象を受けますが巧みなスクラッチワークが光るヒップホップの歴史に残る名曲です。ジェームス・ブラウン「Bring It Up」をサンプリングし、メインでループさせるという大ネタ使いもまだ微笑ましい若さを感じます。

後年のインタビューにおいて彼のヒーローでリスペクトしていたマーリー・マールがこの曲をラジオでかけてくれたことに感激したと言っています。

DWYCK feat.Nice&Smooth-Gang Starr

Nice&Smoothの二人のラッパーをフィーチャリングしGuruとのひたすらラップの掛け合いが聴けるスマッシュヒット曲です。トラックはこの頃にはボトムの利いたプレミアサウンドが確立されています。キャリアの中ではbestといってもいい傑作トラックとなっています。

プレミアの後のインタビューによると、この曲はもともとシングルのB面にしか収録されていなったがあまりの人気で急遽アルバムに収録することになったということです。

Mass Appeal-Gang Starr

筆者がギャングスターのキャリアの中において最も好きな楽曲がこちらです。ギャングスターとして最も売れた曲でもあります。

この当時プレミアよりセルアウト願望が強かったラッパーのグルが自分たちのサウンドへのこだわりも保ちつつ逆転の発想として、大衆にうけることに必死なラッパーに皮肉を込めてラップするといった楽曲です。

このトラックのメインリフとなるループは一度聴くと中毒性のあるサウンドとなっていて、随所に入るスクラッチも絶妙なバランス感となっています。ビートもどっしりとした重さを出していてハードにファンクするプレミアの真骨頂といえるbestトラックとなっています。

N.Y State Of Mind-Nas

まず筆者がpremier classicのbest中のbestに挙げたい曲です。初めて聴いた時はぶっ飛んだのを思い出します。Nasのラップよりもトラックに心を奪われて25年以上たった今でも聴くたびに心がざわつく名曲です。

1994年のヒップホップ史に燦然と輝く金字塔NasのIllmaticのプレミアプロデュースの楽曲です。パルス音のようなサンプリングと重たいビートに追いかけて入ってくるベース、ラップが入ってからの効果的なピアノを使ったひたすらグルーヴを生み出すループは、プレミアでしか成しえなかった名曲中の名曲です。おすすめというか、ヒップホップ好きなら聴かなきゃいけないクラシックです。

インタビューで明かされたところによると当時のNasのラップに魅了されたプレミアが是非俺を使ってくれと頼んだという逸話が披露されています。天才でも自分から使ってくれと頼むほどNasもまた天才だったということでしょう。

Rappaz R.N Dainja-KRS-One

1995年のダボダボのボーダーTシャツが似合うKRS-Oneのプロデュース曲は、プレミアらしいファンキーな仕上がりです。硬質なビートに機械音のサンプリングとファンクを意識したホーンセクションの絡みが抜群のpremier classicとなっています。多くのフォロワーを生んだこの当時の東海岸ヒップホップサウンドの主流であったプレミアサウンドが堪能できるおすすめの1曲です。

オープニングのスクラッチも冴えわたり、KRS-Oneのラップが入ってからはシンプルにループするといったプレミアサウンドの黄金律といった趣です。しかし、KRS-Oneは何枚のボーダーの長袖Tシャツを持っているんでしょうか・・・。

The Return-Brand Nubian

ファンキーなラップスタイルのBrand Nubianに諸にファンキーなビートを提供した1998年のプロデュース曲です。当時はまだギャングスターとしても精力的に活動していましたが、プレミアにはトラック製作やプロデュースの依頼が殺到していました。硬質なビートにフルートのサンプリングを乗せたループがこれぞプレミア節といえる作風となっています。

Full Clip-Gang Starr

1999年に銃弾に倒れたラッパーBig Lをリスペクトしてリリースされた楽曲です。タイトなビートにファンキーなギターのサンプリングが映えるファンキートラックに仕上がっています。

卓越したラップスキルを持ったBig Lとは生前からコラボレーションしており、親密な関係だったようで、インタビューによるとBig Lが亡くなった日に作られた曲とのことで、プレミアにとって特別な1曲だということです。

終盤キレのあるスクラッチも聴かれるシンプルながら跳ね感のある軽快なサウンドがプレミアの引き出しの多さを感じる曲です。

So Ghetto-Jay-Z

超大物Jay-Zにも多くのプロデュースを行っていますが、中でも特にdopeな印象の1曲です。このテンポ感と怪しげなサウンドも当時のシリアスでダークな東海岸サウンドを代表するpremier classicといえる楽曲となっています。あまり大ネタのサンプリングを使用せず、他の追随を許さない独創的なヘヴィーな質感のプレミアサウンドが堪能できます。

Devil's Pie-D'ANGELO

ネオソウルの金字塔アルバムD'ANGELOの2作目「Voo Doo」においてもNasの「Illmatic」以来の衝撃を受けたコチラの曲が収められています。レイドバックしたディアンジェロならではのグルーヴに見事なまでのサウンドメイクが堪能できるプレミアトラックの名曲です。個人的にはいまだに愛聴している作品で大好きなトラックです。

余談ではありますがD'ANGELOの大ファンの筆者は数年前に来日した大型フェスでのライブを生で観て大感激したのを覚えています。当時購入したTシャツはいまでも一度も着ずに大切に保管しています。

N 2 Gather Now-LIMP BIZKIT feat.Method Man

1990年代にロックシーンを席巻していたミクスチャーロック、ヘヴィーロックのバンドとして全米で人気を博していたLIMP BIZKITをプロデュースした異色のタッグの曲です。

プレミアは後のインタビューでゲストにウータン・クランのMethod Manの参加が決まっていたから引き受けたと供述しています。

トラックはヘヴィーロックバンドらしくない諸にhip hopな仕上がりで、アルバム中のRockとhip hopとのバランスを取る絶妙なトラックとなっています。特筆すべきはヴォーカルのフレッド・ダーストではなく、ゲストラッパーのMethod Manのスキルフルなラップとプレミアらしいファンキーなビートです。

フレッドとMethod Manのおそろいの無地の黒Tシャツと赤のヤンキースのキャップは当時の全米のキッズがこぞって真似したファッションスタイルでした。ダボっとしたTシャツを着てNew Eraのキャップといったファッションスタイルが日本でも流行し、特にヤンキースのNew Eraは品切れするほど大人気だったのを覚えています。

Still Dirty-Christina Aguilera

2006年のクリスティーナ・アギレラのアルバム「Back To Basics」に収められたプレミアプロデュースの楽曲です。メインストリームのシンガーソングライターであるアギレラとのコラボレーションは当時意外な印象でしたが、アルバムコンセプトの1920~1950年代のクラシックな音楽を現代的に解釈するという流れにすんなりとはまっているのが見事です。ビートや手法はhip hop、仕上がりはソウルとでも言えそうな今作は、プレミアらしいビートにアギレラのヴォーカルが見事にマッチした2000年代の傑作となっています。

DJ Premierの最近の活動

現在も精力的に活動を行うプレミアは新たなコラボレーションユニットheadlinesを始動しました。Conway、Westside Gunn、Benny The Butcherの3人のユニットGriseldaとのheadlinesにおいて最新の天才DJ Premierサウンドを聴くことができます。

同時進行でも多くのプロデュースも進んでいるようですのでheadlinesのみならず、まだまだプレミアから目が離せません。

また、数回にわたる来日公演もあるので、今後も是非来日して多くのファンの前で天才的なスクラッチワークやDJプレイを見せてもらいたいものです。2015年、2016年の来日の際にはバンドスタイルとのコラボのショーケースも行っているので、そういった生バンドとのスタイルにも期待したいですね。

DJ Premierのまとめ

Photo by Xi WEG

1990年代の東海岸ヒップホップにおけるひとつのテキストを開拓し、その後多くのフォロワーを生んだ天才DJ、トラックメーカー、プロデューサーであるDJ Premierの世界観の一端を紹介させていただきました。とはいえ、まだまだプレミアの関わった楽曲には隠れた名曲がありますので、是非聴き込んでみてください。

いまなお現在進行形で活動しているレジェンドですのでこれからの活躍にも期待しましょう。

願わくば来日して実際にショーケースを見れることを願っております。その時は絶対にこのTシャツ買いたいですね。

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