新しい読書の形「オーディオブック」とは?メリットやおすすめアプリをご紹介!

近年、若者の活字離れや読書離れなど、スマホなどが普及したことにより読書をする人が減少傾向にあります。そんな中、本を「目で読む」のではなく「耳で読む」というオーディオブックというサービスが普及しております。今回は、オーディオブックについて解説します。

記事の目次

  1. 1.オーディオブックとは
  2. 2.オーディオブックのメリット・デメリット
  3. 3.おすすめオーディオブックのサービス5選
  4. 4.オーディオブックおすすめ名作文学
  5. 5.まとめ

おすすめオーディオブックのサービス5選

こちらでは、おすすめオーディオブックサービスを5選ご紹介いたします。

Google Play Books

「Google」が提供している書籍サイト。電子書籍なども取り扱っており、その中に「音声ブック」として、オーディオブックがラインナップされております。定番の名作文学からビジネス書、自己啓発本、英語で書かれた洋書から、マンガ、ラノベといったエンタメ作品まで幅広いジャンルを取り扱っております。

また、CMのように「Google スマートスピーカー」と同期することで、話しかけながら好きな本を聴くことが出来ます。

kikubon(キクボン)

他のオーディオブックと比較し、小説に特化したラインナップが特徴的なオーディオブックアプリとなっております。映画化作品やアニメ化作品などが配信され、読み手も声優・ナレーターといったアニメファンなら一度は名前を聞いたことのある方々が朗読をしております。

中でも、田中芳樹さん原作の「銀河英雄伝説」にて、映像化されていない部分を朗読するというレアなプロジェクトが展開されているので、アニメファンの方は一度聞いてみてはいかがでしょうか。

Reader™ Store

ソニーが提供している電子書籍サービス。60万冊ほど取り扱っており、その中にオーディオブックも提供されております。Googleアカウントなどを所持していれば、サイトへの会員登録不要で40万冊ほど試し読みすることが可能です。

ビジネス、実用書、洋書、ラノベといった広いジャンルがラインナップされていて、気になった本を購入することで聞くことが可能となっております。

Audible

Amazonが母体となっているオーディオブックサービス。ビジネス、洋書、自己啓発、ラノベといった幅広いジャンルがラインナップされており、おおよそ40万冊以上が配信されております。その大半は洋書で、英語の本が中心となっておりますが、「Audible」のみで配信されている書籍などもあります。

月額1500円で利用することが可能で、毎月コインが付与され、コインと1冊好きな本を交換することが出来ます。また、購入する時も会員特典として30%オフで購入可能で、返品なども可能です。他サイトと比較して少し高めの値段設定ですが、その分豊富なジャンルを聴くことが出来ます。また、初回30日間無料なので、そちらで体験するのもおすすめです。

audiobook.jp

オトバンクが経営しているオーディオブックアプリ。他のサイトと比較すると、和書のみで3万冊ほどが収録されており、これは国内のオーディオブックサイトで最も多い収録数となっております。ジャンルも、ビジネス、自己啓発といった定番の物から、講演会、語学といったジャンルまで取り揃えております。

月額750円で1万冊が聴き放題というプランが展開されており、また初回30日間の無料お試し期間があるので、オーディオブック初心者にはおすすめのサイトとなっています。

オーディオブックおすすめ名作文学

こちらでは、「audiobook.jp」や「Audible」といったサイトに収録されているおすすめの名作文学をいくつかご紹介いたします。「名前は聞いたことあるけど、読んだことない」という方は、無料お試し期間や聴き放題などを利用して、聴いてみるのもいいかもしれません。

夏目漱石/こころ

「吾輩は猫である」などを書いた夏目漱石の代表作。「彼岸過迄」「行人」と並ぶ後期三部作としても名高い作品で、総発行部数718万部を記録し、日本で一番売れている本としても有名な作品です。

乃木希典の殉死を受けて書かれた作品で、「私はその人を先生と呼んでいた」という書き出しから始まり。「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3章立てで構成されている物語です。変わりゆく時代の変容を「先生の死」というものに置き換えた、不朽の名作文学です。

芥川龍之介/羅生門

芥川龍之介の代表作。「今昔物語集」を基にした短編で、1950年には黒澤明によって映画化もされている作品。

平安時代、羅生門の下で解雇され、盗賊になろうか悩んでいた下人が若い女の遺体の髪を抜いていた老婆と出会います。そして、老婆の話を聞き、生きるためには仕方のない悪が必要であることを知り、老婆から着物をはぎ取り、闇の中へと消えていく物語。短編ながら、人間が生きていく上で必要なエゴイズムを端的に表した作品となっています。

太宰治/人間失格

「走れメロス」「斜陽」などを書いた太宰治の代表作。1948年6月から雑誌「展望」で連載が開始され、連載中に玉川上水へ入水自殺し、太宰にとって遺作となった作品。(但し、未完となった作品「グッド・バイ」も存在します)

「私は、その男の写真を三葉、見たことがある」という書き出しから始まり、「恥の多い生涯を送って来ました」という代表的な一文が有名な作品です。内容は、フィクションでありながらも、ところどころに太宰の実体験などが挟まる私小説のような作品です。人間、誰しもが隠しておきたいダメな部分を曝け出し、人という存在の難しさを改めて確認できる作品となっています。

紫式部/源氏物語

紫式部が平安時代中期に成立させた長編物語。「audiobook」や「Audible」では、「みだれ髪」を書いた与謝野晶子による現代語訳版が配信されております。

「世界最古の長編小説」とも知られ、平安時代を舞台に絶世の美男子として生まれた光源氏の栄華と苦悩の半生を描いた作品です。古典作品という事もあり、仮名遣いが難しく、字で読むには苦労する作品ですが、オーディオブックで聞くことにより、理解を深めることが出来るおすすめの作品です。

宮沢賢治/銀河鉄道の夜

宮沢賢治の代表作。1924年から宮沢賢治が没した1933年まで執筆していた童話作品で、映画・アニメ・演劇作品としても展開され、さらにはこの作品をモチーフにした「銀河鉄道999」「ドラえもん のび太と銀河超特急」といった作品などが誕生しております。

主人公のジョバンニが友人のカムパネルラと共に、銀河鉄道に乗り、様々な星々を駆け巡る物語。壮大なSF作品として、大人でも楽しめる作品となっております。

 

中島敦/山月記

中島敦の代表作。中国に伝わる説話「人虎伝」を基にした作品で、国語の教科書にも掲載されている作品です。国語の授業の時に読んだ人もいるのではないでしょうか。

唐の時代、詩人になることを夢見た男・李徴はあることがきっかけで屈辱を味わい、山の中へ駆け抜けていくうちに虎になってしまいます。そして、友人である袁傪と出会い、自身のこれまでの行いを悔い、自身の弱さを認め、虎として生きていくことを決意する物語。国語の授業で読んだけど、内容を覚えていないという方には、復習として読むことをおすすめいたします。

吉川英治/三国志

吉川英治の代表作。戦時中であった1939年から1943年の間に吉川が記者を務めていた東京日日新聞(現・毎日新聞)にて連載されていた小説。「三国志演義」を基にしつつ、日本の人にもわかりやすくするための人物描写が加えられている作品です。

物語は、「三国志演義」の通りに進みます。そこに、吉川流の脚色として、それまで悪役というイメージの強かった曹操を人間的器量の大きい魅力的な人物に描くなど、現在までの三国志のイメージを形作った作品でもあります。三国志好きな方にはおすすめの作品です。

池井戸潤/オレたちバブル入行組

「下町ロケットシリーズ」などの生みの親、池井戸潤の代表作。「半沢直樹シリーズ」の第1作目で、2013年に放送された日曜劇場「半沢直樹」の第一部にあたる作品です。

バブル期に東京中央銀行へ入行し、大阪西支店の融資課長を務めていた半沢直樹の元へ、「西大阪スチール」の不可解な倒産について調査することになり、その裏には計画倒産や粉飾決算など様々な真相を解明していく物語。現在、こちらの作品は「Audible」のみでの配信となっております。

住野よる/君の膵臓をたべたい

住野よるの青春小説。小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿され、ラノベ作家の井藤きくの紹介により双葉社から出版され、「2016年本屋大賞」で2位を獲得するなど、大きな話題を集めた作品。

主人公である「僕」こと志賀春樹が、「共病文庫」という本を拾い、読んだことをきっかけに膵臓の病気を患ったヒロイン・山内桜良との心の交流を描いた作品。2017年には実写映画、2018年にはアニメ映画にもなった作品です。「audiobook」で配信されている作品で、映像とはまた違った味わい深さのあるおすすめ作品です。

まとめ

Photo byreenablack

「本を読む」時代から、「本を聴く」時代へ。書籍には書籍の良さがありますが、オーディオブックにはまた書籍とは違う良さがあるのを、比較しながら体験するとより分かるかもしれません。また、本によっては見聞を広める効果などがあり、スキルアップするチャンスかもしれません。

本記事のおすすめサイトの中から、聴き放題サービスなど、オーディオブックに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

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