バイオリンの弓のおすすめ10選！初心者におすすめは？【素材/メーカー】

初めて手にするバイオリン。子供でも大人でもワクワクしますよね。

どんな音が出るのかな。色んな曲を弾いてみたいな。

でも、バイオリンの本体だけでは音は出ません。バイオリンは、弓で弦を擦ることで音が出るのです。弓に松脂を塗って、弦を擦ることでようやく音を出すことができます。

バイオリンの弾きやすさを決めるのは、この弓です。弓は、演奏家の腕の代わりとなって、バイオリンを奏でてくれます。また、バイオリンの音も弓によって変わってきます。

でも、どんな弓を選んだら良いのでしょうか。弓もバイオリン同様、結構な値段がするものですから、選び方は慎重にいきたいところです。特に初めてバイオリンを演奏する方だったら、どんな弓を選んだら良いか困ってしまいますよね。

今日は、バイオリンの弓の選び方やおすすめの弓を紹介したいと思います。

まず、バイオリンの弓の構造からご紹介します。

毛でできた部分は、「毛（弓毛）」と言います。
馬のしっぽでできています。

弓の先の方は「ヘッド」と言います。
また、弓毛が付いている部分には、「チップ」と呼ばれる部品が付いています。
弓の先を保護する役目をしています。

弓の元の方の弓毛が付いている部分は「フロッグ」と言います。
毛が巻き込んであり、このフロッグの位置で弓の張りが調整されます。
黒檀（エボニー）がよく使われています。

ネジ（スクリュー）
弓の根元にあり、ネジを回すことで毛の張りを調整します。

数千円〜数百万円まで、値段は様々ですが、一般に、値段が高いものほどいい音が出せますし、思い通りに弾くことができます。なぜかというと、品質＝弓の値段だからです。

だいたい、手持ちのバイオリンの半額〜同じくらいの値段のものを購入すると良いとよく言われています。安すぎるものを購入すると、扱いづらくて変な癖がついてしまう可能性があります。

予算を決めて、その中で購入できる最良の弓を選ぶとよいのではないでしょうか。

では、どのような品質・材質の弓を選べばよいのでしょうか。

スティックの部分に使われている材質には、次のようなものがあります。

・フェルナンブコ…ブラジル原産の木材です。
今では輸出に制限がかかってしまったため、手に入りにくくなってしまいました。
希少価値の高い天然素材です。
腰があり、強くて丈夫な質の良い素材です。

・ブラジルウッド…フェルナンブコと同じ木から採れる木材です。
フェルナンブコは木の中心部分の質の良い素材であり、ブラジルウッドは木の外側の部分の素材です。
フェルナンブコより強度が劣りますが、スティックの素材として多く使用されています。

・カーボン…カーボン製の人工的につくられた弓です。
フェルナンブコほどしなやかではありませんが、強くて丈夫な上に、軽く、変形などの問題が起こりにくいという特徴を持ち、品質が揃っています。

・ハイブリッド…中心は人口素材、外側は木材といったものです。

フロッグの部分に使われている材質には、次のようなものがあります。
・エボニー（黒檀）…堅くて丈夫で、摩擦にも強い素材です。

・プラスチック…軽い素材ですが、割れやすいという面も持っています。

弦に弓が当たっている時の弾力です。
ポンポンと弓に圧力をかけたときに、跳ね返ってくる感触があるものを選ぶとよいでしょう。

弓を緩めたときに、スティックのカーブが弓の毛に当たるくらいの弓の反りが目安です。
ネジを回して弓を張った時に、ちょうどよい張りに調節することができます。

スティックは木材を削って熱を加え、形を曲げて作られています。
年月と共に、形が元に戻っていくということもあります。
元に戻りにくい材質ものは、木材の曲げに対する強度が高いと言えます。

また、スティックの強度が弱いと、ネジをかなり回して弓を張らないといけません。
弾きにくくなってしまう原因となります。

弾いた時の弓の重さ、バランスは、弾きやすさに関わってきます。弓の重さ、重心の位置、弓の肉の付き方、弓の強さなど、様々な要素が加わって、弾いた時の重量バランスは変わってきます。

弓の重さは重すぎないものを選ぶとよいでしょう。弓の重さはだいたい６０ｇぐらいがよいとされています。あまり重いと弓を扱いづらくなります。

指の上に弓を置いてちょうどバランスがとれる位置が重心です。弓先で弾き始める時の弾きやすさも変わってきます。

肉の付き方は、職人さんによって変わってきます。肉の付き方によって、弾いた時の弓の圧力のかけ方も変わってきます。

同じ重さでも、バランスによって感覚は変わってきます。楽器選びで一番良い方法は、実際に手に取ってみることです。

バイオリンの弓には、様々な長さのものがあります。４/4サイズは、大人用のフルサイズのものです。

子供用になると、1/４〜3/４といった、分数サイズのものがあります。腕の長さに合った弓の長さを選ぶとよいでしょう。

初心者の人が初めて弓を買う場合、どんな弓を選んだら良いのでしょうか。
いきなり高級な弓を買っても、もったいない気がしますよね。

最初にも書きましたが、バイオリンの弓は高いものほど弾きやすく質が良いものです。
安すぎるものは弾きにくいため、変な癖がついてしまう可能性があります。

弓を購入する場合、ある程度の値段で、自分に合った弾きやすいものを選ぶと良いでしょう。
バイオリンを買い換えた時も使えるくらいのものであれば、性能として申し分がないくらいです。

弓を手に持ってみたり、少し弾けるのであれば試し弾きをさせてもらったりするのがよいでしょう。
お店の人と相談してどんな弓が自分に合っているかアドバイスをもらったりすると選びやすくなります。

ポジション移動など一通りのことを学んだら買い換えを考えるという方法もあります。

また、レンタルという方法もあります。本体や弓などすべてそろったレンタルが一般的ですが、自分に合った弓を購入しておいて、本体だけを借りるという方法も考えられます。

弾きにくい弓で練習してしまうと、良くない癖がついてしまうというリスクがあるからです。

「杉藤（すぎとう）」は、国内だけでなく、世界的に有名な弓のメーカーです。

バイオリンの弓に最適な素材、フェルナンブコを使用しているため、しななやかで使いやすく、美しい音色を奏でます。
「杉藤」の職人の手で丁寧に作られているため、弓のつくりはしっかりしていると大変評判が良いメーカーです。

「Finkel（フィンケル）」は、スイスの有名な弓メーカーです。

スティックにはフェルナンブコを使用しており、弓の操作がしやすく、力強くきらびやかな音色を奏でてくれます。
チップやフロッグ、巻き線にはシルバーが使われ、高級感を感じる弓です。

No.12は、弾いた時に他との違いを感じ、No.14になるとさらに音色や操作性が格段に上がるとの評判があります。

Pressante（旧名称　Presto）は、カーボン素材のバイオリン弓です。

カーボン素材でありながら、操作性は木製に引けをとりません。
木製のようにしなやかさもあり、安定感もあります。
金属部分は、ニッケル銀（白銅）が使われており、その美しさに持っているだけで嬉しくなりそうな弓です。

カーボン素材の弓の中でも評判が良い弓です。

「Arche」は、有名な日本の弓メーカーです。
フレンチの技法を取り入れ、弾きやすい弓として評判があります。
操作性が高く、多彩な音により音楽を表現することができます。

技巧、音楽性を求める中級〜上級者向けの弓です。

「CODA BOW」は、アメリカの弓メーカーです。
カーボン弓でよく知られて、人気のあるメーカーです。

最先端の技術を駆使し、今までのカーボン弓にはなかったしなやかさ、バランス、軽さの弓を生み出しています。
コントールがしやすく、カーボン弓でありながら、より豊かな演奏表現ができるバイオリン弓です。

CARBONDIXは、欧米の有名なメーカーBondixのカーボン弓です。
コストパフォーマンスが良いという点が人気の理由でしょう。
硬くて丈夫、軽くて使いやすいというカーボンの特徴に合わせ、値段も手ごろなため、セカンドとしても使えるバイオリン弓です。
 

世界的に幅広い分野で知られている「YAMAHA」ですが、もちろん弦楽器部門でもクオリティの高い製品を生み出しています。
カーボン弓なのですが、職人の手で一つ一つ調整されているため、質が高く扱いやすい弓です。
ビギナーからプロまで幅広い演奏者が使用しています。
 

スティックの素材がフェルナンブコなのに低価格で、コストパフォーマンスの良い弓です。
強度が強く、演奏をしたときの跳ね返り、安定性で評判があります。
弓の毛は、モンゴル産の馬の毛で、しなやかで質の良いものが使われています。

「カルノジョルダーノ」は中国のバイオリンメーカーです。
スティックにブラジルウッドが使われており、低価格で扱いやすく、人気があります。
初心者におすすめです。

フェルナンブコを使用した、低価格ながら品質の良いバイオリン弓です。
チップは銀チップを使用しており、弓先から弾いた時に音が出しやすくなっています。

自分の右腕となるバイオリンの弓。
「杉藤」「FINKEL」「アルシュ」など、評判の良い弓がたくさんあります。
自分の予算と比べながら、自分に合った弓を探してみてください。