ゆず「サヨナラバス」ってどんな曲?今でも広く愛される理由とは

今でも多くの人に愛されるゆずの名曲『サヨナラバス』。切ない歌詞に合わせられた、前向きにも感じられる明るいメロディーが印象的なこの楽曲。長い年月を越えて歌い継がれ、愛されるゆずの『サヨナラバス』の歌詞や音楽の魅力に迫ってみました。

記事の目次

  1. 1.1999年にリリースしたゆず「サヨナラバス」
  2. 2.今でも人気アーティストとコラボしたりと、話題に上がる名曲となっている
  3. 3.長く、広くのリスナーから愛される理由とは
  4. 4.まとめ

いつからなんだろう お互いに素直になれぬまま
大切に想うほど 大事な事が言えなくなって

サヨナラバスはもうすぐ君を迎えに来て
僕の知る事の出来ない明日へ 君を連れ去って行く
サヨナラバスよどうか来ないでくれないか
やっぱり君が好きなんだ

違う土地へと旅立つ彼女。

将来のために別れる2人ですが、しかしそこにはすれ違いのようなものもあります。

”行ってほしくない。ずっと一緒にいたい。”ということが、言えない主人公。お互い離れたくないのに、それを素直に口にすることができません。

それは、好きだからこそ相手のことを大切に想い、相手の将来を応援して背中を押したいという感情もあったからだと思います。

「連れ去って行く」という表現からは、主人公にとってバスがどこか憎い相手のようにも感じられます。大好きな彼女と、本当は一緒にいたい。そんな気持ちが小さな表現からひしひしと伝わってくるのです。

「やっぱり君が好きなんだ」と最後に歌われる言葉。この言葉こそが、言えなかった「大事な事」なのでしょうか。

どうしてなんだろう 気付くのが遅すぎて
楽しかった時間だけ 想い出の中映し出される

サヨナラバスは君を乗せて静かに走り出す
手を振る君が少しづつ 遠くへ行ってしまう
立ちつくす街並み一人ぼっちには慣れてるのに
どうして涙が止まらないんだろう…

別れの瞬間になって、自分が彼女のことをどれだけ好きなのかを思い知る主人公。

もっと大切にしたかった、と失ってから後悔することを実際に経験したことのある方も多いのではないでしょうか。

「一人ぼっちには慣れてる」という切ない歌詞。一人きりで毎日を過ごし、空っぽな自分の心を彼女が満たしてくれた主人公。彼女がいなくなってしまったことで心にぽっかり穴が開いたような感覚になり、誰かの温もりや、大切な人への愛を知ってしまった主人公。同時に、別れというものがこんなに辛いことであったことも知ることになりました。彼女が主人公にとってどれだけ大きな存在であったかがわかります。

「どうして涙が止まらないんだろう…」という歌詞からはどこか未熟で幼い部分も感じられ、青春真っただ中の若者の心に響きます。

しかし、正解のない恋愛に未熟なのは大人も同じです。だからこそ、年齢を重ねて大人になってから聴いても、いつまでもこの曲の歌詞は心に刺さるのです。

フリー写真素材ぱくたそ

サヨナラ サヨナラ また笑ってはなせるその日まで
僕は僕らしくいるから

「僕は僕らしくいるから」という未来を歌うことによって、ただ別れの悲しみに暮れるのではなく大切な人との思い出を胸に生きていく。

そんな強い思いも感じられるのが、この楽曲の特徴の1つではないでしょうか。

別れのその先を思い描けるような歌詞によって、ただ失恋を歌うだけの楽曲には感じられない奥深さが感じられるのです。

そんな思いの強さが、明るいメロディーとマッチしてまた違った魅力を感じさせてくれているのかもしれませんね。

「変わってないね」。2人がいつか久しぶりに再会したときに、そんな言葉を掛け合う光景を思い浮かべると微笑ましくも感じられます。

どうしようもなく切ない中にもそんな温かさが感じられるのが、この『サヨナラバス』という楽曲の魅力なのです。

まとめ

Photo bySkitterphoto

リリースから20年近く経った現在でも多くの人の心に残り、さまざまなアーティストによって歌い継がれているゆずの名曲『サヨナラバス』。

よくある失恋も、その人にとっては深く温かい思い出として残ることもたくさんあります。

誰もが共感する切ない歌詞と明るいメロディー。

恋人、恋人でなくてもずっと好きだった人、友達や家族。人それぞれ、離れたくない大切な人はいると思います。

どんなに前向きな別れであっても、大切な人と離れるのはとても辛いことです。

でも、大切な人だからこそその背中を押してあげたい。

そんな不安定な想いを抱えた「サヨナラ」を描いた『サヨナラバス』ですが、この曲を聴くと前向きな気持ちになれるという声も寄せられています。

別れを悲しむ気持ちに寄り添い、別れを乗り越えてこれからも生きていくその背中を優しく押してくれるのです。

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