ゆず「サヨナラバス」ってどんな曲?今でも広く愛される理由とは
今でも多くの人に愛されるゆずの名曲『サヨナラバス』。切ない歌詞に合わせられた、前向きにも感じられる明るいメロディーが印象的なこの楽曲。長い年月を越えて歌い継がれ、愛されるゆずの『サヨナラバス』の歌詞や音楽の魅力に迫ってみました。
1999年にリリースしたゆず「サヨナラバス」
ゆずの『サヨナラバス』と言えば、発売から長い年月が経った今でも古びることなく評価され歌い続けられている楽曲です。
今でもテレビで流れることはありますが、どれだけ久しぶりに聴いても、歌い出しの歌詞もサビの歌詞も口ずさめてしまう。何度聴いても懐かしく胸に沁み、なんとも言えない感情に浸ってしまう方もいるのではないでしょうか。
『サヨナラバス』はゆずの通算5枚目のシングルで、1999年3月17日にリリースされました。
実はこの『サヨナラバス』はゆずの楽曲の中でも8センチシングル形態でリリースされた最後のシングルで、今でも鮮明に思い出されるこの楽曲もリリースから20年近く経っているのです。1999年に放送されたNHKの連続テレビ小説「やんちゃくれ」では、放送最終週の挿入歌としても使用されました。
哀愁を感じさせるメロディーですが、今聴いても古臭さを感じさせるわけではなく、色褪せない名曲として愛され続けています。
作詞・作曲は北川悠仁が担当。1999年10月14日にリリースされたアルバム『ゆずえん』や、2005年6月8日にリリースされたゆずの初のベストアルバム『Home [1997-2000]』などにも収録されています。
1997年にインディーズデビュー、1998年にメジャーデビューを果たしたゆず。長きに渡って活躍し続けるゆずですが、そんな中でも『サヨナラバス』はいまだにファンからも非常に根強い人気を誇る楽曲で、イントロのハーモニカがなんとも言えない哀愁を感じさせて楽曲の切ない雰囲気をより強く演出してくれます。
ハーモニカのイントロを聴いただけで胸が締め付けられるような、強い思い入れをこの楽曲に感じているファンの方も多いのではないでしょうか。
今でも人気アーティストとコラボしたりと、話題に上がる名曲となっている
2008年4月25日に放送された音楽番組「僕らの音楽」で、ゆずといきものがかりがコラボした『サヨナラバス』を披露。
ゆずのオールタイムベストアルバムである『ゆず イロハ 1997-2017』ではゆずとback numberがコラボした『サヨナラバス』が収録されており話題となりました。このコラボは、もともとback numberのボーカルである清水依与吏が『サヨナラバス』を好きであることを公言しており、そこでゆずがback numberにオファーしたことで実現したもの。
また2018年には、ゆずが「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」のCMに出演。それをきっかけにアイドルによるカバー曲としてゆずの『夏色』や『サヨナラバス』、『LOVE & PEACH』がプレイ楽曲に追加され、『サヨナラバス』の歌を速水奏(CV:飯田友子)と橘ありす(CV:佐藤亜美菜)が担当しました。
他にも香港出身の歌手である王喜(ウォン・ヘイ)にもカバーされており、その楽曲は2001年1月23日に発売された王喜のアルバム『喜新唱歌』に収録されています。
Goose houseなどの人気アーティストによるカバーも多くされており、幅広い層に評価され、愛されている楽曲であることがわかります。
長く、広くのリスナーから愛される理由とは
『サヨナラバス』と言えば、タイトルとは裏腹に明るいメロディーが印象的で、しかしよく聴くとやっぱり歌詞は切ない、という絶妙なアンバランスさを持った楽曲となっています。
不器用な2人の失恋を描いた歌詞からは、1つの物語の光景が鮮明に思い浮かびます。
メロディーが明るいことでより聴きやすく耳になじみやすく、ちょっと切ない恋を描いた歌詞は若者を中心に多くのリスナーの共感を呼び、心に沁みる名曲として愛された『サヨナラバス』。
ただ悲しいだけの“サヨナラ”を歌ったものではないことから明るいメロディーが乗せられているようでもありますが、その絶妙な組み合わせがヒットにつながったのではないかとも感じられます。
明るいメロディーと切ない歌詞は、涙を溜めながらも好きな人を想う笑顔という不安定でリアルな恋心が感じられ、ほろ苦い失恋の情景がそのまま思い浮かぶようです。
多くの人に愛される理由にもなっている歌詞の意味や魅力について、ご紹介していきたいと思います。
予定時刻は6時 あとわずかで僕らは別々の道
「6時」になれば「別々の道」を歩み始める。
そう決まっていることから、2人はケンカなどで別れてしまうのではなく、将来のために離れ離れになってしまうことで別れるということが考えられます。
「6時」に来るバスが2人にとっての「サヨナラ」のバス。「別々」という表現が、2人の別れをより切なく感じさせます。