注目を集め始めている「ポストクラシカル」とは?おすすめアーティストも合わせてご紹介

皆さんは今、注目を集めている音楽ジャンル「ポストクラシカル」をご存知ですか?ポストクラシカルとはどのような音楽で魅力は何なのか、クラシック音楽との違いはあるのか、ポストクラシカルを代表するアーティストと合わせてご紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.ポストクラシカルとは
  2. 2.ポストクラシカルとクラシックの違い
  3. 3.ポストクラシカルの魅力
  4. 4.ポストクラシカルを代表するアーティストをご紹介
  5. 5.まとめ:ポストクラシカルの世界を知って音楽を更に楽しもう!

ポストクラシカルとは

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みなさんは「ポストクラシカル」という音楽のジャンルを聞いたことがありますか?ポストクラシカルとは、一言でいえば
「クラシック+エレクトロニカを融合させた音楽」の事です。
2000年代に新しいジャンルとして誕生し、注目を集めました。

そして面白いのが、クラシカルと言いながらも1990年代後半に出てきたジャンルであるポスト・ロックの世界観を取り入れていることです。

その為、ポストクラシカルは「ネオ・クラシカル」として近代的な音楽として扱われる事も少なくないようです。

そしてポストクラシカルは通常のクラシック音楽とも違います。
一体、どんな違いがあるのか?下記でご紹介します。
 

ポストクラシカルとクラシックの違い

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ポストクラシカルとクラシック、名前はやや似ていますが
どのような違いがあるのでしょうか?
違いは大きく分けて3つあると考えられます。
 

【ポストクラシカルとクラシックの違い:1】音の響きへのこだわり方

クラシックはアコースティックの響きを最優先します。
ですが、それに対しポストクラシカルはアコースティックの響きを大事にしつつ別の要素も取り入れているのが特徴的です。
例えばアコースティック要素に加え、電子音やコンピューターを使ったプログラミングにより音を打ち込み作られています。

ライブを行う際にも違いがありクラシックの方は楽器のみを使用するため、どうしても楽器を使用するための場所が必要になります。
ですがポストクラシックの場合は楽器のみならず電子音なども使用するので場所や使用する楽器を選びません。

【ポストクラシカルとクラシックの違い:2】他のジャンルと融合して作られている

ポストクラシックはクラシックと比べるとクラシックの落ち着いた要素に加え、ロック要素など他の要素も含まれています。
そのため、クラシカルな要素は感じつつも近代的なポップさも同時に表現していると言えます。
 

【ポストクラシカルとクラシックの違い:3】聴き心地

ポストクラシカルとクラシックは聴き心地にも違いがあります。
クラシックは、あくまでも「クラシック音楽」を原点にしているのでクラシックを好む人には聴きやすいはずです。
ですがクラシックを知らない人や好まない人から聴いてもらうのは難しいのではないでしょうか?
その点、ポストクラシカルはクラシックの要素を大事にしながら近代的な要素もバランスよく含まれています。
結果、クラシックを好む人もそうでない人も楽しめる音楽の新しいジャンルと言えます。

では次にポストクラシカルの何が魅力的なのか?
次でお話していきます。

ポストクラシカルの魅力

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ポストクラシカルの最大の魅力は「親しみやすさ」です。
伝統的なクラシック要素を楽しめるのはもちろん、
電子音など近代的な要素も同時に楽しめる新しいジャンルです。

クラシックが好きな人が聴くと
「慣れ親しんでいるジャンルなのに新しい!」、
そして現代的な音楽を好む人でも
「今っぽい要素が含まれていて新しい!」と両者が平等に楽しめるのはポストクラシックの魅力と言えるでしょう。

以前はクラシックしか聴かなかった人や、1つのジャンルにしか興味がなかった人も取り入れやすいという点も魅力的です。

ではポストクラシックを代表するアーティストは、どんな方がいるのか?下記で3名ご紹介します。

ポストクラシカルを代表するアーティストをご紹介

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ポストクラシカルを代表するアーティストをご紹介します。

  • どんなメンバーで構成されているのか
  • おすすめの曲
上記2点を中心にお話していきます。
 

イギリスを代表するロックバンド『レディオヘッド』

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1992年にメジャーデビューしたロックバンド『レディオヘッド』。
音楽性は非常に多彩で、「ポストロック」や「電子音楽」など現代的な要素と伝統的な要素が両方含まれています。

演奏を行うメンバーは主に下記の5人で構成されています。

<トム・ヨーク>
メインボーカルを務めており、ソロアーティストとしても活動中。
ギターやピアノなど複数の楽器を担当しています。
2008年にはアメリカの雑誌『ローリング・ストーン』が
100人の偉大なシンガーを決める企画ページで、
見事66位に選ばれました。
この事から非常に実力があるシンガーだという事が分かります。

<ジョニー・グリーンウッド>
ギターやピアノ、シンセサイザーなど担当する楽器が多いです。
メンバーの中では一番、楽器に詳しくバンドの音をまとめる非常に重要なポジションを担当している人物です。
幼少期からピアノなどを習い、音楽的要素に磨きをかけていました。
所属していた弦楽隊や吹奏楽隊ではリーダーを務めたこともあります。

<エド・オブライエン>
ギターやドラムスなど楽器のみならずコーラスも担当しています。
ギターの音作りを主に担当していますが、実はメインボーカルにも負けない素敵な歌声の持ち主です。
そして人柄も素晴らしく、明るく人当たりが良いのでファンとバンドを繋ぐ重要な役割も果たしています。

<コリン・グリーンウッド>
エレクトリックベースやシンセサイザーなど複数の楽器を担当しています。
同バンドメンバーのジョニー・グリーンウッドの実の兄でもあり、兄弟仲は良好です。
演奏パートがないときでも動き回ったり跳ねるなどアクションを付けてステージの盛り上げ役としても活躍しています。

<フィル・セルウェイ>
ドラムスやパーカッションなどを担当しています。
リズム楽器全般を担当しており、バンドの曲を上手くまとめています。
2010年にはアルバム『Familial』でソロデビューも果たしており実力があるメンバーの1人です。
メンバーとアイコンタクトを取りながら華麗に演奏する姿が魅力的なメンバーです。
 

どのメンバーも複数の楽器を担当しており、音楽の才能があることが分かります。

そして忘れてはならないメンバーがプロデューサーである「ナイジェル・ゴッドリッチ」とアートワークの「スタンリー・ドンウッド」の存在。レディオヘッドの活動を支える、バンドに欠かせないサポートメンバーです。

では次に『レディオヘッド』のおすすめの曲をご紹介します。
 

【曲名】Paranoid Android
【リリース】1997年

3rdアルバムである『OKコンピューター』に収録されている有名な曲の1つです。
メロディーはブラジル音楽のような雰囲気をまといつつも、教会やロックをイメージさせる要素も含まれています。
そして、この曲の面白いところは「転調を繰り返しながら進みサビが存在しない」という点です。
歌詞も訳すと非常に深い部分があり、どこか異質な1曲でファンから人気があります。

アイスランドのポストロックバンド『シガー・ロス』

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1994年に結成されたバンドで、下記のメンバーで活動中です。

<ヨン=ソル・ビルギッソン>
愛称は「ヨンシ―(ジョンジー)」で親しまれています。
ボーカル兼ギタリストとして活躍しており、ソロアルバムもリリースしています。
アレックス・サマーズとコラボレーションして2009年にアルバム『Riceboy Sleeps』をリリースしています。

ゲオルグ・ホルム>
ベースと金属製の鍵盤楽器であるグロッケンシュピールを担当しています。
ヨン=ソル・ビルギッソンと共にバンドを築き上げたメンバーとも言えます。

『シガー・ロス』は1997年発売の『Von』でデビュー。
1年後に『Von』のリミックス盤を発売したことでアイスランドで有名になりました。

バンド名はヨン=ソル・ビルギッソンの妹の名前が由来しているそうでアイスランド語では「勝利のバラ」という意味があるようです。

『シガー・ロス』のおすすめは下記の曲です。
 

【曲名】Svefn-g-englar
【リリース日】1999年

温かさを感じる弦楽器の音色と、優しくふんわりと広がる歌声がマッチしている人気曲です。
安定して刻まれたリズムと、ゆったりとした曲調が心地よく何度聴いても飽きません。
曲名の「Svefn-g-englar」は訳すと夢遊病という意味になるのですが、まさに曲名にあった雰囲気に仕上がった魅力的な1曲です。

ロマン派とアイスランドを愛すアーティスト:オーラヴル・アルナルズ

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アイスランドのモスフェットルスバイル出身のアーティスト。
アイスランドのみならず、世界中から注目されています。
2016年にはアイスランドの各地を巡りながら現地の人とコラボレーションして楽曲を制作したこともある、アイスランド愛が強い作曲家として有名です。
ショパンやアルヴォ・ペルトなどロマン派の影響を受けている作曲家を好んでおり「ポストクラシカルの鬼才」とも言われています。
そして自身の曲にもロマン派を感じるような要素を取り入れ、活かしているのが特徴的なアーティストです。
構造が複雑かつ繊細なロマン派の音楽を要素を取り入れているので、安定しつつも変化が楽しめる曲調が魅力的です。

おすすめは下記の曲です。

【曲名】Doria
【リリース日】2016年

この曲はオーラヴル・アルナルズの故郷であるアイスランドのあらゆる人とコラボして行われたプロジェクト、
『アイスランド・ソングス』で用いられた最終曲です。
優しく流れるような曲調が繊細で美しく、曲の途中では適度な壮大感もあります。
曲調の所どころに懐かしさを感じる要素も含まれており、
聴いていると優しくおだやかな気持ちになれる1曲です。

まとめ:ポストクラシカルの世界を知って音楽を更に楽しもう!

Photo byTama66

「ポストクラシカル」という音楽ジャンルを知らなかった方も多い音ではないでしょうか?
ポストクラシカルはクラシック要素と近代的な要素を同時に楽しめるステキな音楽ジャンルです。
今まで知らなかった人も、この記事をきっかけに
「聴いてみようかな、面白そうだな。」と少しでも興味を持ってもらえれば嬉しいです。

ポストクラシカルは今、多くの人から注目されているジャンルで実は日本人の方でもポストクラシカルを軸に演奏する人は存在します。

気になる人は調べてみると、また新たな音楽の扉が開かれるきっかけになるかもしれません。

是非一度、ポストクラシカルを身近に感じ音楽を楽しんで下さい!

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