【いきものがかり】切ないメロディで綴られたメジャーデビューシングル「SAKURA」に込められた想いとは?
いきものがかりのメジャーデビューシングル、SAKURAについての記事です。SAKURAの歌詞について、SAKURAが取り上げられたCMについてなどもご紹介。また、SAKURA以外に聴いておきたいバラード曲についてもピックアップしています。
ポップな曲だけではない、いきものがかりの名曲はたくさん。
いきものがかりは本日11月3日に【結成17周年】を迎えました!18年目に入ったいきものがかりも、どうぞよろしくお願いいたします!
— いきものがかり【公式】 (@IKIMONOofficial) November 3, 2016
(なんと今年でメンバー3人とも、人生の半分以上をいきものがかりとして過ごしていることに!) pic.twitter.com/2DArvu3gq3
日本の代表的アーティストのひとつ、いきものがかり。
「じょいふる」「気まぐれロマンティック」などのカラオケでは定番の明るくポップな歌から、「ブルーバード」などのかっこいい歌―
そして、今回ご紹介する「SAKURA(さくら)」のように、しんみりと聴かせるバラードまで、幅広い人気曲を生み出しています。
この記事では、彼らのメジャーデビューシングル「SAKURA」について、ご紹介します。
彼らのメジャーデビューシングル「SAKURA」に注目
SAKURAは、いきものがかりのメジャーデビューシングルとして、2006年3月にリリースされました。
作詞作曲は、ギターの水野良樹。
メジャーデビューシングルということで、制作にも力が入っていた模様ですが「一旦、フラットな気持ちで曲作りをし直そう」という気持ちで完成した曲なのだとか。
こうして完成したSAKURAという曲は、日本人の耳に残りやすいマイナー調のコード進行を採用しており、まさにJ-POPの王道路線。歌詞もこれまた王道路線の、卒業ソング。
その中で、いきものがかりの個性とはどこにあるのでしょうか?
それは歌詞にて描かれている、地元の風景に垣間見えるのではないか、と筆者は考えます。
SAKURAには、“小田急線”、“大橋(相模大橋のこと)”など、彼らの地元に関わりのあるキーワードが出てきます。
彼らの出身は、神奈川県央地域の厚木市と海老名市。小田急線の電車や相模大橋は、彼らの生活になじみ深いものだったに違いありません。
地元の何気ない風景を切り取って、歌詞にして、世に送り出す―こうした様子に、水野良樹の曲作りへの姿勢が垣間見えますね。
「SAKURA」に込められた意味を徹底解説する
SAKURAは学生時代から好きだった男性を想う、女性の気持ちが描かれた歌です。
歌詞をひも解いていくと、彼らは小田急線に地元があることがわかります。
そして、男性は卒業を機会にその地元を出ていき、女性は地元に残る―
時には手紙のやり取りもしているようですが「元気だよ」と女性は強がっている光景も見えてきます。
本当は男性がいなくて寂しいはずの女性。男性が昔くれた、励ましの言葉を胸に、春のその向こう(=未来)を決意します。
学生時代の恋愛は、進学や就職をきっかけに離ればなれになることが多く、はからずも成就しないパターンもあるかもしれません。
この男女の場合も、そのパターンである可能性が高いですが、別れを乗り越えて、前向きに日々を生きていこうという意味も込められているのが素敵なポイントではないでしょうか。
SAKURAのPVには、小田急線が映っている!?
SAKURAのPVは、小田急線の富水駅東口(神奈川県小田原市)で撮影されました。
PVにはデビュー間もない、メンバーたちの姿が映っています。
ボーカルの吉岡聖恵は当時、23歳くらい。まだ新社会人くらいの年だったんですね。
当時はデニムスタイルのカジュアルなファッションで、肩くらいの長さの髪をシャギースタイルにしていた彼女。
その初々しい姿が、曲の世界観にもぴったりだったのではないでしょうか。(上京したての女の子、といった意味合いで)
SAKURAはCMソングに起用されていた
SAKURAは、発売後に「DENPO115 東日本エリア」CMソングに起用されました。
東日本だけで放送されていたCMなので、最初は東日本の人だけに歌が知られている状況だった彼らは、この後アルバムをリリースし、それを引っ提げての全国ツアーを始めます。
こうした努力の結果、彼らはファンを着実に獲得。
その後、アニメソング、CMソング、テレビドラマの主題歌などに選ばれるチャンスが舞い降りてくるようになります。
小田急線の海老名駅の接近メロディに使われた
SAKURAは、小田急線の海老名駅の接近メロディとして2010年より使用されています。
使用がスタートしたのは、彼らのベストアルバム『いきものばかり〜メンバーズBESTセレクション〜』の発売日である2010年11月3日のこと。
地元の駅で、自分たちの音楽が流れるなんて、とても感慨深い出来事だったのではないでしょうか。
同じ小田急線で、こうした接近メロディとして選ばれたのは、祖師ヶ谷大蔵駅の『ウルトラマン』のテーマソングに次いで2つ目の事例だったようです。
SAKURAと一緒に聴きたい、いきものがかりのバラード曲
SAKURA以外にも、いきものがかりのバラード曲を知りたい方はベストアルバムの『バラー丼』を聴いてみることをおすすめします。
有名曲が多いので、いきものがかりをあまり聴いたことのない人でも聴きやすいアルバムといえるでしょう。
ここでは『バラー丼』に収録されている曲だけでなく、それ以外にもおすすめなバラード曲をご紹介します。
ノスタルジア
ノスタルジアは17作目のシングル曲で、映画『時をかける少女』の主題歌に選ばれました。
実はこの歌、いきものがかりのインディーズ1stアルバム『誠に僭越ながらファーストアルバムを拵えました…』に収録されていたのをリアレンジし、リリースされたのです。
歌詞の一部が、インディーズ版とデビュー後のシングル版では違っているので、こちらも興味がある人は聴き比べてみてください。
この歌は、元カレに対して未練がある女性の歌です。
元カレへの思いを振り切ろうとするけれども、涙は出るし、彼の背中を追いかけたくなる……、切ない失恋をした経験がある人には刺さる歌詞なので、ぜひ聴いてみてください。
真夏のエレジー
真夏のエレジーは、いきものがかりの2ndインディーズアルバム『七色こんにゃく』に収録されている曲です。
いきものがかりの曲の中でも、大人な雰囲気があるバラードNo.1といっても差し支えないのではないでしょうか。
夏の恋のおわり をテーマにした歌で、女性に別れを告げられた男性の歌です。
“浴衣”、“風鈴”、“花火”など、日本の夏を意味するキーワードが、歌詞の中にいくつか散りばめられており、和が感じられます。
叶わない恋と知っていたのに、恋をしてしまった―そんな方にもぜひ聴いてもらいたいバラードです。
歩いていこう
歩いていこうは、いきものがかり21作目のシングルで、TBS系木曜ドラマ9『ランナウェイ〜愛する君のために』主題歌に選ばれました。
この歌は、夢のために故郷を出た男性の歌で、昔好きだった女性を想う気持ちが描かれています。
歌詞の世界観的には、SAKURAに近いのではないでしょうか。(SAKURAの主人公は、故郷を出た男性を想う女性の歌でしたが)
『バラー丼』にも-piano intro version-が収録されているので、こちらもピアノの音色が好きな方はぜひ聴いてみてください。
まとめ
いきものがかりの名曲、SAKURAについてご紹介しましたがいかがでしょうか。
メジャーデビューシングルということで、いきものがかりにとっても思い出深い一曲だと思いますが、その後も彼らはたくさんの魅力あふれる曲をリリースしており、カラオケで歌えば盛り上がる曲ばかりです。
ぜひSAKURAを始めとし、彼らの他の歌も、この機会にチェックしてみてくださいね。