ト音記号とヘ音記号の読み方・おすすめの覚え方をご紹介!

ト音記号やヘ音記号とは、一体何の記号なのでしょう?
五線譜の左端には、たいていどちらかの記号が書いてありますね。
これらの記号の意味は?違いは?なぜ必要なのか?
またト音記号での音の読み方、ヘ音記号での音の読み方なども合わせてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ト音記号とヘ音記号
  2. 2.ト音記号とヘ音記号の違い
  3. 3.なぜト音記号とヘ音記号があるのか?
  4. 4.ト音記号での音の読み方・覚え方
  5. 5.ヘ音記号での音の読み方・覚え方
  6. 6.ト音記号からヘ音記号に変換が出来る?

ト音記号とヘ音記号の違い

上で、ト音記号は「ソ」の位置を、ヘ音記号は「ファ」の位置を表すと述べましたが、これらはどの高さの音のことでしょう。「ソ」といっても、低い「ソ」から高い「ソ」までいろんな高さの「ソ」があります。
 

ト音記号とヘ音記号の違い その1

ト音記号とヘ音記号では、表現できる音の高さが異なります。
下の鍵盤と五線譜の図を参照してください。
ト音記号は、ピアノでいう鍵盤の真ん中の「ド」(以降、基準の「ド」と呼ぶことにします)より高音域の音を表現します。
一方、ヘ音記号は基準の「ド」より低音域の音を表現します。

だからといって、基準の「ド」より低い音は、すべてへ音記号で書かないといけないわけではありません。
基準の「ド」より高い音についても、すべてト音記号で書かないといけないわけではありません。
ト音記号やヘ音記号を1音ごとに細かく変更していたら、楽譜が見づらくなってしまいます。
基準の「ド」もそうですが、五線譜上に書ききれない音符は加線をして書きます。

ト音記号とヘ音記号の違い その2

ト音記号とヘ音記号では、各音(ドレミファソラシド)の位置が異なります。
上の五線譜の図を参照してください。

なぜト音記号とヘ音記号があるのか?

Photo byqimono

ピアノを例にしますが、五線譜に音符しか書いていない場合、同じ音は鍵盤上に複数ありますので、どこの鍵盤を弾けばよいのかわかりませんよね。
どの高さの音なのか明確にわかりやすく表現するために、ト音記号やヘ音記号があります。

ト音記号での音の読み方・覚え方

ト音記号の場合、五線譜の下に1本加線したところが、基準の「ド」の位置です。

加線した線と五線譜の1番下の線の間に「レ」、五線譜の1番下の線の上に「ミ」というように、線と線の間、線の上、線と線の間、、と1つずつ音が上がっていきます。

まずは、基準の「ド」から1オクターブ上の「ド」までを覚えましょう。
基準の「ド」の位置を覚えておけば、後は1つずつ音が上がっていくだけなので仕組みは簡単です。
最初のうちは、楽譜を見た瞬間に音符が読めなくなることもあるかもしれませんが、気にする必要はありません。
音符の位置をよく見ていけば必ず読めます。
諦めずに一音ずつ読むことが大切です。繰り返し音符を読む練習をすることで必ず覚えられます。

基準の「ド」から1オクターブ上の「ド」までを確実に覚えることができたら、さらに1オクターブ上の「ド」まで覚えてください。
2オクターブ分覚えておけば、たいていの曲は頭を悩ませずに演奏することができるはずです。
 

ヘ音記号での音の読み方・覚え方

ヘ音記号の場合、五線譜の上に1本加線したところが、基準の「ド」の位置です。

基準の「ド」の1オクターブ下の「ド」は、五線譜の下から2番目と3番目の線の間に位置します。
五線譜の下から3番目の線の上に「レ」、五線譜の下から3番目と4番目の線の間に「ミ」というように、線の上、線と線の間、線の上、、と1つずつ音が上がっていきます。

まずは、1オクターブ下の「ド」から基準の「ド」までを覚えましょう。
途中で音符が読めなくなっても、諦めずに1音ずつ位置を確認しながら読んでみてください。
繰り返し音符を読む練習をすることで、自然に覚えられます。

基準の「ド」から2オクターブ下の「ド」まで2オクターブ分覚えてしまえば、たいていの曲は楽に演奏できるようになりますよ。

ト音記号からヘ音記号に変換が出来る?

ト音記号で書かれた楽譜をヘ音記号の楽譜に変換することはできます。
しかし、そもそも、ト音記号とヘ音記号では互いに音の高さが異なるため、ト音記号からヘ音記号の楽譜に変換しても、五線譜の上に加線して音符を書く事になり、読みづらくなってしまいます。

ここでは、ト音記号で書かれた音符を1オクターブ下げ、ヘ音記号に変換するということで話を進めます。

以下の方法で、ト音記号の楽譜からヘ音記号の楽譜へスムーズに変換できます。
1. ト音記号での「ドレミファソラシド」を「ラシドレミファソラ」に読み替えて、ト音記号の五線譜に書きます。(下図の赤色部分を参照してください)
 ※移調するのとは異なり、階名で扱うわけではありません。単純に音だけを読み替えます。

2. ト音記号をヘ音記号に変更します。(下図の青色部分を参照してください)

シャープ(#)やフラット(♭)といった調号が付いている場合は、置き換え先の音にシャープ(#)やフラット(♭)を付けます。

(例)「ファ」にシャープ(#)が付いている場合
1. 「ドレミファ#ソラシド」を「ラシドレ#ミファソラ」に読み替えて、ト音記号の五線譜に書きます。
2. ト音記号をヘ音記号に変更します。
3. ヘ音記号で「ファ」に該当する部分(上から2番目の線の上)にシャープ(#)を付けます。

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