【君の名は】新海誠の大ヒット超話題作は主題歌にも注目が集まる？！物語をRADWIMPSがバックアップする！

新海誠監督はRADWIMPSのメンバーと会ったときにはまだ、「君の名は。」は脚本の段階で、それもまだ、決定稿ではなかったのです。とにかくその脚本をRADWIMPSに渡し、それを読んだ野田洋次郎が3曲の歌のデモを作り、新海誠監督に渡したのでした。

その3曲には「君の名は。」で重要な役割を果たす『スパークル』『前前前世』の2曲の歌が含まれていました。デモとはいえ、それをドキドキしながら聴いたという新海誠監督は「なんてものができてしまっんだ」と感激して、ほとんど泣いて聴いていたそうです。

『スパークル』と『前前前世』を感激して聴いた新海誠監督は、これで映画のピークが来た、と「君の名は。」のまるでミュージックビデオを観ているような、音楽と映像がピタリとハマった「君の名は。」の名シーンが生まれることになったのです。

新海誠監督がいっているようにRADWIMPSの歌は「君の名は。」には欠くべからざるものとなっています。確かに主題歌、挿入歌、そしてエンディングでRADWIMPSの歌は「君の名は。」に強烈な印象を観るものに刻み込むのです。

これほど音楽と映像がピタリとハマった作品も稀有ではないでしょうか。

ちなみに「君の名は。」の主題歌は次の4曲です。オープニング曲の『夢灯籠』、『前前前世』、『スパークル』、そしてラストシーンを感動で飾る歌とエンディングの歌が余韻を残しながらつながって続いてゆく『なんでもないや』です。
 

どの歌を聴いても映画「君の名は。」の各名場面がまぶたに張り付いているかのように脳裡に浮かびます。それだけRADWIMPSの歌が持つ力が物凄いということであり、それをまともに受け止めた新海誠監督の手腕もまた、物凄いです。

「君の名は。」でRADWIMPSは4曲の主題歌、それはオープニング、挿入歌、そして、エンディングの4曲の歌ばかりではなく、音楽全てを担当しています。この経験はRADWIMPSにとっては何物にも代えがたい経験だったようです。

始めは、何事も初めてのことだったので手探りで始めていって、例えばシンセサイザーを用いてアンビエント音楽などを紡いだ武田祐介は勝手が分からず、最初は戸惑ったといいます。

それでもコツを掴んでしまえば、RADWIMPSで培った音楽センスが鮮やかな光を放ち出すのです。その音楽は「君の名は。」の映像美に花を添えていて、いずれも美しい音楽が彩りを加えています。

野田洋次郎の繊細にして表情豊かなボーカルがとても印象的で鮮烈なオープニングの歌『夢灯籠』が、映画「君の名は。」のドラマ性を決定づけます。

上記のツイートのようにRADWIMPSはオープニングの『夢灯籠』の出だしでもう、「君の名は。」を観るものの心を鷲掴みにしてしまっているのです。それも野田洋次郎の作詞・作曲、そして、ボーカルの、一聴すると柔らかな感じがするのですが、その実、心のひだを巧みに捉える言葉を丁寧に紡ぎ出していて、映画の映像美と相まって脳裡に焼き付くのです。

新海誠監督はこのオープニングの歌『夢灯籠』を意識した構成のシーンをわざわざ作っているのです。これは、アニメ番組のオープニングのようでもあります。また、さながらRADWIMPSの歌で主題歌の一つである『夢灯籠』のミュージックビデオを見ているかのような、映像と音楽がシンクロしているのです。

上記のツイートの歌詞など、洒落ていて、それでいて「君の名は。」のエンディングを予告しているかのような内容で、野田洋次郎の曲作りにおける凄みのようなものさえ感じます。

「君の名は。」の映画自体が最初が最後の場面につながるという円環の形になっていて、『夢灯籠』がオープニングを飾るに相応しい歌であることが改めてよく分かるのです。