Luis Fonsi『Despacito』が全米ビルボードチャートで16週連続1位達成!曲について徹底解説!

スペイン語の“Despacito”とはどんな意味かご存知ですか?あの大物アーティストがコラボし世界各国のポップチャートを席巻したメガヒットソング「Despacito」。今回は歌詞の意味も含め、「Despacito」という曲について詳しくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.レゲトンのヒットナンバー『Despacito』ってどんな曲?
  2. 2.『Despacito』が全米ビルボードチャートで16週連続1位達成!
  3. 3.『Despacito』はなぜスペイン語なのに世界中でヒットした?
  4. 4.『Despacito』は大物アーティストによるコラボでさらに大ヒット!
  5. 5.『Despacito』の和訳と合わせて歌詞の意味を徹底考察!
  6. 6.『Despacito』のまとめ

レゲトンのヒットナンバー『Despacito』ってどんな曲?

日本ではイマイチ知られていない“ルイス・フォンシ”に“レゲトン”。
それでも「Despacito(デスパシート)」という楽曲だけは知っている、聞き覚えがあるという人は多いのではないでしょうか。

今回は、全米チャートや世界のクラブシーンを席巻し、世界的ムーヴメントとなった「Despacito」について詳しくご紹介します。

世界では1990年頃から、日本でも2000年頃、リッキー・マーチン、エンリケ・イグレシアス、シャキーラ、ジェニファー・ロペスなどのラテン系アーティストの活躍、またブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのCD&映画のヒットなどによりラテンブームが到来しました。

そして、再びラテンの風が世界に吹き荒れています。そんな昨今のラテンムーブメントの台頭が、この2017年にリリースされたルイス・フォンシの「Despacito」です。
ラテン・ミュージック特有の情熱的でセクシャルな歌詞とサウンドは、ラテン・ファンのみならず多くの人を魅了しました。

ラテン・ミュージックは、今や世界各国のポップチャートを席巻し、外国語音楽ではなく、ポピュラー音楽のスタンダートになりつつあります。

Luis Fonsi(ルイス・フォンシ)

ルイス・フォンシは、1978年4月15日生まれのプエルト・リコ出身のシンガーソングライターです。

日本でルイス・フォンシを知っている人は多くないでしょうが、中南米を中心にスペインやアメリカでの彼の知名度は抜群です。
ルイス・フォンシは、ラテン界のグラミー賞受賞、ビルボード・アワードを5度受賞するラテン・ミュージックのポップス界における代表的アーティストの一人なのです。

2000年にはクリスティーナ・アギレラのスペイン語アルバム『Mi Reflejo』でのデュエットが話題になりました。
また、2014 年にリリースした自身のアルバム『8』 が9ヶ国で1位を獲得しています。

そして、2017年にDaddy Yankee(ダディー・ヤンキー)をフィーチャーした「Despacito」が、全米ビルボードチャートで見事1位を獲得。
ヒット直後から「Despacito」は社会現象化しており、世界各国の言語でもカバーされ、日本語ではTEEが自身の和訳にてカバーしています。

2019年2月には5年ぶりの新作アルバム『VIDA』をリリース。同アルバムに、「Despacito」のオリジナル版とリミックス版の両方が収録されています。

Daddy Yankee(ダディ―・ヤンキー)

ダディー・ヤンキーは、1977年2月3日生まれの同じくプエルト・リコ出身のラッパーでシンガーソングライター。“レゲトン”の名付け親の一人で“キング・オブ・レゲトン”の異名を持ち、全米でレゲトンブームが巻き起こる原動力となったアーティストです。

レゲトンとは、プエルト・リコ発祥のラテン音楽とヒップホップが融合した音楽で、レゲエっぽいビートにスペイン語でのラップが特徴。
「デスパシート」の記録的なヒットにより、レゲトンはすでに世界の音楽の大きな潮流になっています。

レゲトンブームの火付け役となったのは、ダディー・ヤンキーの代表作でもある2004年の「Gasolina(ガソリーナ)」。
ヒスパニック系の若者たちのパリピ―ミュージックだったレゲトンが、この曲のヒットをきっかけに世界の音楽ファンに知られるようになりました。
CNNとTimes誌はダディー・ヤンキーを最も影響力のあるヒスパニック系の一人と名を挙げています。

『Despacito』が全米ビルボードチャートで16週連続1位達成!

第60回グラミー賞で、年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞、最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞にノミネートされ、名実ともに2017年を代表するヒット・ナンバーである「Despacito」。

本家グラミー賞の受賞は惜しくも逃したものの、「Despacito」はスペイン語楽曲でありながら、ビルボードHot 100チャートで16週連続1位を達成しています。
スペイン語の曲がビルボードで1位になったのは1996年の『恋のマカレナ(Macarena)』以来の快挙!
(※16週連続1位の記録は歴代最長タイ記録となりましたが、2019年Lil Nas X(リル・ナズ・X)の大ヒット曲「Old Town Road」により記録を更新されています。)

ミュージックビデオがYouTubeで公開されてから僅か7ヶ月で30億回を突破し、2019年には視聴回数60億回を超えています。
ちなみに同時期にヒットしたエド・シ―ランの「Shape of You(シェイプ・オブ・ユー)」が現在45億回を超えて2位です。

Spotifyなどによるストリーミングの再生回数も、ストリーミング史上最多記録を達成しています。この曲が、世界中の人たちに最も多く聞かれた作品であるということです。

数字だけ見ても、どれほどのメガヒットナンバーなのかは一目瞭然。
「デスパシート」を始めとするレゲトン・ナンバーは、今や世界基準の音楽と言えます。

『Despacito』はなぜスペイン語なのに世界中でヒットした?

Photo by ronancrowley

日本では、英語楽曲を中心とした洋楽をほとんど聞かないという人が多くいます。ならば、スペイン語楽曲はかなり馴染みがない外国語楽曲?
世界の主要言語である英語ですら抵抗がある人には、スペイン語はハードルが高いかもしれませんね。

ですが、スペイン語を母語とする人はおよそ5億人います。人口の多い中国語に次いで第2位です。第二言語話者や語学習得者を含めても、世界で最も使用される言語の第4位です。

スペイン語はラテンアメリカでは国際語となっており、ほとんどの中南米で通じます。1億3000万人(そのほとんどが日本人)しか話せない日本語とは比較にならないほどグローバルな言語ということです。

それでも英語圏でこれほどまでの記録的ヒットは異例です。

それは、何をおいても言語を超越したすばらしい楽曲だったから!
ラテン特有のセクシーで情熱的なサウンドにキャッチーなメロディー。
そこにレゲトンの少しけだるいノリとスペイン語独特な語感が加わり、歌詞の意味は伝わらなくても、煽情的な夏を感じさせてくれます。

日本人にとっての英語のように、英語圏にとってのスペイン語も、音楽そのものが良ければ意味が分からなくてもOK。歌詞の意味にとらわれず適度に聞き流せるということもプラスに働いています。
むしろ「デスパシート」がスペイン語であったことが、グローバルな楽曲として世界中でヒットした要因なのかもしれません。

『Despacito』は大物アーティストによるコラボでさらに大ヒット!

爆発的ヒットを後押しした要因として、ジャスティン・ビーバーとのコラボは大きかったと言えるでしょう。
すでにラテン圏でヒットしていた「Despacito」を、ツアー中のコロンビアで耳にしたジャスティンが熱烈オファーしコラボが実現しました。

冒頭からのソロパートは英語で歌っていますが、サビ以降はスペイン語での歌唱となっています。
すべて英語の歌詞も用意されていたそうですが、ジャスティン自らがスペイン語で歌うと決めたそうで、これにはルイス・フォンシも感激したようです。

ジャスティンの選択は、ヒスパニック系の人々やラテン文化への敬意の表れとして、とても意味深いものだったのではないでしょうか。

不慣れなジャスティンのスペイン語を揶揄する人々もいましたが、それでも世界的スターであり、世界最強のインフルエンサーでもあるジャンティン・ビーバー。
ジャスティンがコラボしたとなれば、その意味は大きく、彼の影響力は計り知れません。

とはいえ、ルイス側から働きかけた訳ではないので、やはり「Despacito」という作品にそれだけの魅力と価値があったということ。だからこそ、ジャスティンのみならず世界中の人を惹きつけたのでしょう。

『Despacito』の和訳と合わせて歌詞の意味を徹底考察!

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