あいみょん「愛を伝えたいだとか」に込められた甘く苦い男心を読み解く、独自解釈!

今、誰もが注目するアーティストであるあいみょん。そんな彼女の代表曲のひとつが『愛を伝えたいだとか』です。今回は、あいみょんの人気曲『愛を伝えたいだとか』のMVや収録アルバム、歌詞の意味などについて解説していきたいと思います。

甘く苦い、溢れる恋心

Photo bysipa

ろうそく炊いて
バカでかいケーキがあっても
君が食いつくわけでもないだろう
情けないずるい事ばかりを
考えてしまう今日は

「僕」にできるのは「君」の気を引く作戦を考えることばかり。そのままの魅力では戦えないのです。

どんなにロマンチックな演出をしても、「君」はどうせ「僕」のところには来てくれないだろう。

そうやって後ろ向きなことばかり考えて、行動に移すことを諦める理由を作り上げてしまう情けない自分。

「君」を惹き付けるための作戦も、それを実現できないところも、自分のずるいところが浮き彫るようなことばかり考えてしまいます。

バラの花もないよ
汚れてるシャツに履き慣れたジーパンで
愛を伝えたいだとか
臭いことばっか考えて待ってても
だんだんソファに沈んでいくだけ
僕が明日良い男になるわけでもないからさ
焦らずにいるよ
今日は日が落ちる頃に会えるの?

バラの花を抱え、服装もビシッと決めた「良い男」には決してなれない主人公。

現実は今日も、そんな「良い男」な自分を想像して「君」に「愛してる」と伝える妄想をするだけで精一杯。

これまでに歌詞に出てきたロマンチックな姿は、すべて現実ではないのではないかと私は解釈しました。

結局は、「臭いことばっか考えて」「ソファに沈んでいくだけ」の1日を過ごしているだけなのです。「ソファに沈んでいく」という表現から、片想いの恋を叶えるために動くこともできない重たい体や心が感じられ、さらに1日中行動を起こせずに座っているだけだからこそ「沈んでいく」のではないかとも考えられます。

「今日は日が落ちる頃に会える」というのは、夢の中のことを言っているのではないでしょうか。

日が暮れ始める早めの時間に寝れば、せめて夢の中では会える?

現実には会えないことがわかっているからこそ夢の中に想いを込める、いたいけな片想いの気持ちが感じられます。

ここで振り返ると、この楽曲の歌詞の最初に出てくる「心地よい朝」も、本当は過去にも存在しなかった朝だったのではないかと感じました。

「君」から「愛してる」と言われるということは、片想いではなく両想いが実現した状況です。

両想いとなり、恋人である「君」からの「愛してる」を求める清々しい朝。

そんな朝を感じれたらいいのにという、片想いから派生した願望が歌い出しの歌詞にも描かれていたように私は解釈しました。

結局、今までの作戦も行動もすべて頭の中でだけの想像に過ぎません。

この曲は、実際にはただ自分の部屋で1人君のことを想うだけで精一杯。怖くて現実には動けない、恋する男性の女々しい部分を描いた歌ではないでしょうか。

そう解釈すると、雷の音から始まり、薄暗く狭い部屋の中に引きこもってただ1人時間を過ごすというMVの演出も理解できる気がします。

女々しくてヘタレだけどただ好きな人を思い続ける主人公の姿を、タイトルである『愛を伝えたいだとか』という言葉が見事に物語っているように感じられます。

ちょっと歪に溢れる苦い恋心を、少し尖ったユーモアで描いたような歌詞があいみょんらしさを感じさせる楽曲です。

まとめ

Photo byEngin_Akyurt

恋をしてると相手のすべてが魅力的に見えてしまって、頭の中はその人のことでいっぱいになる。

でも、自分のことを考えると弱くて情けないところばかりが見えてしまう。歌詞には、片想い中の男性の女々しい部分が満載に描かれています。

勇気が出せず恋に怖気づいてしまう女の子の歌はたくさんありますが、恋をしているときは心が弱くなってしまうこと、恋心が溢れて1人どうしようもなく悩んでしまうこと、そんなうじうじしてしまうところは男性も女性も関係ありません。

恋をしているときの私たちの頭の中はフル稼働です。相手を喜ばすための作戦、両想いが叶ったときの想像、現実では一喜一憂する心。嫌になるほど辛いけど溢れて止まらない恋心。

恋の模様を愛くるしい男性を主人公にして描いた『愛を伝えたいだとか』には、片想いのどうしようもない切なさが詰まっているのです。

彼女の歌は、『愛を伝えたいだとか』のように人間味が溢れているところも魅力の1つだと思います。甘い甘い夢のような恋ももちろんありますが、その一方で片想いに悩み、部屋の中1人愛する人を思う恋もたくさんあります。

恋愛の中でどちらかというと暗い部分に焦点を当てていることが、この楽曲の人気の1つの要因となっているのではないでしょうか。

関連記事

記事を評価する

記事を評価しよう

Article Ranking