2021年、徐々に注目を集め始める歌い手「yama」とは・・?!楽曲やプロフィールご紹介
SNSを中心にブレイク中のアーティスト、『yama』のプロフィールや人気曲をご紹介していきます。素顔はまだ明かされていませんが、YOU TUBEにアップされるアニメーションと楽曲の世界観に、中毒になる人続出です。そんなアーティスト『yama』の魅力に迫ります。
2021年、徐々に注目を集め始めるアーティスト「yama」
AbemaTVのドラマ『恋愛ドラマな恋がしたい〜Kiss On The Bed〜』の主題歌である『真っ白』やフジテレビ系の”ノイタミナ”『2.43 清陰高校男子バレー部』のオープニングテーマ『麻痺』で人気の歌い手『yama』さんをご存知ですか?
2020年4月にデジタル配信リリースされた『春を告げる』が、カウントダウンTVの週間ランキングで28位に入り、その後SNSなどで話題となり、この楽曲から女性歌手yamaさんは一気にその名が知られるようになりました。
yamaさんは素性があまり明かされておらず、謎に包まれていてミステリアスなところも魅力を引き立てています。性別すら公表されていませんが、声や歌詞から女性であると言われています。
所属事務所はソニーミュージックレコーズ内のマスターシック・ファウンデーションズです。
アーティスト「yama」のプロフィール
yamaさんの生年月日は明らかにされていません。しかしyamaさんのTwitterのアカウントには、8月19日にファンからのコメントがたくさん寄せられている事から、8月19日が誕生日なのではないかという説が有力視されています。
さらに、女性歌い手のおん湯さんと仲が良く、ツイッターでも交流が盛んな事から、おん湯さんと同世代くらいではないかと言われています。おん湯さんは現在22、3歳と言う事なので、yamaさんもそのくらいではないかと思われます。
とにかく公式の情報があまりないアーティストなので、憶測を立てる事しか出来ませんが、本名は山上さんと言うのではないかと言われています。
これは、yamaさんが参加しているユニット、BINのツイッターアカウントでの情報で、ボーカル:山上と言うクレジットがあるので、信憑性があります。
アーティスト『yama』のブレイクのきっかけ
女性歌い手のyamaさんは元々多くの曲をカバーし、SNSを使って発表していましたが、2018年の8月にボカロP猫アレルギーさんの『bin』という楽曲をカバーし、非常に大きな反響を呼んだのがブレイクの最初のきっかけと言えます。
Tik Tokでyamaさんが歌うこの曲を使用した動画が多く作られた事で、yamaさんの存在はたちまち多くの人に認知されることになりました。
この楽曲をyamaさんがカバーした事からボカロ猫アレルギーさんと交流を持つようになり、翌年、2人でBINというユニットを結成します。現在は絵師のWOOMAさんが加入し、3人で活動をしています。
ユニットと並行して、ソロの歌い手として2020年に発表した『春を告げる』が音楽番組でランクインし、ラインミュージックのランキングでは最高3位、Spotifyの国内ランキングでは最高2位というヒットを記録し、yamaさんは女性歌手として一気にブレイクします。
無名の新人が楽曲の良さだけで評価され、ここまでヒットしたのですから、SNSの拡散力には驚くとともに、これからの音楽ビジネスのあり方が見える気がします。
アーティスト「yama」の人気曲ご紹介
謎に包まれた新世代の女性歌い手、『yama』さんの人気曲、有名曲をご紹介していきます。
春を告げる
『春を告げる』は、2020年の4月17日に配信リリースされた楽曲で、作詞・作曲・プロデュースはくじらです。Spotify日本版のチャートで1位、ビルボードJapanで最高7位を獲得した、yamaさんの記念すべきデビュー曲となります。
ミュージックビデオ、及びシングルのジャケットのイラストはtomowakaによるものです。
東京事変を思わせるようなボーカルや演奏スタイルに気怠さとお洒落さを感じます。『東京の夜』の虚無感と妙な開放感が同居したような空気のリズム。
『東京』と『6畳半』という歌詞が同居する非日常な日常感。透き通ったyamaさんのハイトーンボイスが、春はもうすぐそこにきているような、そんな気にさせてくれます。
ねむるまち
『ねむるまち』は、くじらさんのアルバム『ねむるまち』に収録されているナンバーで、心地よいリズムと夜をテーマにした歌詞世界が印象的なナンバーです。
yamaさんがオリジナルの楽曲をリリースする前に、くじらさんとコラボした楽曲で、この2人は本当に相性がいいようですね。
くじらさんが2019年11月にYouTubeに投稿し、spotifyの『バイラルトップ50』の日本版で9位にランクインし、再生回数は1,117万回再生を超えています。
フューチャリングのアーティストとして、歌手のyamaさんが起用され、この曲で初めてyamaさんの存在を知った人も多かったのではないでしょうか。
くじらさんの作品の多くに感じられるお洒落でいながら、どこか冷めたようにクールで、少しの気怠さも感じさせる『東京の夜』的な
トラックに、yamaさんのこれもまた物語の語り部のような、どこか淡々とした、でも体温を感じさせる歌声がよく合っています。
麻痺
『麻痺』は2021年2月にリリースされた、自身初となるCDシングルのタイトルトラックで、yamaさんの最新曲です。フジテレビ”ノイタミナ”『2.43 清陰高校男子バレー部』のオープニングテーマに起用されています。
作詞・作曲はTOOBOEさんで、己の弱さと向き合いながら、それでも一生懸命に生きていく歌詞は、若者の葛藤がモチーフに描かれています。
yamaさんはこの曲について、仲間と助け合いながら、ひとつのことに真っ直ぐに打ち込む姿を描いた『清陰高校男子バレー部』と重なる部分も多いので、この曲を聴いて諦めない心を感じてもらいたいとコメントしています。
ミュージックビデオは映像制作チームのmaxillaによるもので、『RUN(走る)』をコンセプトにして制作されたものです。
あるいは映画のような
『あるいは映画のような』は、2020年9月にデジタルダウンロード配信された5枚目のシングル曲です。踊るには少し早すぎるくらいのテンポの、ハウスミュージックのような軽快なリズムが高揚感を沸かせます。
ベースはスラップを効かせた動きのあるラインで、バスドラと共に楽曲を引っ張っていきます。非常にアップテンポな曲ですが、歌詞に目を向けるとやはりyamaさんらしく『都会の夜』がテーマになっているのが分かります。
テンポの速さからか、少し焦りを感じてしまうのは、私だけでは無いのでは無いでしょうか。そして、安定や落ち着きとは違う、動き回るベースからもなんだか急かされている気がしてしまいます。
午前0時に最終電車に飛び乗る主人公は、車窓から見る月の裏側でため息をひとつ。
少しジャズっぽさも感じる半音階進行からも、落ち着きよりも、このままではいたくない主人公の葛藤が感じられます。もちろん意図的なのでしょう。
クリーム
『クリーム』は、2020年5月にリリースされた2枚目のデジタルダウンロードシングルの楽曲で、作詞・作曲はくじらさんです。
ミュージックビデオでは、夕暮れをバックに物憂げな表情でタバコを咥える女性が印象的ですが、楽曲の方もミディアムテンポの少し哀愁を感じるものになっています。
『クリーム』というタイトルから連想されるのは、白さ、柔らかさ、優しさといったもので、なんとなく『幸せ』を連想されてくれます。
それも永遠の幸せと言うわけではなく、どこか悲しみを匂わせる、いつかは消えてしまうのでないかと言う儚さを含んでいます。
ベランダに出た 青い柵にもたれかかって煙を喫んだ
不確かな日々 歩きながら確かめていった
日が暮れるのが遅くなったね
だんだん暖かくなってきたね
風も気持ちよくなってきたね窓をあけようか
茜色の空を眺めながら肩にもたれかかって
夢みたいな日常がいつしかありました
寄り道は気づかないしあわせの形だね
変わらない階段と景色を刻んで
まどろみの中へ
主人公はタバコを咥えながら、ベランダの柵から遠くを見て黄昏ているようです。不確かな日々に、心が不安定になりながらも、移ろいやすい季節の変化を感じたり、キラキラした思い出を懐かしんだりして,
ここにいる自分をなんとか取り戻しているようです。
夜へと向かう空を見上げながら、タバコの煙はまるでクリームのように白く、柔らかく形を変えながら登っていきます。
幸せだった日常は、柔らかいクリーム色のタバコの煙のように、儚く消えていってしまったのです。
気怠さと切なさを感じたまま、それでも『窓を開けようか』と、何とか前を向いて行こうとしています。
いつもと代わり映えのしない日々に、何ともいえない閉塞感を感じつつも、いつの間にかまどろみの中に落ちていってしまうのです。
白い壁が暖かい陽に染まって
綺麗な街をこえているとなんだか悲しくなったんだ
移りゆく景色これからの生活を想って暗がりへ
そっと目を閉じた
白い壁が夕暮れ時の、陽の光に染まってクリーム色の暖かみを想像させます。主人公の心は過去のあの時から、止まってしまっているようですが、季節はゆっくりと、でも確実に変わっていきます。
時の流れは淡々としていますが、残酷のものでもあります。季節の移り変わりを一緒に楽しんだ人はもういないのかも知れません。それでもまた、季節は移り変わり人生は続いていくのです。
ミュージックビデオの女性の表情も、ここまで歌詞をよく見ていくと、余計に切なさが見えてきます。
真っ白
『真っ白』は、2020年10月にソニーミュージックのMASTERSIX FOUNDATION事務所からリリースされた、yamaさんのメジャーデビューシングルです。
アベマTVのドラマ『恋愛ドラマな恋がしたい〜Kiss On The Bed〜』の主題歌に器用されています。
作詞・作曲はjohnさんのソロプロジェクト、TOOBOEさんで、ジャケットの印象的なイラストは、ともわかさんによるものです。
報われない恋も沢山あります。片思いや心のすれ違いでの別れなど、世の切ない恋にそっと寄り添うような楽曲です、とyamaさんは楽曲について説明しています。
聞く人によって様々な捉え方ができるのも、この楽曲が多くの人に指示されている理由のひとつでしょう。
歌手yamaさんの表現力の豊かさや、柔らかさと鋭さを兼ね備えた歌い方が堪能できるナンバーです。
アーティスト『yama』のカバー曲
アーティストyamaさんは2018年頃からYouTubeなどで、カバー曲を発表していました。ここでは2020年の4月に『春を告げる』でブレイクする以前の、歌手yamaとしての原点ともいえるカバー曲の演奏を見ていきましょう。
bin
『bin』は、ボカロP猫アレルギーさんの楽曲です。TikTokで(無断で)使用されたことから、若者の間で瞬く間に広まり、アーティストyamaさんの名を知らしめたと言うある意味今時の、名曲です。
初めて聴いた時は、yamaさんの歌手としての実力にまず驚きました。そしてネットを調べてもあまり情報が出てこないことで、さらに『謎に包まれたアーティストyama』とより興味が湧いてきましたが、おそらくそれは私だけではないはずです。
優しい人
『優しい人』は、2019年に公開されたカバー曲です。他人の顔色ばかりを伺い、人から嫌われないように頑張って笑顔を作っている自分に疲れてしまった主人公の歌詞には、多くのファンが共感を覚えました。
『優しさ』とは一体何なのでしょうか?人から嫌われないために、人の顔色を気にして生きていく事なのでしょうか。
自分の本当の気持ちがどこにあるのか、わからなくなってしまう時ってあると思います。yamaさんの歌声でこの歌詞がスッと胸に入っていき、この曲は自分の事を歌っているのではないのだろうか?と思ってしまう人は多いでしょう。
アイボリー
『アイボリー』は、2019年にyamaさんがニコニコ動画に投稿したカバー曲で、作詞・作曲はボカロPのAqu3raさんです。
ミュージックビデオのイラストを担当しているのは、現在人気爆発中の『へびつかい』さんです。
アイボリーとは象牙の色を表していて、前述の『クリーム』に近いニュアンスを感じます。
ホワイトではなくて、アイボリーというところに注目して歌詞を見ていきましょう。
駆け抜けるon the beat 不摂生過ぎてオーバーヒート 憂えても 今のレートを 変える事が出来ないならばEND 作りこまれた感動 有象無象のワンダーランド 居ても居なくても変わらない 未練はもうないのさ hallo lo- low 抜け出してしまおう 最終列車の切符握って fool演じるのさ ほらのうのうと なんの違和感もなく やがて腐ってく ただ眺めてる 夢遊病の群れ
この楽曲の主人公はきっと、生活が大変荒れていたのでしょう。世の中の作り込まれた価値観に嫌気が差しているようです。
未練など何もない、と主人公はいきり立ち真夜中の列車に乗ってどこか知らないところへと旅に出るようです。
街をゆく人のことを、何かに操られて自分で考えることのできない、夢遊病者のように、ただ何となく生きてるだけなのではないかと思っているのです。
あなたの言葉 無責任だった妄想さ 競っても ハンデを負っては また届かないフリ イメージに飛び込んで 制御不能に乗って サビてしまった 体溶かせ 空回りでいいんだ 期待外れの 正義には蓋をしておこう 泣いて 落ちて 回り始めたらサインさ イエスマンの学校と 塞がれてしまった滑走路 危険もない 火傷しようもない 没個性に描かれたディストピア
信頼していた誰かの言葉は、実は無責任なものであったと感じてしまった主人公は、そんな世の中に染まって『白』になるくらいなら、自分は『アイボリー』のままでいたいと願っています。自分を無くしたくないということです。
大人しくいうことを聞いていれば、怪我をすることもなく、失敗することもないのは何となくわかっている。だけどそんなことしてて何になるんだい?
そう問いかけるようにyamaさんの声が心に効いてきます。
夜がはじまる
『夜がはじまる』は、ボカロPの平田義久さんが作詞・作曲した楽曲で、yamaさんは2018年にカバー動画をあげています。
彼女のカバー曲の中でも特に人気の高い楽曲で、落ち着いたテンポと抑えられたバッキングが、yamaさんのボーカルの魅力をより引き立てています。
まるで夢のような
満開の火花の下で
祭りばやしがきこえたとしたら
そこは折しも夏の夜
風が凪いだ刹那
神様がくれた合図
髪を切ってきた可愛いきみが
奇跡を信じるのなら
ほら目を綴じて
Baby それはきっと魔法さ
甘くて融けそうな夜がはじまる
yamaさんの歌声はやはり『夜』をテーマにした楽曲が似合いますね。他の楽曲よりも尖った感じのない、可愛らしい詩の世界観で、優しいyamaさんのボーカルを堪能することができます。
アーティスト『yama』のまとめ
その素顔をいまだ公にせずに、歌声だけで多くのファンを虜にさせている歌手、yamaさんについてご紹介してきました。
彼女はあまり素性を明かさない理由について、歌そのものや楽曲を重視しているからという旨の発言をしていたそうです。
顔出しをしていないアーティストとしては他にも4人組のボーカルユニット、GReeeNや、匿名ミュージシャンのUnknownKunなどがいます。実際、いずれのアーティストもその楽曲の素晴らしさで評価されています。
あまり情報がない分、より神秘性を持って歌そのものの魅力に、引き込まれてしまうのかも知れませんね。
コロナ禍でコンサートやイベントの開催が難しい現在、オンライン上での楽曲配信が主流になりつつありますが、作品本来に魅力を伝える手段として、yamaさんのような活動の仕方は多くの才能に可能性を与えるかもしれません。