歌うポジションの呼び名、色々あるけど何が違うの？わかりやすく違いをご紹介！

普段何気なく「歌手」や「シンガー」と口にしている歌うポジションの呼び方、実は色々種類や言葉の意味があるんです。

しかし実際は言葉の響きで何となく使っている方も多いのではないでしょうか？

今回は、シンガー、ボーカリスト、歌手、声楽家の4つの用語について、言葉の意味や違いを調べて行きましょう。

「シンガー」は「歌手」を英語に訳した言い方ですが、主に歌を歌う人全般を指します。

シンガーという言葉を使うジャンルは、主に歌謡曲、ポップス、フォークで使わる事が多いです。

フォーク・シンガー（歌手）は耳にしますが、フォーク・ボーカリスト、フォーク声楽家というのは聞いた事がありませんよね。

自ら作詞作曲を手掛け歌うというシンガーソングライターの「シンガー」も同じ意味合いです。

あとは、海外アーティストは歌手ではなくシンガーと称されることが多いです。

ソウルの女王と呼ばれたアレサフランクリン、天才的な歌唱力のレイチャールズ、ビートルズが登場するまで全米で圧倒的な人気を得たエルビスプレスリーなど、今でも長年愛される偉大なシンガーが沢山います。

ボーカリストとは、楽曲の歌を声によって演ずる役割、またはその役割を演ずる人の事を言い、ギターリスト、ベーシストなどと同じように、担当楽器を表す意味で使用されます。

ですので、傍から見れば歌手、シンガーと言い表せても、バンド内ではボーカリストという立ち位置になります。

例えば、コンビニやスーパーの店員さんがいるとします。

客からすればみんな店員さんですが、その店員さんはパート、派遣、社員、役職（店長、チーフ）などの位置づけがありますよね？それと同じような考えですね。

このように使う場面、立場によって使い分ける事が出来る言葉です。

「歌手」とは、歌を歌うことを職業とする人の事を指します。

ジャンルは関係なく使われる事が多いです。

歌う事が職業という事なので、もちろんギャランティが発生しています。

逆に、アマチュアや趣味で歌っている人を「歌手」と呼んでいるのはほとんど聞いた事がありません。

最近だとYouTubeやニコニコ動画等に「歌ってみた動画」と呼ばれる動画を投稿するユーザー（歌い手）が増えておりますが、趣味でやっている人が殆どなので基本ギャラは出ません。

演歌歌手は文字通り「歌手」という文字が入りますが、殆どの方が大手レコード会社からCDデビューをして、少なからずもギャランティが発生している場合が多いため、歌手と呼ばれることが多いのも納得です。

ちなみに、演歌業界はポップス業界とは違い、SNSで広まってデビューという訳にはいかず、以前から有名な作曲家や大御所歌手への弟子入りや付き人などを経てからデビューという徒弟制が根付いており、吉幾三みたいに作詞作曲できる一部の歌手を除き、いまだに多くの演歌歌手がベテランになっても師匠や外部の作家から曲を貰えるのを待つしかない業界の作りとなっています。

声楽家とは、主にクラシックのジャンルで使う呼び名で、その方の声域に合わせて、ソプラノ歌手、テノール歌手など、分けられることが多いです。

クラシックの歌曲やオペラなど歌う方の事を指し、幼いころから声楽を学び音大を卒業し、その後はオペラグループや合唱団に所属して、歌唱のスキルを磨いている方がほとんどで、社会人～プロの方まで様々です。

逆にクラシック以外のジャンルで使われることはなく、「声楽家」というフレーズが出て来たら、ジャンルはクラシックだと思って大丈夫です。

アニソン声楽家、ロック声楽家、なんて言葉、絶対聞いた事ありませんもんね。
 

オペラやクラシックのコンサートで歌う場合、基本的にマイクを使用せず生歌で歌います。

そのためお腹からしっかり声を出して、最後列の人もちゃんと聞こえるように、遠くまで声を飛ばす為の技術が必要になってきます。

さて、今回はシンガー、ボーカリスト、歌手、声楽家の違いを詳しく見ていきましたが、結局は音楽ジャンルや場面によって変わるという結論がでました。

全部に属する人もいるでしょうし、一つにしか属さない人もいるため、絶対これ！というルールもありません。

・シンガーは歌う人全般

・ボーカリストはバンドの場面における歌う人の事

・歌手は歌う事を職業としている人の事

・声楽家はクラシック音楽で使われる歌う人の事

みなさんの好きなアーティストはどれに当てはまりましたでしょうか？

気になった方は調べてみてくださいね♪